尿糖「+」/血糖が高いと言われたら|受診の目安と最初の3ステップ
健診・ドラッグストア・職場の簡易測定で「尿糖+」「血糖高め」と言われた——。“いま”すべきことと“次に”やることを、医師監修でシンプルにまとめました。迷ったらこの記事を見返してください。
更新日:2025-09-22 監修:0th CLINIC 日本橋(医師)
要点まとめ(まず結論)
最初の3ステップ
- 甘い飲料をゼロに(スポドリ・加糖コーヒー・ジュース・アルコールのカクテル類も)
- 食後10分歩行×毎食後(“少量多頻度”の運動でスパイクを抑える)
- 1〜2週間以内に受診予約(採血:空腹時血糖/HbA1c、尿:尿アルブミン/Cr比 など)
次の症状があれば“早めに”受診
- 強い口渇・多飲/多尿・体重減少・だるさ
- 吐き気/嘔吐・腹痛・呼吸が速い(ケトアシドーシスの疑い)
- 感染症(発熱・創部化膿・排尿痛)が長引く
受診の目安(いつ受ける?)
状況 | 目安 | ポイント |
---|---|---|
健診で「尿糖+」 | 原則、1〜2週間以内に受診 | 採血で血糖・HbA1cを確認。検査セット早見表を参照。 |
自宅/職場で高血糖を繰り返す | 早めに受診 | 連続測定(CGM)で乱高下の把握を検討。CGM/TIRガイドへ。 |
口渇・多尿・体重減少など | 当日〜翌日の受診 | 高血糖クリーゼ/1型発症のことも。脱水とケトアシドーシスに注意。 |
※ 薬の自己中断・自己増量は行わず、疑わしい症状があれば医療機関にご相談ください。
最初の3ステップ(今日からできる)
① 甘い飲料をゼロに
液体カロリーは血糖を一気に上げます。砂糖入り飲料/スポーツドリンク/加糖カフェオレ/ジュース/エナジードリンクはゼロに。水・無糖茶・無糖炭酸水へ。
② 食後10分歩行を“毎食後”
食後30分以内にゆっくり10分歩く。これを朝・昼・夕の3回。合計30分でも、TIR(範囲内時間)を押し上げやすいのが特徴です。
③ 受診して“今の位置”を見える化
- 採血:空腹時血糖(FPG) / HbA1c / 脂質 / 肝腎機能
- 尿:尿一般 / 尿アルブミン/Cr比
- 必要に応じ:OGTT / Cペプチド / 自己抗体(GAD/IA-2/ZnT8)
▶ 検査セット早見表 で“何を・いつ”受けるかを確認できます。
図でわかる:血糖スパイクとTIR

やりがちなNGと回避策
- NG:朝食を抜く → 回避:少量でも朝食+食後10分歩行に。
- NG:清涼飲料で“水分補給” → 回避:水・無糖茶に置換。
- NG:市販サプリだけで様子見 → 回避:まずは採血/尿で“現在地”を把握。
受診の信号機
グリーン:健診で尿糖+/再検査案内あり → 1〜2週間以内に受診
オレンジ:口渇・多尿・倦怠感 → できるだけ早めに
レッド:嘔吐・腹痛・呼吸が速い/意識障害 → 至急受診(救急も検討)
よくある質問
尿糖だけ陽性でも糖尿病ですか?
尿糖は“疑い”のサインです。確定には血液検査(空腹時血糖・HbA1c・場合によりOGTT)が必要。放置せず早めの受診を。
どのくらい運動すれば良い?
まずは“毎食後10分歩行”から。合計30分/日でも効果が出やすく、継続性が高いのが利点です。
食事で最初に直すポイントは?
甘い飲料をゼロにし、主菜→副菜→主食の順番食+ゆっくり噛むを心掛けましょう。
監修:0th CLINIC 日本橋(医師)/ 最終更新:
本記事は一般向けの情報提供です。症状・基礎疾患・内服薬により適切な対応は異なります。自己判断せず、医療機関にご相談ください。