コラム
GLP-1受容体作動薬:糖尿病治療の新時代を切り拓く救世主
GLP-1受容体作動薬は、糖尿病治療に革命をもたらした画期的な薬剤です。従来の治療薬とは異なるメカニズムで血糖値をコントロールし、さらには体重減少や心血管保護作用など、多岐にわたるメリットをもたらします。ここでは、GLP-1受容体作動薬の種類とそれぞれの特徴について詳しく解説します。
なぜGLP-1受容体作動薬は画期的?糖尿病治療をどう変える?
GLP-1受容体作動薬は、以下の点で従来の糖尿病治療薬と比べて画期的であり、糖尿病治療に大きなインパクトを与えています。
- 血糖値コントロールの改善: 従来の治療薬では十分な効果が得られなかった患者さんでも、GLP-1受容体作動薬によって血糖コントロールが改善し、合併症の発症リスクを低減できる可能性があります。
- 体重管理の促進: 肥満は糖尿病の重要なリスク要因の一つですが、GLP-1受容体作動薬の体重減少効果により、糖尿病の予防や改善に繋がることが期待されます。
- 心血管疾患リスクの低減: 糖尿病患者さんは心血管疾患のリスクが高いですが、GLP-1受容体作動薬の心血管保護作用により、健康寿命の延伸に貢献することが期待されます。
- 多様な剤形と投与方法: 注射薬だけでなく、経口薬も登場しており、患者さんのライフスタイルや希望に合わせて選択できるようになりました。また、週1回投与の製剤もあるため、毎日注射する必要がなく、治療の負担を軽減できます。
これらの特徴により、GLP-1受容体作動薬は糖尿病治療の新たな選択肢として、患者さんのQOL(生活の質)向上に大きく貢献しています。
GLP-1受容体作動薬の種類と特徴
GLP-1受容体作動薬には、注射薬と経口薬があります。それぞれの種類と特徴は以下の通りです。
注射薬
- 週1回投与タイプ:
- オゼンピック: 強力な血糖降下作用と体重減少効果が期待できます。心血管疾患リスクを低減する効果も示唆されています。
- トルリシティ: オゼンピックと同様に強力な血糖降下作用と体重減少効果が期待できます。
- マンジャロ: GIP受容体にも作用する世界初のGIP/GLP-1受容体作動薬です。血糖降下作用と体重減少効果が非常に高く、2型糖尿病治療の新たな選択肢として注目されています。
- 1日1回投与タイプ:
- リキスミア: 血糖降下作用に加え、腎保護作用も期待できます。
- ビクトーザ: GLP-1受容体作動薬の中で最も早く発売された薬剤です。血糖降下作用と体重減少効果が期待できます。
経口薬
- リベルサス: 1日1回服用する経口薬で、注射が苦手な方でも治療を続けやすいのが特徴です。
GLP-1受容体作動薬の選択
GLP-1受容体作動薬は、患者さんの状態や生活習慣、希望に合わせて選択します。注射が苦手な方は経口薬を選択できますし、より強力な血糖降下作用や体重減少効果を期待する方は週1回投与タイプの注射薬を選択することも可能です。
0th clinic 日本橋では、糖尿病専門医が患者様一人ひとりの状態を丁寧に評価し、最適なGLP-1受容体作動薬をご提案いたします。