液体窒素治療(冷凍凝固療法)|ウイルス性いぼ・尖圭コンジローマ・皮膚腫瘍の治療に対応|0th CLINIC 日本橋液体窒素治療

液体窒素治療(冷凍凝固療法)|ウイルス性いぼ・尖圭コンジローマの凍結治療|0th CLINIC 日本橋

液体窒素治療(冷凍凝固療法)は、皮膚の良性病変やウイルス性いぼ(尋常性疣贅)、尖圭コンジローマ、脂漏性角化症などに対して行われる安全性の高い治療法です。
当院では、泌尿器科・皮膚科の専門医が丁寧に診察し、症状に応じて保険診療にも対応

液体窒素治療とは

液体窒素治療(冷凍凝固療法)は、-196℃の極低温の液体窒素を用いて、皮膚や粘膜の異常組織を凍結・壊死させる治療法です。
正常組織との境界が明瞭な病変に特に有効とされ、外来で数分程度で完了する簡便な処置として広く行われています。

対象となる主な疾患

液体窒素による凍結療法の作用機序

① 急速冷却による細胞膜の破壊

-196℃の液体窒素により細胞内外の水分が一瞬で氷結し、細胞膜や小器官が物理的に破壊されます。
とくに急速な膨張・収縮により、細胞構造が不可逆的に損傷します。

② 微小血管の虚血・壊死

凍結により毛細血管が閉塞し、再灌流障害や血栓形成が起こります。
結果として虚血性の組織壊死が進み、病変部が自然と脱落していきます。

③ アポトーシスと免疫刺激

凍結ストレスにより細胞のアポトーシス(自然な細胞死)が誘導されます。
壊死したウイルス感染細胞の断片が免疫系に認識されることで、HPVなどに対する免疫反応も活性化します。

④ 再凍結による壊死効果の増強

凍結→融解→再凍結の繰り返し処置により、深層まで確実に作用します。
特に角質層の厚いイボや尖圭コンジローマに対して高い効果が期待されます。

メリットと限界

メリット 注意点・限界
外来で短時間に施行可能 色素沈着や水疱・凹みの可能性あり
麻酔不要で低侵襲 深い病変や再発には追加処置が必要
保険診療で対応可能 個人差あり、複数回の通院が必要

液体窒素治療の方法と治療経過について

治療の基本手順

液体窒素(-196℃)を綿棒やスプレーで病変部に接触させ、数十秒間凍結させることで病変細胞を壊死させる治療です。
1回の治療は数分で終了し、通常は1〜2週間ごとの間隔で複数回行います。

深いイボに対する強めの凝固処置

イボが深く根を張っている場合、表面を軽く凍結するだけでは不十分なことが多く、しっかりと深層まで凍結させる必要があります。
その結果、黒っぽい血疱(水ぶくれ)ができることもありますが、これは適切な凝固がなされた証拠でもあります。

※なお、それでも治癒に至らないことも珍しくありません。いぼ治療は根気と時間が必要な治療です。

痛みに配慮した段階的治療

強めの凝固を行った直後には、数時間にわたる激しい痛みを伴うことがあります。
特に初回から強く処置しすぎると、患者さんが治療自体に嫌悪感を持ってしまい、継続できなくなるケースもあります。

当院ではそのような事態を防ぐため、まずは軽めの凝固で経過を観察し、必要に応じて段階的に治療強度を上げていくアプローチを取っています。

大きな血疱ができた場合の対処

深く凍結した際に大きな血疱ができた場合には、血疱を切開して中の血液を排出する処置を行います。
これにより痛みが大きく軽減され、日常生活への支障も抑えられます。

納得して続けられる治療を提供するために

液体窒素治療は即効性がある一方で、「痛み」「回数」「効果の個人差」といった点が存在する治療です。
当院では初回の診察でリスクと治療方針を丁寧に説明し、患者様自身が納得し、継続できるペースで治療を進めていきます。

※補足:液体窒素治療には免疫を刺激してウイルス性いぼを排除する働きもあると考えられていますが、本ページでは複雑な説明を避けるため省略しています。

液体窒素治療の流れ

液体窒素治療(冷凍凝固療法)|ウイルス性いぼ・尖圭コンジローマ・皮膚腫瘍の治療に対応|0th CLINIC 日本橋液体窒素治療

① 診察と患部の確認

医師が患部を診察し、皮膚の状態や深さを確認します。必要に応じてダーモスコピーや視診により、イボや病変の種類・深さ・感染性などを評価します。

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② 液体窒素で患部を凍結

綿棒またはスプレーで液体窒素(-196℃)を数秒〜30秒程度患部に接触させます。
1回の凍結処置を1〜3サイクル繰り返すこともあります。

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③ 処置後のケア・説明

凍結直後から赤みや水ぶくれが出ることがあります。必要に応じて軟膏や絆創膏などで保護し、自宅での注意点や再診のタイミングについて説明します。

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④ 再診・必要に応じた追加治療

通常は1〜2週間ごとに再診し、効果を確認します。再発や残存病変がある場合は追加で凍結処置を行います。

液体窒素による凍結治療のQ&A

液体窒素(-196℃)を用いて、皮膚の異常細胞(いぼ、角化症、日光角化症など)を凍らせて壊死させ、取り除く治療法です。

ウイルス性いぼ(尋常性疣贅)、老人性いぼ(脂漏性角化症)、日光角化症、尖圭コンジローマなどが対象になります。

はい、凍結する瞬間にチクっとした痛みがあり、治療後もヒリヒリした痛みや違和感が数時間〜数日残ることがあります。

治療部位が赤く腫れたり、水ぶくれ・かさぶたになることがあります。通常1~2週間で自然に治癒しますが、病変が深い場合は数回の治療が必要です。

水ぶくれやかさぶたを無理に破らず、感染を防ぐために清潔を保ってください。お風呂はOKですが、強くこすらないようにしましょう。

色素沈着、軽い瘢痕、まれに感染や赤みが長引くことがあります。治療回数が多いほどリスクはやや高まります。

液体窒素による凍結治療のエビデンスと推奨

液体窒素(-196℃)を用いた凍結治療(クライオセラピー)は、皮膚科領域で広く用いられており、その有効性・安全性について複数の科学的エビデンスが示されています。

🔍 エビデンスに基づく適応疾患

📘 海外のエビデンス

英国国民保健サービス(NHS)も、ウイルス性疣贅に対してクライオセラピーを効果的な治療法として紹介しています。 また、Cochraneレビュー(Cochrane Database of Systematic Reviews)では、凍結療法がサリチル酸療法に比べて同等以上の有効性を示すという報告もあります。

✅ 国内の保険診療と臨床推奨

日本においても、液体窒素療法は保険診療で認められており、厚生労働省が定める保険点数表にも明記されています。
実臨床では、患部の深さ・範囲に応じて数回繰り返す必要がありますが、比較的侵襲が少なく、高齢者にも適応しやすい治療法です。

📝 推奨される使用条件

  • 凍結時間:5~30秒/1サイクル × 1~3サイクル
  • 再治療間隔:2〜3週間おきに実施
  • 禁忌:糖尿病や末梢循環障害のある部位には注意が必要

※当院では患者様の皮膚の状態や病変の種類に応じて、個別に治療方法をご提案しています。ご不安な点はお気軽にご相談ください。

👨‍⚕️ 医師からのコメント・監修

液体窒素治療(冷凍凝固療法)|ウイルス性いぼ・尖圭コンジローマ・皮膚腫瘍の治療に対応|0th CLINIC 日本橋液体窒素治療
「液体窒素を用いた凍結療法は、ウイルス性いぼや前がん病変などに対してエビデンスに基づいた効果的な治療法です。
症状や肌質によっては治療後の炎症や色素沈着へのケアも重要になるため、丁寧な診察と経過観察を心がけています。」

0th CLINICでは、いぼや角化症などの治療に際し、患者さまの生活スタイルやご希望もふまえて、必要な部位に応じた的確な冷凍凝固を行っています。
ご不安なことがあれば、遠慮なくお尋ねください。

監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/皮膚病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士/日本病理学会認定 病理専門医
総合診療・救急科での診療歴10年以上