胃炎・ピロリ菌(H. pylori)除菌|“原因から治す”精密診断と根治療法|日本橋の消化器内科 0th CLINIC

胃炎・ピロリ菌(H. pylori)除菌|“原因から治す”精密診断と根治療法|日本橋の消化器内科 0th CLINIC

胃炎・ピロリ菌(H. pylori)除菌|“原因から治す”精密診断と根治療法

ピロリ菌は慢性胃炎・潰瘍の主要因で、胃がんリスクとも関連します。
当院では客観的検査(尿素呼気・便中抗原・内視鏡/生検)で診断し、一次/二次除菌確実な判定まで一貫管理します。

当院で診察・検査・処方を行い、潰瘍出血や高度萎縮などは内視鏡/入院治療が必要な連携病院へ迅速にご紹介します。

概要(H. pylori と胃炎の要点)

  • 病因:Helicobacter pyloriは胃粘膜に慢性炎症を起こし、潰瘍(胃/十二指腸)萎縮・腸上皮化生を介して胃がんリスクを高めます。
  • 主な症状:心窩部痛・胃もたれ・悪心・食欲低下。無症候のことも。
  • 伝播:多くは幼少期の家族内感染。家族内に陽性者/胃がん既往がいれば評価を検討。

受診/救急の目安(Red Flags)

  • 吐血/黒色便・めまい(出血性潰瘍の疑い)
  • 体重減少・貧血・持続する嘔吐
  • 急激な激痛・板状硬(穿孔疑い)
  • 50歳以上の新規消化器症状・家族に胃がん/潰瘍の既往

赤旗症状があれば内視鏡を前倒しし、必要に応じて救急連携します。

除菌適応とメリット

  • 適応ピロリ陽性は原則除菌。特に
    • 胃/十二指腸潰瘍、出血既往
    • 萎縮性胃炎・腸上皮化生、早期胃がん内視鏡治療後
    • MALTリンパ腫、家族内胃がん、機能性ディスペプシア、特発性血小板減少性紫斑病、鉄欠乏性貧血 など
  • メリット:潰瘍再発の抑制、胃がん発症リスクの低減、症状の改善。

評価・検査(客観的に「いる/いない」を判定)

  • 非侵襲尿素呼気試験(UBT)便中抗原PPI/PCABは2週間抗菌薬/ビスマスは4週間休薬が理想(偽陰性回避)。
  • 内視鏡下:迅速ウレアーゼ、病理(ヘマトキシリン/ギムザ等)、培養/感受性(再除菌や耐性疑い時)。萎縮・腸上皮化生の評価も。
  • 補助:血清抗体(既感染/除菌後は解釈注意)、ペプシノゲン(萎縮評価)。

除菌治療(一次/二次/救済の“合わせ技”)

  • 一次除菌(例)PCAB/PPI+アモキシシリン+クラリスロマイシン(7–14日)。地域の耐性率・既往内服から選択。
  • 二次除菌(例)PCAB/PPI+アモキシシリン+メトロニダゾール など。
  • 救済療法感受性に基づくレジメンボノプラザン+アモキシシリン二剤フルオロキノロン系(例:シタフロキサシン)等を症例に応じ検討。
  • 注意点:禁酒(メトロニダゾール時)、相互作用(クラリス等)、十分な内服遵守(取りこぼしは失敗要因)。
  • 生活:NSAIDsの見直し、禁煙、適正飲酒、刺激物・暴食の是正、体重管理。

除菌判定とフォロー(再発予防まで)

項目タイミングポイント
除菌判定(UBT/便中抗原)抗菌薬終了後 ≥4週かつPPI/PCAB中止後 ≥2週偽陰性回避。どちらか一法でOK(状況に応じ選択)
潰瘍の再評価4–8週(胃潰瘍は内視鏡治癒確認)出血潰瘍・巨大潰瘍はフォロー厳重に
萎縮/腸上皮化生施設方針で定期内視鏡胃がん高リスク例はサーベイランス
症状残存適宜除菌陰性でも続く場合は機能性ディスペプシア等を評価

よくある質問

誰が除菌の対象ですか?
ピロリ陽性の方は原則除菌を検討します。潰瘍・萎縮/腸化生・胃がん家族歴・早期胃がん治療後などは特に推奨です。
検査前に気をつけることは?
UBT/便中抗原はPPI/PCABを2週間抗菌薬/ビスマスを4週間控えると精度が上がります(可能な範囲で医師と調整)。
除菌後の判定はいつ?方法は?
抗菌薬終了から4週間以上、酸抑制を2週間中止後に、尿素呼気試験または便中抗原で確認します。
副作用はありますか?
下痢・軟便・味覚変化・発疹などが起こり得ます。強い症状やアレルギーがあれば中止しご相談ください。
再感染はしますか?
成人の再感染は稀ですがゼロではありません。胃痛・黒色便などがあれば再評価します。

胃炎・ピロリ菌(H. pylori)除菌:外部エビデンスまとめ

国際/各学会ガイドライン・主要ジャーナルから、診断(UBT/便抗原/内視鏡)/治療(一次/二次/救済)/判定とフォローの一次情報を厳選しました。

📘 総論・枠組み

🧪 診断(検査選択と前処置)

💊 治療(一次/二次/救済)

🛡 胃がん予防とサーベイランス

※ 検査は前処置(休薬)で精度が変わります。除菌は十分な服薬遵守が成功の鍵。判定は4週以降に標準的な方法で実施し、萎縮/腸化生のある方は内視鏡フォローをご相談ください。

👨‍⚕️ 医師からのコメント・監修(胃炎・H. pylori 除菌)

胃炎・ピロリ菌(H. pylori)除菌|“原因から治す”精密診断と根治療法|日本橋の消化器内科 0th CLINIC
ピロリ菌は潰瘍や萎縮性胃炎の主要因で、胃がんリスク低減のためにも除菌が推奨されます。 診断は尿素呼気試験便中抗原が中心で、PPI/PCABや抗菌薬の休薬が精度に関わります。 治療は地域の耐性や既往薬を考慮し、PCAB/PPI+アモキシシリン+クラリスを基本に、 失敗時はメトロニダゾール感受性に基づく救済へ切り替えます。

除菌後は判定のタイミング(抗菌薬後4週・酸抑制中止後2週)を守ることが重要です。 潰瘍は内視鏡で治癒確認を、萎縮や腸上皮化生があれば定期内視鏡を検討します。 副作用や相互作用が心配な方は遠慮なくご相談ください。」

0th CLINICでは検査(UBT/便中抗原)内視鏡の手配、一次/二次除菌の処方確実な判定内視鏡フォローまで、消化器チームでシームレスにご提供します。

監修:黒田 揮志夫 医師(プライマリケア認定医/病理専門医/皮膚病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/総合診療・救急科での診療歴10年以上

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