ST合剤(バクタ)|複雑性膀胱炎・腎盂腎炎で使うことがある抗菌薬|副作用・高カリウム血症・受診目安
ST合剤(バクタ)とは?
複雑性膀胱炎・腎盂腎炎で使うことがある抗菌薬
ST合剤(バクタ/バクトラミン)は、スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤です。
尿路感染症で処方されることがありますが、いまの添付文書上は「複雑性膀胱炎・腎盂腎炎」などが中心で、誰にでも第一選択になる薬ではありません。
0th CLINIC 日本橋では、症状・尿検査・必要時の培養結果を踏まえて、必要最小限の期間で安全に使うことを重視しています。
現在の位置づけ
一般感染症では、複雑性膀胱炎・腎盂腎炎などで検討されることがある抗菌薬です。
大切な注意点
薬疹、高カリウム血症、血球減少、重い皮膚障害などに注意が必要です。
受診を急ぐサイン
発熱、背中の痛み、吐き気、強いだるさ、広い発疹や口内炎があるときは早めの受診が必要です。
当院の方針
自己判断で残薬を使わず、尿検査・必要時は培養で原因を確認しながら治療を組み立てます。
ST合剤(バクタ)とは何の薬?
ST合剤は、スルファメトキサゾール 400mg とトリメトプリム 80mgを1錠に含む配合抗菌薬です。 2つの成分が細菌の葉酸代謝を別々の段階で抑えることで、抗菌作用を発揮します。
この薬の特徴
- 2成分の配合で抗菌作用を示す
- 尿路感染で検討されることがある
- 副作用や併用注意の確認が特に大切
- 自己判断の再使用には向かない薬です
先に知っておきたいこと
- 「膀胱炎なら誰でもこれ」ではありません
- 添付文書上は複雑性膀胱炎・腎盂腎炎などが中心です
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性は使用できません
- 他剤が無効または使えない場合に考慮される薬です
複雑性膀胱炎・腎盂腎炎での位置づけ
ST合剤は、現在の添付文書では一般感染症として複雑性膀胱炎・腎盂腎炎などが適応に含まれています。 また、警告欄では「他剤が無効又は使用できない場合にのみ投与を考慮」とされており、耐性や副作用リスクを踏まえて使う薬です。
向いていることがあるケース
- 複雑性膀胱炎が疑われる
- 発熱や基礎疾患を伴い、単純な膀胱炎ではなさそう
- 他の抗菌薬が使いにくい、または耐性が疑われる
- 尿培養やこれまでの治療歴を踏まえて選ぶ必要がある
最初から別対応が必要なことがあるケース
- 高熱、悪寒、背部痛、吐き気が強い
- 脱水や全身状態の悪化がある
- 妊娠中・妊娠の可能性がある
- 広い発疹、口内炎、息苦しさなど副作用が疑われる
飲み方・用量の目安
一般感染症での成人通常量は、1日量4錠を2回に分割して経口投与です。病状や年齢、腎機能などによって調整されます。
| 項目 | 内容 | 診療での見方 |
|---|---|---|
| 一般感染症の通常量 | 1日4錠を2回に分割 | 自己判断ではなく、診察のうえで適応を判断します。 |
| 腎機能低下時 | クレアチニンクリアランスに応じて減量 | 15〜30mL/minでは通常の1/2量が目安、15未満では投与しないことが望ましいとされています。 |
| 飲み忘れ | 2回分をまとめて飲まない | 気づいた時点と次回服用までの時間で対応が変わるため、迷うときは確認が安全です。 |
| 長く飲むケース | 検査フォローが必要になることがあります | 血液検査、腎機能、電解質などをみることがあります。 |
副作用・併用注意
比較的よくみられることがあるもの
- 発疹、かゆみ
- 食欲不振、吐き気、下痢、腹痛
- 頭痛、めまい、だるさ
- 軽い腎機能・肝機能の変動
見逃したくない重大な副作用
- 重い皮膚障害(SJS/TEN など)
- 高カリウム血症、低ナトリウム血症
- 血球減少、再生不良性貧血、無顆粒球症
- 急性腎障害、間質性腎炎、ショック、アナフィラキシー
| 事前に申告したいもの | 理由 |
|---|---|
| ACE阻害薬、ARB、スピロノラクトンなど | 併用で高カリウム血症のリスクが上がることがあります。 |
| ワルファリン | 出血リスクが上がることがあります。 |
| メトトレキサート | 汎血球減少などのリスクが上がることがあります。 |
| 糖尿病薬(SU薬など) | 低血糖が起こりやすくなることがあります。 |
| 妊娠中・妊娠の可能性 | 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこととされています。 |
0th CLINIC 日本橋の診療方針
当院では、「とりあえず抗菌薬を出す」ではなく、本当に細菌感染か、どのタイプの尿路感染か、再発の背景はないかまで含めて確認します。
初診で重視すること
- 排尿痛、頻尿、残尿感、血尿の有無
- 発熱、背中の痛み、吐き気の有無
- 再発か初回か、以前効かなかった薬はあるか
- 併用薬と腎機能、妊娠の可能性
必要に応じて行うこと
- 尿検査
- 尿培養・薬剤感受性検査
- 腎機能や電解質の確認
- 他の原因(結石、性感染症など)の鑑別
よくある質問
ST合剤(バクタ)は膀胱炎で使いますか?
ST合剤は何の薬ですか?
高カリウム血症が心配です。どんな人が注意ですか?
妊娠中・妊娠の可能性がある場合は?
症状が少し良くなったら途中でやめてもいいですか?
医師からのコメント・監修
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診療時間
| 曜日 | 時間 | 備考 |
|---|---|---|
| 月 | 9:00–20:00 | — |
| 火 | 11:00–20:00 | — |
| 水 | 9:00–17:00 | — |
| 木 | 9:00–17:00 | — |
| 金 | 9:00–20:00 | — |
| 土 | 9:00–14:00 | — |
| 日・祝 | 休診 | 現在 日・祝は休診 |
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ただいま準備中です。少々お待ちください。

「ST合剤は有用な場面がある一方で、副作用や併用薬の確認がとても大切な抗菌薬です。発熱や再発がある尿路感染では、薬だけでなく診断そのものを整えることが結果的に近道になります。」
0th CLINIC 日本橋では、排尿痛や頻尿といった身近な症状でも、必要に応じて尿検査・培養・背景評価を行い、過不足のない治療を心がけています。
監修:黒田 揮志夫 医師
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士/病理専門医/プライマリ・ケア認定医/産業医/健康スポーツ医