関節が痛い(関節痛)|考えられる原因・危険なサイン・受診の目安
関節が痛い(関節痛)
—— 考えられる病気と受診の目安
「ひざが痛くて階段がつらい」「朝、手がこわばる」「発熱と一緒に関節があちこち痛い」—— 関節痛は使い痛み・加齢だけでなく、関節リウマチ・痛風・感染症・自己免疫疾患など さまざまな病気のサインになることがあります。
0th CLINIC 日本橋では、総合内科として全身状態を確認しながら、 必要に応じて整形外科・リウマチ専門医とも連携し、原因に合わせた検査・治療をご提案します。
すぐ受診してほしい関節痛(危険サイン)
- 片側の関節(膝・足首・股関節など)が急に腫れて真っ赤・熱を持つ・強い痛みがある
- 関節痛に39℃前後の高熱・悪寒・全身のだるさを伴う
- 痛みで歩けない・関節が全く動かせない
- 最近の手術・注射・外傷のあとに関節が腫れて痛い
- 息苦しさ・胸痛・発疹・粘膜のただれなど、全身の異常を同時に認める
これらは感染性関節炎・痛風発作・重症の全身疾患などの可能性があります。 まずは当日受診を検討し、時間帯によってはお近くの救急外来への相談も視野に入れてください。
セルフチェック|どのタイプの関節痛に当てはまりますか?
関節の「数」と「場所」
- 指の第2・第3関節が両側で痛い・腫れる
- 膝・股関節など体重がかかる関節だけが痛い
- 片側の母趾(足の親ゆび)が急に腫れて激痛
- あちこちの関節が日替わりで痛む
起こるタイミング・続き方
- 朝起きたとき1時間以上こわばる(朝のこわばり)
- 動き始めが痛いが、動かしていると軽くなる
- 夜間・じっとしていると痛みが強くなる
- 発熱・のど風邪症状と同時に関節痛が出現
関節痛のパターンは、原因となる病気を推測する大切な手がかりです。 受診の際はいつから・どこの関節が・どのように痛いかをメモしておくと診察がスムーズになります。
関節痛のよくある原因マップ
① 機械的・変性による痛み
- 変形性膝関節症・股関節症
- 長時間の立ち仕事・スポーツ・体重増加
- 半月板・靭帯・軟骨の傷み
動作時痛が中心で、休むと軽くなることが多いタイプです。
② 炎症性(自己免疫・リウマチ性)
- 関節リウマチ・乾癬性関節炎など
- 膠原病(SLE など)に伴う関節炎
朝のこわばり・複数関節・左右対称・腫れ・熱感などが手がかりです。
③ 結晶による痛み
- 痛風(尿酸結晶)
- 偽痛風(ピロリン酸カルシウム結晶)
母趾など1か所に突然の激痛・腫れを起こすことが多いタイプです。
④ 感染症に伴う関節痛
- インフルエンザ・ウイルス感染症
- 細菌感染(化膿性関節炎など)
- 性感染症に伴う関節炎 など
発熱・咳・のどの痛み・発疹など全身症状を伴います。
インフルエンザについては
インフルエンザ総合ページ
もご参照ください。
⑤ 代謝・内分泌・全身疾患
- 甲状腺疾患
- 腎機能障害・二次性副甲状腺機能亢進症
- 肥満・糖代謝異常 など
だるさ・むくみ・しびれなど、他の症状も合わせて評価します。
⑥ 薬剤性・その他
- 一部の降圧薬・脂質異常症薬などによる関節痛
- ワクチン接種後の一時的な関節痛
- ストレス・睡眠不足による痛みの増悪
症状パターン別|考えられる主な病気
| 症状パターン | 主に考える病気の例 | ポイント |
|---|---|---|
| 片側の関節が急に腫れてとても痛い | 痛風発作・偽痛風・感染性関節炎など | 発赤・熱感・発熱の有無が重要。放置すると関節破壊や全身感染につながることもあります。 |
| 手指の関節が左右対称に腫れ、朝こわばる | 関節リウマチ・膠原病関連関節炎など | 1時間以上の朝のこわばりが特徴。早期診断・早期治療が将来の関節破壊予防につながります。 |
| 膝や股関節が歩くと痛く、階段がつらい | 変形性膝関節症・股関節症・筋力低下など | 体重・姿勢・筋力・使い方が関係。レントゲンやエコー、リハビリの検討を行います。 |
| 発熱とともに全身の関節があちこち痛い | インフルエンザなどウイルス感染、全身性炎症性疾患など | 咳・のどの痛み・鼻水・筋肉痛などを伴う場合は感染症の可能性があります。 → インフルエンザ / 予防接種 も参考になります。 |
| 数か月〜年単位でじわじわ悪化する膝痛 | 変形性関節症・関節周囲の腱炎・筋力低下など | 体重・歩行スタイル・筋力が関与。生活習慣・運動療法・装具なども検討します。 |
どの科に行く?|受診の目安と選び方
| こんなとき | まず相談したい診療科 | コメント |
|---|---|---|
| 発熱・のどの痛み・咳と一緒に関節痛がある | 内科 | インフルエンザなどの感染症を含め、全身状態の評価が必要です。 → インフルエンザ総合ページ |
| 手足の関節が左右対称に腫れて、朝こわばる | 内科/リウマチ科 | 関節リウマチなど炎症性疾患を疑います。血液検査と画像評価が有用です。 |
| 膝や股関節など、体重のかかる関節だけが痛い | 内科/整形外科 | 変形性関節症や筋力低下が関与していることが多く、リハビリの検討も行います。 |
| 片側の関節が突然腫れ、触れないほど痛い | 内科/整形外科(当日受診を推奨) | 痛風発作・感染性関節炎など重症になる病態が含まれます。早めの評価を。 |
0th CLINIC 日本橋では、まず総合内科として関節痛を含めた全身評価を行い、
必要に応じて整形外科・リウマチ専門医と連携します。
「どの科に行けばよいか分からない」という場合も、まずはお気軽にご相談ください。
0th CLINIC の診療の流れ(関節痛)
- 問診
いつから/どこの関節が/どのような動きで痛いか、痛みの強さ、朝のこわばりの有無、 発熱・発疹・しびれ・筋力低下、既往歴・家族歴・服用中の薬(尿酸値に影響する薬など)を丁寧に確認します。 - 身体診察
関節の腫れ・熱感・変形・可動域、筋力、歩き方、皮疹の有無などをチェックします。 - 必要に応じた検査
- 血液検査:炎症反応(CRP・赤沈)、血算、尿酸値、肝腎機能、自己抗体 など
- 尿検査:尿酸・蛋白・血尿など、全身疾患の手がかりに
- 画像検査:レントゲンやエコーを用いて、骨・関節・滑膜・腱の状態を確認(必要に応じて専門医へ紹介)
- 方針説明と治療
鎮痛薬・湿布などの対症療法に加え、必要に応じて生活指導(体重・運動・関節の使い方)や 病気のタイプに応じた専門治療(リウマチ・痛風など)についてご提案します。 - フォローアップ
痛みの変化・検査結果を踏まえ、必要に応じて通院間隔や専門医への紹介を調整します。
ご自宅でできること・やってはいけないこと
◎ 役立つセルフケア
- 痛みが強い時期は無理をせず、関節を休める
- 膝など負荷のかかる関節は、体重管理・靴選びを見直す
- 痛みの程度を簡単にメモし、受診時に伝えられるようにしておく
- 市販鎮痛薬を使う場合は、用法容量を守り、長期連用は避ける
✕ 注意したいこと
- 腫れて熱を持つ関節を、強く揉む・無理に動かす・過度に温める
- 我慢して長期間自己判断で鎮痛薬だけを飲み続ける
- ネット情報だけでサプリ・健康食品を大量に試す
一時的な痛みであっても、背景に治療が必要な病気が隠れていることがあります。 不安があれば早めにご相談ください。
関節痛でお困りの方へ|まずはご相談ください
関節痛は原因によって、「しばらく経過をみてよいもの」と「早期に専門治療が必要なもの」に分かれます。 0th CLINIC 日本橋では、総合内科の視点で全身を評価しつつ、必要に応じて専門医と連携し、 一人ひとりに合った診療プランをご提案します。
画像やこれまでの検査結果を事前に共有いただくことも可能です。
発熱や咳など感冒様症状を伴う場合は、 インフルエンザ総合ページ、 予防接種については インフルエンザワクチン もあわせてご覧ください。
監修
「関節痛や体の不調の背景には、生活習慣から全身の病気まで、さまざまな要因が隠れています。
『とりあえず様子を見る』だけで長引かせず、原因を見極めたうえで必要な検査・治療を組み立てることが大切です。」
0th CLINICでは、症状だけでなくその人の生活・仕事・運動習慣も含めて総合的に評価し、 専門治療が必要な場合は適切な医療機関と連携しながらサポートしています。
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/プライマリ・ケア連合学会認定 プライマリ・ケア認定医
日本医師会認定 産業医・健康スポーツ医/総合診療・救急科での診療歴10年以上
