再発した粉瘤(アテローム)|切開のみ・取り残し後の再手術

再発した粉瘤(アテローム)|切開のみ・取り残し後の再手術|日本橋の皮膚科 0th CLINIC
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再発を疑うサイン

  • 同じ場所にコリッとしたしこりが再出現・ゆっくり増大
  • 中央に黒い点(開口部)や臭い内容物が時々出る
  • 赤く腫れて痛い発作を繰り返す(炎症性)
  • 以前の切開跡周囲が硬く盛り上がる・時に膿が出る

自己処置で押し出す・潰すと感染・瘢痕が悪化することがあります。気づいたら早めの受診を。

受診前にお持ちいただくと良いもの

  • 過去の治療内容がわかる資料(紹介状・手術記録・病理結果)
  • 内服中の薬情報(抗血栓薬・糖尿病薬など)
  • 再発の頻度・撮影した写真(腫れの程度の参考に)

資料がなくても診療は可能です。ある場合は評価の助けになります。

なぜ再発するの?(再発のロジック)

① 被膜の残存

袋(被膜)が一部でも残ると角質が再びたまり、しこりが再形成されます。

② 炎症時の切除

炎症が強い環境では被膜の境界が不明瞭で、取り残し・創合併症のリスクが上がります。

③ 破裂・癒着後の変形

破裂や切開排膿の既往で瘢痕・癒着が生じ、袋の形が歪み見落としやすくなります。

当院では必要に応じ超音波(エコー)評価で大きさ・深さ・周囲との関係を把握し、切除計画に反映します。

来院から再手術までの流れ

  1. 診察・既往確認:前回治療内容・再発回数・炎症の有無を確認。必要に応じエコー。
  2. 手術計画:再発部位の瘢痕・癒着を想定した切開線/摘出ルートを設計。
  3. 局所麻酔下切除:被膜を含めて摘出。炎症が強い場合は先に抗菌薬・切開排膿で時期を調整。
  4. 病理検査:確定診断と再発要因の確認。
  5. アフターケア:洗浄・ガーゼ交換・抜糸時期、再発予防の生活指導。

当日のポイント

  • 炎症期は痛みケア優先(抗菌薬/切開排膿)→根治切除は後日
  • 整容面重視の切開線設計(部位のテンションラインに沿う)
  • 原則病理提出で安心の診断

再手術で気をつけること(当院の工夫)

瘢痕・癒着の読み取り

過去の切開痕や癒着方向を読み、取り残しを避ける摘出ルートを選択します。

整容性と強度の両立

テンションラインに沿った目立ちにくい切開と、部位に応じた強度ある縫合で創トラブルを予防。

再発予防の指導

摩擦・圧迫・衛生などの生活指導と、早期受診の目安を具体的にご案内します。

費用・症例・Q&Aは 費用の目安症例紹介粉瘤Q&A をご参照ください。

よくある質問(再発粉瘤)

前回は「切開して膿を出しただけ」と言われました。もう一度手術が必要?
切開排膿は痛みを和らげる処置です。袋(被膜)が残っていれば再発しやすいため、炎症が落ち着いてから袋ごと切除を検討します。
炎症がある状態でも手術できますか?
強い炎症下の切除は合併症や取り残しリスクが上がります。通常は抗菌薬・切開排膿で落ち着かせてから根治切除を行います。
傷あとが増えませんか?
既存瘢痕やしわの走行に合わせて切開線を設計し、目立ちにくさに配慮します。完全に消すことはできませんが、できるだけ整容性を重視します。
再発を繰り返す場合、他の病気の可能性は?
化膿性汗腺炎など別病態のこともあります。診察と必要に応じた検査、病理検査で鑑別します。
費用はどのくらい?保険適用?
保険適用です。初診料・手術料・病理検査料などの合計は条件で変動します。費用の目安をご確認ください。

受診・再手術のご予約

同じ場所のしこり・腫れでお困りなら、ご相談ください。LINEなら24時間予約できます。

再発した粉瘤(アテローム)|切開のみ・取り残し後の再手術

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