コラム
ラーメンのスープを飲まなきゃ大丈夫? ─ カップ麺とラーメン屋を徹底比較【医師監修】
ラーメンのスープを飲まなきゃ大丈夫? ─ カップ麺とラーメン屋を徹底比較【医師監修】
結論:スープを残すと「大幅な減塩」にはなるものの、麺・具にも食塩が含まれるため“ゼロ”にはなりません。
この記事では、カップ麺とラーメン屋の塩分を最新データで比較し、頻度の目安(数字で)と今日からできる工夫を整理しました。
結論:スープを残す=減るのは“確か”、でもゼロにはならない
- カップ麺:代表例で1食あたり食塩相当量4.5〜5.5g(麺・かやく≈2.0〜2.6g/スープ≈2.0〜3.0g)。
→ スープを飲まないと約2〜3gの削減に。 - ラーメン屋:しょうゆ系で約5.8g、チャーシュー麺で約6.7gが目安。濃厚系では8〜10g超も。
→ スープを半分以上残すと約2〜4gほどの削減が期待。 - ただし麺・具にも塩分(中華麺はゆで100gで約0.2gと少なめでも、味付けや具材で上乗せ)。
※減少幅は商品・店・量で変動。以下の詳細データと“頻度の目安”を参考に、無理なく続けることが重要です。
カップ麺:麺・かやく/スープの内訳
多くのカップ麺は、ラベルに「食塩相当量(麺・かやく/スープ)」を別々に表示しています。スープを残せば2〜3g程度の減塩が見込めます。
例 | 食塩相当量(合計) | 麺・かやく | スープ | スープ不飲時 |
---|---|---|---|---|
カップ麺(代表例) | 4.7g | 2.5g | 2.2g | 約2.5g |
減塩タイプ(例) | 〜3.9g | 1.4g | 2.5g | 約1.4g |
※製品により大きく異なります。必ず商品ラベルの「食塩相当量」を確認し、汁を残す/粉末スープは半量などで調整を。
ラーメン屋:ジャンル別の塩分目安
- しょうゆ:約5.8g(標準的)
- チャーシュー麺:約6.7g
- こってり・濃厚系:8〜10g超も(店差あり)
※スープを半分以上残すと2〜4g程度の削減が見込めます(個人差あり)。
補足:麺そのものにも食塩は少量含有(中華麺ゆで100gで約0.2g)。味付け具材や替え玉でさらに上乗せされます。
頻度の目安(数字で断言)
目標:高血圧は6g/日未満、一般は7g未満(WHOは5g未満)。ラーメン1杯で1日の許容量をほぼ使い切るため、以下を“現実的な折衷案”として推奨します。
- 高血圧・心血管/腎疾患リスクあり:月1〜2杯まで(必ずスープは残す)。
根拠:1杯=5.8〜7.7g。スープを半分以上残しても約2〜4gは残り、1日の目標6gを超えやすい。
- 境界域・メタボ・家族歴あり:月2〜4杯(週1以下)を目安(スープは半分以上残す)。
- 特に病気なし:週1杯以下(スープは半分以上残す)。
※あくまで目標塩分からの逆算による実務目安です。個別の事情(体格・薬・腎機能・運動量)で調整します。
今日からできる“後悔しない食べ方”7つ
- スープは半分以上残す(レンゲ3〜5杯で味見して満足する)
- スープ割りやお湯で薄めて塩分密度を下げる
- トッピングは“味付き→プレーン”へ(味玉→ゆで卵、チャーシュー増し→素の野菜)
- 替え玉・大盛は回避(麺にも塩分)
- 水やお茶を一緒に(のどの渇きで飲み進め過ぎない)
- カップ麺は粉末スープ半量+具は減塩のものを選ぶ
- その日の他の食事は薄味(みそ汁・漬物・ソース類を控える)
よくある質問(Q&A)
カップ麺でスープを全部残したら“健康的”ですか?
合計の半分前後がスープ由来の塩分で、残せば大幅に減塩できます。ただし麺・かやく側にも2g前後が残ります。さらに野菜・果物を足すなど他の栄養バランスも意識しましょう。
“つけ麺”なら塩分は少ない?
一般につけだれは高濃度で、つける量で摂取量が大きく変わります。麺を軽くくぐらせる、割りスープで薄める、麺の水切りを弱めるなどで調整を。
家族でラーメンに行く時のコツは?
シェアして麺とトッピングのバランスを取る、スープは味見程度に、一品は野菜多めに。帰宅後は水分補給と薄味の食事でリセット。
医師監修
0th CLINIC 日本橋 医師(内科/循環器)
最終更新:
受診・相談はこちら
LINE
本記事は一般的な情報提供です。高血圧・腎疾患・心不全のある方は個別の調整が必要です。研究や報告にはCOI(利益相反)や出版バイアスの影響があり得ます。最終的な判断は診察に基づきます。