ボトックスの安全・品質ポリシー|正規品・講習修了・偽造品対策・保管体制
ボトックスは、ボツリヌス菌が作り出した神経毒を精製して作られた薬剤です。正式名称は「ボツリヌス毒素」ですが、アラガン社製の薬剤名が「ボトックス」として広く知られています。
ボトックスの安全・品質ポリシー
— 正規品・講習修了・偽造品対策・保管体制 —
0th CLINICは、ボツリヌス毒素製剤(通称ボトックス)を「正規品」×「訓練」×「コールドチェーン」×「情報開示」で提供します。治療効果と安全性を最大化するため、以下のSOP(標準業務手順)を全スタッフで徹底しています。
正規品の採用
国内承認の正規流通製剤を第一選択。適応・用法を順守し、適応外は院内基準と同意取得の上で限定的に実施。
医師講習・解剖遵守
メーカー講習修了医が、解剖学に基づく安全層と単位でデザイン注入。手順はWチェック。
偽造品・個人輸入の排除
正規以外のルートは不使用。ロット・ホログラム・封印を入庫時に全件確認し、疑義ロットは隔離・報告。
2–8℃保管と温度ログ
専用医療用冷蔵庫(2–8℃)で保管。温度ロガー・アラームで逸脱ゼロ、希釈後は4時間以内に使用。
1. 正規品の使用方針と適応表示
- 当院は国内承認(美容領域)=ボトックスビスタ®を第一選択とします(適応:眉間・目尻の表情じわ)。
- 額・口周り・顎などの適応外部位は、医学的妥当性・安全層の確認と適応外使用の説明/同意の上で実施します。
- 国内承認以外の製剤を用いる場合は未承認薬として表示し、製品情報・リスク・代替案を事前にご説明します。
2. 医師講習修了と術式SOP
担当医はメーカーのWEB講習等を修了。さらに院内SOPに沿って、適応判定→表示・同意→無菌操作→注入→記録→フォローの順で実施します。
安全注入の基本
- 解剖学ランドマークと表情検査で層と拡散を設計
- 最小有効量で投与(抗体化リスク低減)
- 左右差・既往歴を考慮し、イベント日程から逆算
Wチェック体制
- ロット / 期限 / 濃度を投与前に二人照合
- 投与部位・単位数・残量はカルテと院内台帳に自動記録
- 鋭利器材・感染対策:シャープスBOX、清拭、滅菌手袋
3. 偽造品・個人輸入への対策
偽造ボツリヌス製剤が海外・国内で報告されています。当院は以下を徹底します。
- 正規販売元からの直接納入(医療機関向けアカウント)。
- 入庫時の外観・封印・ホログラム・ロット照合(写真保管)。
- 疑義ロットは隔離保管し、メーカー/当局へ通報。
- 個人輸入・オークション・越境EC由来は一切不使用。
4. コールドチェーンと保管体制(2–8℃)
院内保管
- 医療用冷蔵庫(2–8℃)で薬剤・希釈液を保管
- 24時間温度ロガー/ドアアラーム/停電時バックアップ
- 入庫・調製・投与ごとに温度・ロット・開封時刻を記録
- 希釈は保存剤無添加の0.9%生食のみ、調製後4時間以内に使用、残液は廃棄
受入時(配送)
- クール便(冷蔵)で受領、温度ロガーで輸送温度を確認
- 納品書・ロット・使用期限を台帳へ登録、ラベル貼付
- 外観(割れ・変色・異物)の目視検査、問題あれば隔離
※ 調製後の冷凍は行いません。観察で浮遊物・変色があれば使用中止。
5. サプライチェーンの透明性(海外製剤に関する注記)
当院は国内承認の正規品を第一選択としますが、医学的評価・研究目的で海外製ボツリヌス毒素製剤(例:BIENOX など)を限定的に評価する場合があります。その際は:
- 製造元より直送で調達し、卸を介さずコールドチェーン(冷蔵)で輸送
- 温度ロガーで輸送中の温度逸脱を確認し、受入検査に合格した製品のみ隔離保管
- 日本国内では未承認である旨、有効性・安全性・品質・副作用について国内基準での保証がないことを事前説明
- 承認品で代替可能な場合は承認品を優先し、未承認品の使用は同意書に基づく限定的適用に限ります
表示例:「BIENOXは卸を通さず、製造元より直接購入しています。輸送は冷蔵のまま温度ロガーで監視し、院内の2–8℃保管へ直ちに収容します。」
6. 品質の見える化(当日の記録票)
項目 | 内容 |
---|---|
製品名 | ボトックスビスタ® / ほか(未承認の場合は明記) |
ロット / 期限 | 例)LOT C3709C3 / 20XX-XX |
希釈条件 | 0.9%生食、調製時刻 HH:MM、濃度 X.X U/0.1mL |
投与部位・単位 | 例)眉間 X U、目尻 Y U |
温度記録 | 受入・保管・投与直前の温度ログ確認済 |
説明・同意 | 適応・リスク・適応外使用(該当時)を説明、署名済 |
7. よくある質問(安全・品質)
Q1. 保管温度は?
A. 未開封・希釈後ともに原則2–8℃で保管。調製後は4時間以内に使用します。
Q2. 正規品の見分け方は?
A. 正規の販売元とロット照合・封印・ホログラム等を院内で確認します。患者さまに開示できる体制を整えています。
Q3. 適応外部位への注入は違法?
A. 医師の裁量で可能ですが、適応外使用である旨を説明し、同意の上で安全層・用量に配慮します。
Q4. 個人輸入品との違いは?
A. 個人輸入は成分・保管・表示の保証が不十分な場合があり、偽造品のリスクも。当院は正規ルートのみを使用します。
Q5. 抗体化が心配です
A. 最小有効量・適切な間隔で投与し、過度な頻回追加は避けます。必要な場合は製剤切替や間隔調整を検討します。
Q6. 記録は残りますか?
A. ロット・期限・濃度・投与量・温度ログをカルテと台帳に保存します。
※ 本ページは患者さまへの一般的な情報提供です。診断・治療の最終判断は医師の診察に基づきます。製品仕様・適応は最新の添付文書をご確認ください。
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