胃・十二指腸潰瘍|“出血・穿孔を見逃さない”原因別アプローチ|日本橋の消化器内科 0th CLINIC

胃・十二指腸潰瘍|“出血・穿孔を見逃さない”原因別アプローチ|日本橋の消化器内科 0th CLINIC

胃・十二指腸潰瘍|“出血・穿孔を見逃さない”原因別アプローチ

胃・十二指腸潰瘍の主因はピロリ菌(H. pylori)NSAIDs/アスピリンです。
当院では内視鏡/検査で重症度と原因を特定し、止血・酸抑制から 除菌・NSAIDs対策・再発予防まで一貫管理します。

出血・穿孔が疑わしい場合は緊急対応し、必要に応じて内視鏡/入院治療に直結します。

症状がある方・内視鏡や検査のご相談は今すぐ
LINEから24時間受付/急な症状はお電話・救急へ

概要(胃・十二指腸潰瘍の要点)

  • 定義:胃または十二指腸の粘膜が深く欠損し、痛み・出血・穿孔などを起こし得る病態。
  • 主因H. pylori感染NSAIDs/アスピリンが二大原因。
  • 症状:心窩部痛・空腹時痛・吐き気・黒色便/吐血(出血時)。無症候も。

受診/救急の目安(Red Flags)

  • 吐血・黒色便・ふらつき/失神(上部消化管出血)
  • 急激な激痛・腹膜刺激症状/板状硬(穿孔疑い)
  • 持続する嘔吐・高度の貧血/体重減少
  • 50歳以上の新規症状、潰瘍・胃がん家族歴、抗血栓薬内服中

赤旗症状では緊急内視鏡・輸液/輸血・止血を優先します。

病因・リスク(H. pylori/NSAIDs ほか)

  • H. pylori:炎症を介し粘膜防御を低下、再発の主要因。除菌で再発/出血を減らせます。
  • NSAIDs/アスピリン:COX阻害で粘膜防御低下。高齢・併用薬(抗血栓)でリスク上昇。
  • その他:喫煙・アルコール・重症ストレス、Zollinger–Ellison、ステロイド併用など。

評価・検査(内視鏡/ピロリ/採血)

  • 内視鏡:潰瘍の部位/サイズ/活動性(Forrest分類)と出血リスク評価、必要時はその場で止血。
  • H. pylori検査:尿素呼気試験(UBT)・便中抗原、内視鏡下迅速ウレアーゼ/病理/培養(耐性疑い例)。
  • 採血等:Hb/Ht(出血評価)、BUN上昇、ピロリ既感染の抗体は除菌後は解釈注意。
  • 画像:穿孔疑いでは腹部CT/遊離ガス確認。

治療(止血・酸抑制・原因対策の“合わせ技”)

  • 出血潰瘍:輸液/輸血、内視鏡止血(クリップ/熱凝固/注入)高用量PPI/PCAB(静注/内服)。
  • 非出血期PPI/PCABの十分な期間(例:胃潰瘍8週、十二指腸潰瘍4–8週)を基本。
  • H. pylori陽性除菌治療(一次/二次)実施→4週以降に除菌判定(UBT/便中抗原)。
  • NSAIDs/アスピリン関連中止/減量を検討。やむを得ず継続時はPPI併用COX-2選択薬ミソプロストール等の粘膜保護も検討(適応と副作用に留意)。
  • 再発予防:禁煙・節酒、刺激物/暴食の是正、抗血栓薬の再開タイミングは個別に評価

治癒確認と再発予防(がん見落としを防ぐ)

項目タイミングポイント
潰瘍治癒確認 胃潰瘍は4–8週で内視鏡治癒確認 悪性の除外を厳密に。十二指腸潰瘍は症状・リスクにより個別判断。
除菌判定(H. pylori) 抗菌薬後 ≥4週かつPPI/PCAB中止後 ≥2週 UBTまたは便中抗原のいずれかでOK(偽陰性回避の前処置に注意)。
再出血リスク管理 適宜 抗血栓薬・NSAIDsの必要性再評価、PPI継続可否を見直し。

よくある質問

どのくらい薬を続けますか?
一般に胃潰瘍は8週、十二指腸潰瘍は4–8週の酸抑制を行います。内視鏡所見や症状で調整します。
アスピリン/抗血栓薬は中止すべき?再開は?
心血管リスクと出血リスクを総合評価します。多くは止血・安定後に早期再開+PPI併用を検討します。
ピロリが陽性なら除菌は必要?
はい。除菌で潰瘍再発・出血リスクが低下します。終了後は4週以降に判定します。
食事で気をつけることは?
禁煙・節酒、香辛料/アルコール/暴食の回避、胃に負担の少ない食事(少量頻回・脂肪控えめ)を心がけます。
再発しますか?
原因(H. pylori/NSAIDs)が残ると再発します。除菌・NSAIDs見直し・PPI併用など再発予防が重要です。

胃・十二指腸潰瘍:外部エビデンスまとめ

非静脈瘤性上部消化管出血(NVUGIB)と潰瘍管理の診断/治療/再発予防の要点を厳選。

📘 総論・枠組み

🧪 診断(内視鏡・H. pylori・採血)

💊 治療(止血・酸抑制・原因対策)

※ 胃潰瘍は内視鏡での治癒確認が推奨。H. pylori陽性の除菌NSAIDs/抗血栓薬の適正化が再発予防の鍵です。

👨‍⚕️ 医師からのコメント・監修(胃・十二指腸潰瘍)

胃・十二指腸潰瘍|“出血・穿孔を見逃さない”原因別アプローチ|日本橋の消化器内科 0th CLINIC
胃・十二指腸潰瘍H. pyloriNSAIDs/アスピリンが二大原因です。 出血時は内視鏡止血と高用量PPI/PCABを迅速に行い、原因に応じて除菌NSAIDs対策を組み合わせます。

胃潰瘍は治癒内視鏡で悪性の見落としを防ぎ、抗血栓薬の再開は個別に評価します。 再発を防ぐには原因の制御生活習慣の見直しが重要です。」

0th CLINICでは内視鏡・酸抑制・除菌/NSAIDs対策、そして治癒確認と再発予防まで、 消化器チームでシームレスにご提供します。

監修:黒田 揮志夫 医師(プライマリケア認定医/病理専門医/皮膚病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/総合診療・救急科での診療歴10年以上

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