トラネキサム酸|肝斑・色むら・赤みの内服ケア
トラネキサム酸|肝斑・色むら・赤みの内服ケア
線溶(プラスミン)経路を抑えて炎症と色素生成シグナルを穏やかにコントロール。
肝斑・PIH・赤みに内側からアプローチします。
内服治療
肝斑・色むら
併用しやすい
アクセス
東京都中央区日本橋二丁目16番9号 CAMCO日本橋ビル4階(東京駅八重洲口・日本橋駅から徒歩3分)
トラネキサム酸とは(やさしい概要)
止血薬として知られる成分ですが、美容皮膚科領域では肝斑・色むら・PIHの改善を目的に少量を内服します。プラスミン活性を抑制し、炎症性サイトカインやメラノサイト活性化を穏やかに抑えます。
- 対象:肝斑/炎症後色素沈着(ニキビ跡・摩擦後)/赤み
- 期間:まずは8〜12週間を目安に評価
- 併用:HQ・アゼライン酸・トレチノイン・光治療と好相性
内服は個別のリスク評価が大切です(血栓性素因・服用中の薬を確認)。
内服方法(開始量とサイクル)
- 用量例:TXA 250 mgを1日2回(朝・夕)から開始。反応をみて300–500 mg/日内で調整。
- 期間:8–12週間連続→効果・副作用を確認し、必要に応じて1–2か月の休薬を挟む運用。
- 併用:外用(HQ/アゼラ/トレチ)や光治療と同時進行可。日中は遮光を徹底。
上気道炎の頓服や歯科出血でTXAを併用する予定がある方は、総量が過大にならないよう必ず申告してください。
禁忌・注意(安全に使うために)
避けるべき状況
- 血栓症の既往/家族歴・血栓性素因が強い
- 現在の血栓症(DVT/PE/脳梗塞 等)・播種性血管内凝固
- 上部尿路出血(尿路閉塞リスク)
- 網膜血管障害/原因不明の視覚異常
- エストロゲン含有製剤(経口避妊薬 等)との併用は慎重に
よくある副作用
- 胃部不快感・吐き気・便秘などの消化器症状
- まれに血栓症・視覚異常(色覚)などの重篤例
当院でも安全に配慮し、用量・期間・併用薬を確認のうえ、経過を継続的にフォローします。
📚 トラネキサム酸:内服・外用・皮内投与のエビデンスまとめ
| 方法 | 代表的デザイン・期間 | 効果(MASIなど) | 副作用・忍容性 | 使いどころ(要点) |
|---|---|---|---|---|
| 外用(TXA 5%等) |
12週 ランダム化試験(TXA 5% vs HQ 3%)ほか 12週 RCT(TXA 5% vs HQ 2–3%)×2 |
TXA 5%とHQ 3%はいずれもMASI▲27%(ベースライン比)。 他のRCTでも12週時点のMASI改善は同等(TXA vs HQ)。 |
紅斑・刺激はHQ群で多い傾向:HQ 19/50 vs TXA 3/50 。 TXA外用は比較的忍容性良好。 |
HQが刺激で続けにくいときの代替。 面の色むら・肝斑に広く使いやすい。 |
| 皮内投与(マイクロ注射) | オープン試験 12週(週1回×12、n=85) |
MASI:13→9(8週)→7.6(12週)に低下。 患者評価:良好 9%、まずまず 76.5% 。 |
良好な忍容性(全例施術継続)。 局所投与で分布が均一になりやすい示唆。 |
外用・内服で頭打ちの面状肝斑に追加検討。 施術の通院・コストを許容できる方向け。 |
| 内服(TXA 250–500 mg/日) |
おおむね8–12週で評価、必要に応じて休薬サイクル運用。 (当院プロトコル:例 250 mg × 1日2回から) |
肝斑・PIH・赤みの均一化に有用とされる報告が多数。 外用・光治療との併用で底上げが期待。 |
消化器症状など軽度が多いが、血栓症リスクに配慮必須。 ピル等エストロゲン製剤併用は慎重に。 |
広範囲の面の色むらに。 生活・既往・併用薬を確認し安全第一で設計。 |
参考:外用TXA 5%は12週RCTでHQ 2–3%と効果は同等、刺激は少なめ。皮内マイクロ注射は12週オープン試験でMASIの段階的改善を示し忍容性良好。個々の適応・安全性は医師が評価します。
📊 他法との比較(要点)
- ハイドロキノン:点の濃いしみに強い。TXAは面の肝斑・色むらの底上げに。
- アゼライン酸:低刺激でにきび&色素。同時に使うと赤み・色むらの鎮静が早い。
- トレチノイン:再生促進で強力。TXAは炎症シグナル側から支える。
- IPL/レーザー:光での分解・排出を、内服で再燃しにくい地ならしに。
併用でやさしく底上げ(相乗効果)
刺激を増やさず、炎症・メラニン・角質を多方面から整えると相乗的に効きます。
価格
自由診療(保険適用外)。用量・日数により異なります。診察時にご案内します。
よくある質問
- Q. どのくらいで変化を感じますか?
- A. 早い方で4–8週間、多くは8–12週間で色むらの均一化を感じます(個人差あり)。
- Q. ずっと飲んでも大丈夫?
- A. 長期連続は避け、8–12週間→1–2か月休薬などサイクル管理を推奨します。
- Q. ピルを飲んでいます。併用できますか?
- A. 血栓リスクが上がる可能性があるため、骨盤痛・息切れ・片麻痺・激しい頭痛などがあれば直ちに受診。併用可否は個別に評価します。
医師からのコメント・監修
「TXAは“面の色むら”に着実。
外用・光治療と組み合わせて、炎症とメラニンの循環を断ち切る計画が要です。」
監修:黒田揮志夫 医師|0th CLINIC 日本橋
生活・既往・内服薬に合わせて安全設計
既往歴・内服薬・生活(喫煙・長期フライト・手術予定など)を確認し、安全第一の用量・期間をご提案します。
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ただいま準備中です。少々お待ちください。
