ゼビアックス2%(オゼノキサシン)
⚠ ディフィリン・ベピオ × ゼビアックスローション 併用時のご注意
ディフィリン(アダパレン)・ベピオ(過酸化ベンゾイル)とゼビアックスローション(オゼノキサシン)を同時に使用した場合、薬剤が帯緑黄色〜黄色に変色することが確認されています。
● 重ね塗りや混合は避けてください。
● 夜に ベピオ/ディフェリン/エピデュオゲル、朝に ゼビアックスローションまたはゼビアックス油性クリーム のように、使用時間を分けることを推奨しています。
● 必ず洗顔後に前の薬をしっかり落としてから、次の薬を塗布してください。
医師の指導のもと、正しい順序とタイミングでの使用を心がけましょう。
ご不明点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
💊 ゼビアックスとは(基本情報)

▲ ゼビアックスローション

▲ ゼビアックスクリーム
ゼビアックスは、オゼノキサシンを有効成分とする外用抗菌薬で、炎症性ニキビ(赤ニキビ)に対して高い抗菌効果を発揮します。
ローションタイプとクリームタイプの2種類があり、使用部位や肌質によって使い分けが可能です。
項目 | 内容 |
---|---|
一般名 | オゼノキサシン(Ozenoxacin) |
剤形 | ローションタイプ/クリームタイプ |
適応症 | 尋常性ざ瘡(炎症性ニキビ)など |
保険適用 | ○(保険診療にて処方可) |
特徴 |
アクネ菌をはじめとする幅広い菌種に効果を示す抗菌薬。 耐性菌への対策にも配慮されており、短期間での使用が基本です。 |
肌質に合わせて、脂性肌にはローションタイプ、乾燥肌にはクリームタイプがおすすめです。
使用部位や状態により、医師が適切に選択し処方いたします。
⚙️ ゼビアックスの効果と作用機序
ゼビアックス(成分名:オゼノキサシン)は、炎症性ニキビ(赤ニキビ)に対して高い抗菌作用を発揮する医療用外用薬です。
ニキビの原因菌であるアクネ菌や黄色ブドウ球菌に対し、強い殺菌効果を持ち、炎症の早期沈静化に役立ちます。
■ 細菌に対する殺菌作用
オゼノキサシンは、第2世代のニューキノロン系外用抗菌薬で、細菌のDNA合成を阻害することで殺菌します。
アクネ菌(Cutibacterium acnes)や表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)にも有効です。
■ 抗菌スペクトルの広さと耐性菌対策
ゼビアックスは従来の外用抗菌薬(クリンダマイシンなど)と比較して、耐性菌の発生リスクが低いとされています。
▶ 特に、抗菌薬に対する耐性を持つ菌株に対しても効果が報告されています。
■ 炎症性ニキビ(赤ニキビ)への適応
白ニキビや黒ニキビに比べて、赤みや腫れを伴うニキビではアクネ菌の増殖が関与しており、ゼビアックスの抗菌作用が効果的です。
ただし、面皰(コメド)には直接的な効果はないため、ディフェリンなどとの併用が推奨されます。
■ 効果が現れるまでの期間:数日〜1週間
ゼビアックスは比較的即効性がある薬剤であり、数日〜1週間程度で赤みや膿疱の減少が見られることが多いです。
ただし、長期使用は耐性菌リスクがあるため、原則1〜2週間の短期間使用が基本です。
✅ ゼビアックスは、炎症性ニキビに対する即効性の高い薬剤です。
医師の指導のもと、正しい塗布方法と使用期間を守ることで、効果的な治療が可能となります。
適切な併用療法(例:ディフェリンやベピオとの時間帯を分けた使用)により、さらに高い治療効果が期待できます。
🧴 ゼビアックスの使い方・使用方法
ゼビアックスは1日1回(朝または夜)、洗顔後に使用する外用抗菌薬です。
赤ニキビ(炎症性ニキビ)に対して高い抗菌作用を発揮し、アクネ菌や表皮ブドウ球菌などに効果があります。
■ 使用する順番(スキンケアの流れ)
- 洗顔:ぬるま湯でやさしく洗顔し、水分を軽くふき取ります。
- ゼビアックスローション!塗布:乾いた清潔な肌に、ニキビのある部位に薄く塗布します。
- 保湿:必要に応じて、刺激の少ない保湿剤を使用してください。
- ゼビアックスクリーム!塗布:乾燥後の清潔な肌に、ニキビのある部位に薄く塗布します。
※ 使用部位は目元や唇などの粘膜を避け、患部にのみ塗布してください。
■ 使用回数と時間帯
ゼビアックスは朝または夜の1日1回使用が基本です。
日中は紫外線対策を忘れずに行ってください。
■ 使用量と範囲の目安
- ● 少量を指先にとり、赤ニキビのある部分のみに薄く塗布してください。
- ● 顔全体に塗る必要はありません(炎症のある部位に限定)。
※ べたつきが気になる場合はローションタイプ、乾燥が気になる場合はクリームタイプがおすすめです。

▲ ゼビアックスローション
■ 使用時の注意点とトラブル時の対応
- ⚠ 同時にディフェリンやベピオと塗布しない(変色や刺激の原因になるため、時間帯で分ける)。
- ⚠ 目元・唇・粘膜には使用しない
- 💡 赤みやかゆみなどが続く場合は医師に相談の上、使用を一時中止してください。
✅ ゼビアックスは炎症性ニキビに特化した抗菌外用薬です。
使用部位・タイミングを守ることで、安全かつ効果的な治療が期待できます。
🌙 夜のスキンケアにおけるゼビアックスの塗布順とその注意点
ゼビアックス(オゼノキサシン)は炎症性ニキビに対する外用抗菌薬です。単独使用されることは比較的まれで、ディフェリンやベピオなどと併用されることが多い薬剤です。
以下は、夜のスキンケアのステップと、ゼビアックスの正しい使い方と併用時の注意点をまとめたものです。
-
クレンジング:
メイクや皮脂をしっかり落とすことで、ニキビの悪化要因を取り除きます。
▶ 刺激を抑えるため、アルコールフリーのジェル・ミルクタイプがおすすめです。 -
洗顔:
清潔な肌は抗菌薬の効果を高めます。弱酸性で洗浄力がマイルドな洗顔料を使用してください。
▶ 摩擦を避け、たっぷりの泡で優しく洗いましょう。 -
化粧水:
肌のバリア機能を保つために、保湿成分(セラミド・ヒアルロン酸など)配合の化粧水を使います。 -
美容液:
炎症後色素沈着や皮脂バランスが気になる方は、ナイアシンアミドやビタミンC誘導体配合の美容液を選びましょう。
▶ ただし刺激のある成分(ピーリング系など)は避けることが推奨されます。 -
乳液・クリーム:
保湿をしっかり行うことで、外用薬による乾燥や刺激を予防できます。
▶ ノンコメドジェニックの保湿剤を選ぶと安心です。 -
ゼビアックス(ローション/クリーム)
夜に使用する場合は、ディフェリンやベピオよりも前に塗布するのが原則です。
▶ ただし併用時は混合や重ね塗りを避ける必要があります。- ● 朝:ゼビアックス → 洗顔後に単独で塗布
- ● 夜:ディフェリン/ベピオ → 洗顔・保湿後に別途塗布
- ● 同じ時間帯に使用する場合:前の薬を洗顔で落としてから、次の薬を塗る
※ 薬剤の混合により変色(黄~緑黄色)が起きることがあるため、重ね塗りや同時使用は避けてください。
✅ ゼビアックスは赤ニキビの殺菌に特化した外用薬ですが、他剤との併用や使用順に注意することで、より効果的な治療が期待できます。
医師の指導のもと、正しくスキンケアを組み立てましょう。
📊 外用抗菌薬(ニキビ治療薬)の比較
ゼビアックス(オゼノキサシン)は、抗菌スペクトラムが広く耐性菌への配慮がされた新しい外用抗菌薬です。以下は、代表的なニキビ用抗菌薬との比較表です。
項目 | ゼビアックス | ダラシンT | アクアチム | ナジフロ |
---|---|---|---|---|
有効成分 | オゼノキサシン | クリンダマイシン | ナジフロキサシン | ナジフロキサシン |
剤形 | ローション/クリーム | ゲル | クリーム | ローション |
耐性菌対策 | ◎(新規系統) | △(耐性化あり) | ○ | ○ |
保険適用 | ○ | ○ | ○ | ○ |
🧴 ゼビアックスと併用する薬・スキンケアの注意点
■ ベピオ・ディフェリンなどとの併用
ゼビアックスは赤ニキビ(炎症性ニキビ)に特化した治療薬であり、面皰型にはベピオやディフェリンとの併用が主流です。
- ● ベピオとの併用:変色(黄~緑黄色)の可能性があるため、朝:ゼビアックス/夜:ベピオのように使い分ける
- ● ディフェリンとの併用:重ね塗りは避け、塗布時間や洗顔で間隔を空ける工夫が必要
■ 保湿剤は必須
抗菌薬使用中も肌バリアは弱りやすくなるため、保湿剤の併用は重要です。
特に乾燥や皮むけが気になる場合は、ヘパリン類似物質やヒアルロン酸配合の化粧水・乳液がおすすめです。
■ 医師に相談すべきポイント
- ● 強い刺激・赤み・かゆみがある → アレルギーや刺激性皮膚炎の可能性あり
- ● 治療が長期化している → 耐性菌や他疾患の可能性もあるため再評価が必要
- ● 複数部位(顔+背中)への使用 → ローション/クリームの使い分けも考慮
✅ ゼビアックスは比較的新しい抗菌薬で、耐性菌対策にも優れた選択肢です。
正しい併用とスキンケアで、より効果的な治療につなげましょう。
📚 ゼビアックスの効果に関するエビデンス
ゼビアックス(成分名:オゼノキサシン)は、新しい世代の外用抗菌薬であり、炎症性ニキビをはじめとする皮膚感染症に対して有効性が認められています。
■ 国内での承認と推奨
- ● 2016年に厚生労働省から承認され、ローション・クリームの2剤形が保険適用で処方可能です。
- ● 日本皮膚科学会の「尋常性ざ瘡治療ガイドライン2023」では、炎症性ニキビへの外用抗菌薬として使用が認められています(推奨度B)。
■ 国際的な評価
オゼノキサシンは欧州やアメリカでも承認されており、特に耐性菌に配慮した設計が高く評価されています。
- ● Gram陽性菌・陰性菌の両方に広く作用するため、汎用性が高い抗菌薬です。
- ● アメリカFDAでは2017年に、小児の膿痂疹治療薬としても承認。
■ 臨床試験による有効性
- ● 国内臨床試験では、クリンダマイシン耐性アクネ菌に対する有効性が報告されています。
- ● 1日2回の塗布で、10日以内に炎症の軽減が明確に認められた例もあり、速効性にも優れます。
■ エビデンスの出典(代表例)
- ・日本皮膚科学会「尋常性ざ瘡治療ガイドライン2023」
- ・厚生労働省「医薬品インタビューフォーム(ゼビアックスローション・クリーム)」
- ・Miyake M, et al. “In vitro antibacterial activity of ozenoxacin.” J Infect Chemother. 2019
- ・FDA approval summary: Ozenoxacin Cream 1% [FDA]
✅ ゼビアックスは、耐性菌への懸念がある現代において、安心して使える新世代の抗菌薬です。科学的エビデンスに基づく治療で、安心して炎症性ニキビの改善が目指せます。
🗣️ ゼビアックスローション/クリームを使用した患者さんの声
皮膚科でゼビアックスを処方されて使用開始。2〜3日で赤ニキビの腫れが引いてきたのを感じました。
※これはあくまで個人の感想であり、効果には個人差があります。
背中ニキビが気になっていて、ローションタイプを使用。塗りやすくてベタつかず、1週間ほどで少しずつ改善が見られました。
※これはあくまで個人の感想であり、効果には個人差があります。
❓ よくある質問(FAQ)
原則として1日1回(朝または夜)が基本ですが、医師の指示に従ってください。
使用前には患部を清潔にし、水分をしっかり拭き取ってから塗布してください。
併用は可能ですが、同時に塗布すると薬剤が変色したり、効果が落ちる可能性があります。
💡 夜:ディフェリンやベピオ、朝:ゼビアックスといった時間を分けた使用がおすすめです。
化粧の上からの塗布は避け、洗顔後の清潔な肌に使用するようにしてください。
メイク前に使用する場合は、しっかり乾いてから化粧を行いましょう。
ゼビアックスは比較的新しい薬剤で、安全性の情報は限定的です。
妊娠・授乳中の方は、必ず事前に医師に相談してください。
抗菌薬であるため、耐性菌ができるリスクを避けるためにも、長期連用は避けるべきとされています。
通常は1~2週間の使用が目安です。必要に応じて医師と相談し、他の治療薬への切り替えも検討されます。
💰 ゼビアックスの薬価と自己負担について
ゼビアックス(成分名:オゼノキサシン)は、炎症性ニキビなどに用いられる新しい抗菌外用薬です。
保険適用されており、クリーム・ローションの2種類があります。
■ 保険診療での薬価(2024年改定時点)
製剤名 | 薬価(単価) | 容量 | 薬剤費(3割負担) |
---|---|---|---|
ゼビアックスクリーム1% | 51.4円/g | 10g | 約154円 |
ゼビアックスローション1% | 51.4円/g | 10g | 約154円 |
■ 自己負担の目安
- ● 3割負担の方:1本あたり約150円前後
- ● 1割負担(高齢者)の方:1本あたり約50円前後
- ● 医療機関での診察料や調剤料は別途かかります
■ ジェネリック医薬品の有無
ゼビアックスには現在、後発医薬品(ジェネリック)は存在しません(2024年時点)。
そのため、薬価はやや高めですが、耐性菌対策などの観点から高い有用性が評価されています。
✅ ゼビアックスは耐性菌リスクの低減に配慮された抗菌外用薬として、多くの皮膚科で使用されています。
ご予算や治療方針に応じて、医師・薬剤師と相談の上で選択することをおすすめします。
👨⚕️ 医師からのコメント・監修

「ゼビアックスは“感染に対する抗生剤”です。
適切な使用をしないと耐性化を招きます、適応のある状態をしっかりと判断して適切に使えるようサポートします」
当院では、患者さま一人ひとりの肌状態やライフスタイルに合わせて、ゼビアックスの適応や使用方法を丁寧にご説明した上で処方しています。
副作用や他の治療薬との併用についても、医師がしっかりとサポートいたしますので、ご不安な点があればお気軽にご相談ください。
0th CLINIC 日本橋 院長
日本病理学会認定 病理専門医/総合診療、救急科での診療歴10年以上
関連コラム
ただいま準備中です。少々お待ちください。