コラム

健康診断で中性脂肪を指摘された方へ

健康診断で中性脂肪が高いと指摘されると、不安になる方も多いでしょう。しかし、適切な対策を取ることで健康を維持することができます。ここでは、中性脂肪について知っておくべき注意点、放置するとどうなるか、そして改善のためにできることをまとめました。

中性脂肪とは?

中性脂肪(トリグリセリド)は、エネルギー源として体内に蓄えられる脂肪の一種です。食事から摂取した脂肪や糖質が肝臓で中性脂肪に変換され、体内に貯蔵されます。適度な量は必要ですが、過剰になると健康に悪影響を及ぼします。

なぜ中性脂肪が高くなるのか?

1. 食生活の影響
  • 高脂肪食: 揚げ物やバター、クリーム、肉の脂身など脂肪分の多い食事は中性脂肪を増加させます。
  • 過剰な糖質摂取: ご飯やパン、麺類、甘いものを摂り過ぎると、体内で中性脂肪に変換されやすくなります。
  • アルコール: アルコールの過剰摂取は、中性脂肪を急激に増加させます。
2. 運動不足
  • 運動不足は体内のエネルギー消費を減少させ、余分なエネルギーが中性脂肪として蓄積されます。
3. 遺伝的要因
  • 家族に中性脂肪が高い人がいる場合、遺伝的に中性脂肪が高くなりやすい傾向があります。
4. 肥満
  • 体脂肪が多いと、中性脂肪も高くなる傾向があります。
5. ホルモンバランスの乱れ
  • ホルモンバランスの乱れが中性脂肪の代謝に影響を与えます。

中性脂肪が高いとどうなるか?

動脈硬化の進行

中性脂肪が高い状態が続くと、動脈硬化が進行します。動脈硬化は血管が狭くなり、血流が悪くなる状態です。これが進行すると、心筋梗塞や脳梗塞といった深刻な心血管疾患を引き起こすリスクが高まります。

心筋梗塞のリスク増加

動脈硬化によって冠動脈が狭くなり、心筋への血流が不足することで心筋梗塞を引き起こすことがあります。心筋梗塞は命に関わる深刻な状態です。

脂肪肝のリスク増加

中性脂肪が肝臓に蓄積されると脂肪肝を引き起こすことがあります。脂肪肝が進行すると肝炎や肝硬変のリスクが高まります。

中性脂肪を下げるためにどうすればいいか?

1. バランスの取れた食事

低脂肪・低糖質の食事を心がける

  • 野菜や果物: ビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含むため、積極的に摂取しましょう。
  • : 特に青魚には、血中中性脂肪を下げる効果があるとされるオメガ3脂肪酸が含まれています。
  • ナッツや種子: 適度に摂取することで、良質な脂肪を取り入れられます。
  • 全粒穀物: 白米や白パンよりも全粒穀物を選びましょう。食物繊維が豊富です。
  • 脂肪分と糖分を控える: 高脂肪食品や甘いものの摂取を控え、脂肪の少ない肉や低糖質の食品を選びましょう。

2. 定期的な運動

適度な運動を習慣化する

  • 有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などが効果的です。週に150分程度の運動を目標にしましょう。
  • 筋力トレーニング: 筋力を強化することで基礎代謝を上げ、体脂肪を減少させる効果があります。
3. 禁酒または節酒

アルコール摂取を控える

  • アルコールは中性脂肪を増加させるため、控えるか節酒を心がけましょう。

4. 体重管理

適正体重を維持する

  • 体脂肪を減らすことで、中性脂肪の値も改善されます。健康的な体重を維持するために、食事と運動のバランスを取りましょう。

5. ストレス管理

リラクゼーションや趣味の時間を大切に

  • ストレスは体調に悪影響を及ぼすことがあるため、リラクゼーションや趣味の時間を持ち、ストレスを適切に管理することが重要です。

6. 医師の指導を受ける

定期的に医師の診察を受ける

  • 中性脂肪が高い場合は、自己判断での対応は避け、医師の指導のもとで管理することが大切です。定期的な診察と必要に応じた治療を受けましょう。

まとめ

中性脂肪が高い状態を放置すると、動脈硬化や心筋梗塞、脂肪肝などの深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。しかし、生活習慣の改善や定期的な医師の診察を受けることで、健康を維持することが可能です。バランスの取れた食事、適度な運動、節酒、ストレス管理などを心がけ、健康な生活を送りましょう。

専門家の監修:0th Clinic 日本橋

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