飲み込みにくい・食べ物がつかえる(嚥下障害)
飲み込みにくい・食べ物がつかえる(嚥下障害)
「ご飯がのどにつかえる」「水やお茶でもむせる」「胸のあたりで詰まる感じがする」——。
こうした“飲み込みにくさ(嚥下障害)”は、
加齢だけでなく、脳神経の病気・筋疾患・食道の病気・逆流性食道炎・機能的な違和感など様々な原因が隠れていることがあります。
0th CLINIC 日本橋では、総合内科として全身を確認しながら、 必要に応じて専門医と連携し、誤嚥性肺炎の予防も含めた評価・対応を行います。
すぐ受診・救急対応を考えてほしいサイン
- 唾液すら飲み込めない、よだれがこぼれる
- 食べ物がつかえて息が苦しい・声が出しにくい(気道閉塞の危険)
- 突然の飲み込みにくさと同時に、ろれつが回らない・手足の脱力・顔のゆがみ(脳卒中のサイン)
- 飲み込むたびに強い胸の痛みがある、血を吐く・真っ黒な便が出る
- 数週間〜数か月で体重減少・食欲低下が目立つ
- むせや発熱を繰り返し、誤嚥性肺炎と言われたことがある
これらに当てはまる場合は、早めの受診や救急外来での評価が必要です。時間帯によっては#7119(救急相談窓口)もご活用ください。
セルフチェック|診察前に整理しておきたいポイント
どんなときに飲みにくい?
- かたい物・パン・ご飯だけ?/水やお茶でも?
- のどの奥で詰まる感じか、胸の真ん中〜みぞおち辺りか
- 飲み込むとむせる・咳き込むことが多いか
- 症状は毎回か・ときどきか
どのくらい続いている?
- いつ頃から始まったか(◯日前/◯週間前/数か月以上)
- 悪くなってきている・変わらない・良くなったり悪くなったり
- 体重減少・発熱・夜間の咳・胸やけ・げっぷの増加
- 脳卒中やパーキンソン病など、神経の病気の既往の有無
受診時にこれらをお伝えいただくと、診断や検査の選択がスムーズになります。
原因と鑑別|「どこで・どう飲みにくいか」で分けて考える
1)口〜のどの奥で引っかかる感じ・むせが多い場合(口腔・咽頭の嚥下障害)
飲み込んだ直後にむせる・咳き込む、鼻から逆流する、 声がかすれる・ガラガラになる場合は、主に口〜咽頭・喉頭の嚥下機能の問題が関わります。
- 脳卒中後の嚥下障害:急に始まった飲みにくさ・むせ、片麻痺・ろれつ障害を伴いやすい
- パーキンソン病・神経筋疾患:徐々に飲みにくさ・小声・動作の緩慢さが進行
- サルコペニア・加齢性嚥下障害:フレイル・筋力低下に伴うむせ・誤嚥
これらは誤嚥性肺炎のリスクが高く、嚥下リハビリや食事形態の調整が重要です。 神経疾患の可能性があれば、専門医と連携しつつ評価します。
2)胸のあたりで「つかえる」感じ(食道の病気)
かたいものから飲みにくくなり、次第に水分でも通りにくくなる場合は、 主に食道の狭窄や運動障害が疑われます。
- 食道がん・食道狭窄:体重減少・食欲低下・胸の痛み・声のかすれを伴うことも
- 逆流性食道炎・胃酸逆流:胸やけ・げっぷ・酸っぱい逆流感を伴う飲みにくさ
- 食道アカラシアなど運動障害:食後のつかえ、横になると戻る、胸痛を伴うことも
- 薬剤・アレルギー性(好酸球性食道炎など):特定の薬・アレルギー体質との関連
3)のどの「引っかかり感」・異物感(機能性・咽喉頭の問題)
実際の飲み込みは問題ないが「のどに何か張り付いているような感じ」「飲み込むときだけ違和感」という場合は、 機能性ディスファジア(ヒステリー球)や、軽度の逆流・筋緊張の問題などが関与することがあります。
器質的な問題がないかを確認した上で、生活習慣(食事・姿勢・ストレス)や薬の影響なども含めて整えていきます。
どの科に相談?|受診先の目安
| 症状のパターン | まず相談したい診療科 | ポイント |
|---|---|---|
| 突然の飲み込みにくさ+片麻痺・ろれつ障害 | 救急外来/脳神経内科 | 脳卒中の可能性があり、時間との勝負です。迷ったら救急相談窓口へ。 |
| 数週間〜数か月で悪化する胸のつかえ+体重減少 | 内科(消化器) | 食道がん・狭窄などを早めに除外する必要があります。内視鏡検査が検討されます。 |
| むせる・咳が多い・肺炎を繰り返す | 内科(総合/呼吸器) | 嚥下機能評価・肺の状態の確認が重要です。栄養や食事形態の相談も含めて対応します。 |
| のどの違和感だけで、食事はほぼ普通にとれる | 内科/耳鼻咽喉科 | 器質的病変がないかを確認し、その上で逆流や筋緊張、ストレス要因などを整理します。 |
| どの科に行けば良いか分からない | 総合内科(0th CLINIC) | 全身の状況を整理し、必要な検査・専門科への紹介を含めてプランを一緒に考えます。 |
0th CLINIC 日本橋では、まず総合内科の窓口としてご相談いただき、 症状に応じて消化器・耳鼻咽喉科・神経内科などの専門医療機関と連携しています。
0th CLINICで行う評価と検査の流れ
- 問診・診察
いつから・どんな食べ物で・どの部位で飲みにくいか、体重変化、既往歴(脳卒中・パーキンソン病など)、服薬状況を詳しくお伺いします。 - 基本検査
血液検査(炎症・貧血・栄養状態など)、胸部X線などで、肺炎や全身状態を確認します。 - 嚥下機能の評価(必要に応じて)
水飲みテストなど簡便な評価から始め、誤嚥のリスクが高い場合は嚥下リハビリの導入や、連携医療機関での嚥下造影検査(VFSS)・内視鏡嚥下検査を検討します。 - 食道・胃の評価(必要に応じて)
食道疾患が疑われる場合は、提携医療機関と連携して内視鏡検査を調整します。 - 治療・生活指導
原因に応じて、食事形態の調整・姿勢の工夫・リハビリ・薬物療法などを組み合わせていきます。
検査はすべて一度で行う必要はなく、症状やご希望に合わせて段階的に進めます。
よくある質問(FAQ)
Q. 高齢の家族がむせることが増えました。すぐに検査が必要ですか?
A. 「年のせい」と片付けず、むせの頻度・体重の変化・肺炎の既往を確認することが大切です。
誤嚥性肺炎は命に関わることもあり、早めの評価と食事・姿勢・リハビリの調整でリスクを下げられる場合があります。
Q. 水なら普通に飲めますが、固形物だけつかえます。
A. 「固形物から飲みにくくなる」場合は、食道の狭窄や腫瘍性病変が隠れていることがあります。
体重減少・胸の痛み・胸やけ・黒色便などがあれば、早めの受診・内視鏡検査の検討が望ましいです。
Q. 健康診断で「バリウムは異常なし」と言われましたが、まだ違和感があります。
A. 一度の検査で全てを判定することは難しく、食道の動きや逆流、嚥下機能、ストレスなどが複合している場合もあります。
症状の経過や生活習慣を整理しつつ、必要に応じて改めて評価していきます。
飲み込みにくさ・食べ物のつかえが気になる方へ
嚥下障害は、「少し様子を見る」間に悪化すると負担が大きくなることもあります。
早めに原因を整理し、必要な対策をとることで、誤嚥性肺炎の予防や食事の安心感につながります。
「いつから・どんな食べ物で・どこでつかえるか」をメッセージで共有いただくと、当日の診療がよりスムーズです。
監修
「飲み込みにくさは、“なんとなく不便”な症状のようでいて、 実は誤嚥性肺炎や栄養低下などにつながることもある重要なサインです。
早めに状況を整理することで、大きなトラブルを予防できるケースが多くあります。」
0th CLINICでは、症状・既往歴・生活背景を丁寧にうかがいながら、 検査の必要性や優先順位を一緒に検討し、必要に応じて地域の専門医療機関とも連携して診療を行っています。
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/プライマリ・ケア連合学会認定 プライマリ・ケア認定医
日本医師会認定 産業医・健康スポーツ医/総合診療・救急科での診療歴10年以上
