コラム
足のセルフチェックと「むくみ・しびれ」対策|“毎日3分”で潰瘍を防ぐ

医師監修: 黒田 揮志夫(Kishio Kuroda, MD, PhD)|0th CLINIC 日本橋 院長(病理学/総合診療)
最終更新:|対象:糖尿病、末梢神経障害、下肢浮腫のセルフケア
最終更新:|対象:糖尿病、末梢神経障害、下肢浮腫のセルフケア
足のセルフチェックと「むくみ・しびれ」対策
糖尿病では傷の気付き遅れやしびれにより、足の潰瘍・感染が重症化しやすくなります。
このページは、毎日3分でできるセルフチェック、むくみ(浮腫)としびれの原因・対策、受診の目安を「写真(イラスト)付き」で整理。
※本記事は一般向けです。症状が強い/長引く場合は自己判断せずご受診ください。
1. 写真でわかる:足のセルフチェック 6点
入浴後や就寝前に3分でOK。鏡やスマホの自撮りを使い、以下を確認しましょう。



2. むくみ(浮腫)の原因とセルフ対策
糖尿病で増えるむくみは、循環(心臓)・腎臓・静脈/リンパ・薬剤・栄養など複合的。次を目安に。
① 夕方に悪化・朝に軽い
→ 立ち仕事/静脈うっ滞の可能性。
対策:足上げ、ふくらはぎポンプ運動、着圧ソックス(過度な締付けはNG)。
→ 立ち仕事/静脈うっ滞の可能性。
対策:足上げ、ふくらはぎポンプ運動、着圧ソックス(過度な締付けはNG)。
② 体重増加/息切れ/両側性
→ 心不全・腎機能低下の可能性。
対策:塩分過多を控え、早めに受診。
→ 心不全・腎機能低下の可能性。
対策:塩分過多を控え、早めに受診。
③ 片側だけ/熱感・発赤
→ 血栓/蜂窩織炎など。
対策:当日受診を検討。
→ 血栓/蜂窩織炎など。
対策:当日受診を検討。
④ 薬剤影響
→ ピオグリタゾン、Ca拮抗薬などで悪化すること。
対策:勝手に中止せず医師に相談。
→ ピオグリタゾン、Ca拮抗薬などで悪化すること。
対策:勝手に中止せず医師に相談。
+ 水分/塩分バランスの再確認、長時間同一姿勢を避ける、就寝前に30秒×両足首ストレッチを。
3. しびれ・感覚低下への向き合い方
- 左右差・夜間の疼痛:糖尿病性末梢神経障害のほか、腰部脊柱管狭窄/椎間板なども鑑別。
- “気付き遅れ”が最大リスク:やけど・靴擦れ・石踏み抜きに無自覚→毎日チェックで予防。
- 血糖コントロール:Time in Range(TIR)を意識し、乱高下を減らす生活介入と薬物調整。
4. 爪・靴・乾燥対策(NG/OK例)



5. すぐ受診してほしい「赤旗」
- 片側の急な腫れ・熱感・赤み/痛み(血栓/蜂窩織炎など)
- 発熱を伴う創部・膿・悪臭(感染)
- 黒色変化・壊死を疑う色調
- 足の冷感/蒼白・安静時痛(末梢動脈疾患の疑い)
- むくみ+息切れ・体重増(心不全/腎不全の悪化)
6. “毎日3分”セルフケア ルーティン
- 鏡/スマホで足裏・趾間・踵・爪・足甲を確認(図1)。
- 脛の内側を押してむくみを判定(図2)。
- 綿棒/冷温で感覚の左右差を確認(図3)。
- 入浴後3分以内に薄く保湿(趾間は塗りすぎない)。
- 靴・中敷・靴下を点検(縫い目/石の混入・摩擦)。
日本橋・茅場町・人形町からアクセス便利。写真付きで状態を確認しながら、必要に応じて皮膚科/血管/整形/歯科などと連携します。
LINEで予約・相談8. よくある質問(FAQ)
Q. むくみは運動だけで改善しますか?
A. 立ち仕事や静脈うっ滞が主因なら運動・足上げ・着圧が有効です。体重増・息切れ・両側性が強い場合は心不全/腎不全など精査が必要です。
Q. しびれは治りますか?
A. 改善には血糖の安定(TIRの向上)と原因別の治療が基本。痛みが強い場合は治療薬を検討します。まずは原因評価のため受診を。
Q. 爪切りで出血したら?
A. すぐ洗浄・圧迫止血し、アルコール過多は避け清潔を保つ。赤み/腫れ/痛みが増す、膿が出る場合は受診してください。