心筋症(HCM/DCM/RCM/LVNC ほか)|原因・症状・検査・治療|0th CLINIC 日本橋

心筋症(HCM/DCM/RCM/LVNC ほか)|原因・症状・検査・治療|0th CLINIC 日本橋

息切れ動悸失神…それ、心筋症のサインかもしれません

心筋症は心筋の構造・機能異常により、心不全・不整脈・突然死のリスクが上がる疾患群です。
代表的なものに肥大型心筋症(HCM)拡張型心筋症(DCM)拘束型(RCM)不整脈源性(ACM/ARVC)左室緻密化障害(LVNC)のほか、たこつぼ・周産期アミロイドーシス・サルコイドーシス・Fabry病などがあります。
診断は心エコー・心電図・心臓MRI遺伝学的検査を組み合わせ、治療は薬物・デバイス(ICD/CRT)・カテーテル/外科を最適化します。

💡 完全予約制24時間Web予約に対応・プライバシーに配慮
⚠️ 労作時/安静時の失神持続する胸痛持続性動悸(不整脈疑い)は救急受診を

代表的な心筋症(疾患別ガイド)

肥大型心筋症(HCM)
壁肥厚・流出路狭窄の評価とリスク層別
拡張型心筋症(DCM)
LVEF・線維化と心不全最適化治療
拘束型心筋症(RCM)
浸潤性疾患の精査(アミロイド等)
不整脈源性心筋症(ACM/ARVC)
右室/左室型とICD適応評価
左室緻密化障害(LVNC)
MRI診断・塞栓/不整脈管理
たこつぼ症候群
誘因評価と急性期合併症予防
周産期心筋症(PPCM)
妊娠/授乳期の安全な心不全治療
心アミロイドーシス(ATTR/AL)
核医学/生検と疾患特異的治療
心サルコイドーシス
FDG-PET/MRIで活動性評価
Fabry病関連心筋症
酵素補充療法/診断のポイント
ミトコンドリア心筋症
多臓器症状と遺伝学的検査
炎症性心筋症(心筋炎関連)
ウイルス/自己免疫の鑑別
がん治療関連心筋障害(CTRCD)
化学療法前後の早期検出

目次

  1. 心筋症とは
  2. 主な症状・危険サイン
  3. 検査の流れ(エコー・MRI・遺伝学)
  4. 代表的な種類と特徴
  5. 治療の考え方(薬・デバイス・手術)
  6. 再発予防・生活の工夫(QOL)
  7. フォローアップと緊急受診の目安
  8. 当院でできること
  9. よくある質問

🔍 心筋症とは

心筋自体の構造・機能の異常が主因で心機能が障害される病態の総称です。遺伝性から後天性まで原因は多様で、心不全・不整脈・塞栓症・突然死のリスク層別が重要です。

心筋症(HCM/DCM/RCM/LVNC ほか)|原因・症状・検査・治療|0th CLINIC 日本橋
表現型は肥大型・拡張型・拘束型・不整脈源性・左室緻密化障害などに分類されます。

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🩺 主な症状・危険サイン

  • 息切れ・易疲労・浮腫(心不全)
  • 動悸・失神・めまい(心室頻拍/心房細動など)
  • 胸痛(HCMや微小循環障害など)
  • 脳梗塞/塞栓症(AF/LV内血栓合併)
🚩 危険サイン: 労作時/安静時の失神、持続性動悸、拍動に伴う胸痛・冷汗、急激な呼吸困難 → 至急評価

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🧪 検査の流れ(エコー・MRI・遺伝学)

  1. 心エコー: 壁厚・駆出率(LVEF)・拡張能、LVOT圧較差、弁機能。
  2. 心電図/ホルター: 伝導障害・心室/心房性不整脈・QT変化。
  3. 心臓MRI(LGE/T1/T2): 線維化・炎症・脂肪置換・緻密化不全の評価。
  4. 血液検査: BNP/NT-proBNP、炎症・甲状腺・蛋白異常(アミロイド/AL鑑別の糸口)。
  5. 遺伝学的検査: 家族歴・若年発症・特異的表現型で検討。家族スクリーニングに有用。
  6. 必要に応じて: 冠動脈評価、FDG-PET(サルコイドーシス)、核医学(PYP/HMDP:ATTR疑い)、心筋生検。
📎 診断のコツ: 画像は同一プロトコルで縦断比較LGE量圧較差・心機能の推移、不整脈負荷を統合してリスク層別します。

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📊 代表的な種類と特徴

  • HCM: 左室肥厚・時にLVOT狭窄。失神/致死性不整脈リスク評価(家族歴、壁厚、LGE等)。
  • DCM: 左室拡大と収縮低下。心不全治療最適化とCRT/ICD適応評価。
  • RCM: 充満障害。アミロイド・好酸球・放射線後などの鑑別。
  • ACM/ARVC: 右室(時に左室)脂肪置換と致死性不整脈。運動制限・ICD検討。
  • LVNC: 梳状梁の残存。塞栓予防と不整脈管理。
  • 二次性/特異的: たこつぼ、PPCM、アミロイド、サルコイドーシス、Fabry、ミトコンドリア、炎症性、CTRCD など。

病型により治療目標介入(デバイス・外科)が異なります。

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💊 治療の考え方(薬・デバイス・手術)

薬物治療(心不全/不整脈/基礎疾患)

  • 心不全治療: ACE阻害薬/ARB/ARNI、β遮断薬、MRA、SGLT2阻害薬、利尿薬などを最適化。
  • 不整脈管理: 抗不整脈薬、カテーテルアブレーション、AFなら抗凝固。
  • 病因特異的: アミロイド・Fabry・サルコイドーシス・炎症性・CTRCD などに応じた専門治療。

デバイス/侵襲的治療

  • ICD/CRT: 突然死予防・心不全改善目的に適応を検討。
  • HCMの流出路狭窄: 薬物で不十分な場合は中隔肥厚切除アルコール中隔アブレーションを選択。
  • 最終段階: 補助人工心臓・心臓移植を専門施設と連携。
📌 意思決定の要点: 病型・重症度・不整脈リスク・生活背景を総合し、心不全最適化→デバイス/外科の順で段階的に検討します。家族歴のある方は家族スクリーニングも重要です。

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🌱 再発予防・生活の工夫(QOL)

  • 塩分・体液管理: 浮腫・症状悪化を予防。
  • 運動: 病型/リスクに応じた安全な有酸素運動。ACMや高リスクHCMでは激しい競技は回避。
  • 服薬アドヒアランス: 自己判断での中止は禁物。不整脈薬・抗凝固薬は特に厳守。
  • 家族ケア: 若年突然死や心筋症の家族歴があればスクリーニングを推奨。
🧑‍⚕️ 看護・栄養・リハビリ・遺伝カウンセリングと連携し、多面的にサポートします。

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🔄 フォローアップと緊急受診の目安

  • 再診頻度: 症状・LVEF・不整脈負荷に応じて1–6か月毎。HCMは年1回以上の心エコー/MRIを検討。
  • 再評価: 体重・浮腫・BNP、エコー(壁厚・LVEF・圧較差)、Holter/ICDログ。
  • デバイス/抗凝固: 遠隔モニタリング・採血で安全性確認。
🚩 要注意: 失神・持続性動悸、胸痛、急な息切れ悪化、体重急増(数日で2kg以上) → 早めに受診/救急要検討。

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🏥 当院でできること(0th CLINIC 日本橋)

  • 初期評価: 問診・身体診察、心電図、必要に応じて血液検査。
  • 画像/検査手配: 提携施設でのTTE/TEE・心臓MRI・Holter、必要時に核医学/PET。
  • 治療方針: 心不全・不整脈の最適化、ICD/CRTや外科治療の適応評価。
  • 遺伝カウンセリング: 家族歴のある方のスクリーニング計画。
  • 長期フォロー: 症状と画像の経時的評価、生活・服薬支援。
📅 完全予約制・Web予約対応。他院の専門チーム(電気生理・心不全・心臓外科)と緊密に連携します。

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❓ よくある質問(Q&A)

Q:症状が軽ければ様子見で良い?

軽症でも不整脈リスクや進行が隠れていることがあります。定期的なエコー/MRIと心電図で客観評価を続けましょう。

Q:運動はしても大丈夫?

病型・リスクに応じて個別判断です。HCMやACMなど高リスク例は激しい競技を回避し、主治医指導の範囲で有酸素運動を行います。

Q:家族も検査すべき?

若年発症/突然死の家族歴や遺伝性が疑われる場合は家族スクリーニング(心電図/エコー・必要時遺伝学)を推奨します。

ほかにも気になる点があれば、ご受診時にお気軽にお尋ねください。
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📚 心筋症(HCM/DCM/RCM/ACM/LVNC・特異的心筋症 など)に関する科学的根拠と外部リンク集

🔬 公的機関・国際機関

🏛 学会・専門団体ガイドライン

📖 学術レビュー・主要リソース

🇯🇵 日本の公的情報・ガイドライン

🤝 参考:患者支援・生活の質(QOL)

これらのリンクは、肥大型・拡張型・拘束型・不整脈源性・左室緻密化障害に加え、 アミロイドーシス・サルコイドーシス・Fabry病・周産期・たこつぼなどの特異的心筋症診断(心エコー・心臓MRI・遺伝学的検査)リスク層別(不整脈・突然死・心不全)治療戦略(薬物・デバイス・アブレーション・外科)、 および長期フォロー(心不全管理・家族スクリーニング・生活指導)をカバーする一次/準一次情報です。
実際の方針は表現型・遺伝背景・併存症・患者背景を踏まえ、最新ガイドラインと 心不全チーム・電気生理・心臓外科・遺伝カウンセリングが連携して総合決定されます。

👨‍⚕️ 医師からのコメント・監修(心筋症)

心筋症(HCM/DCM/RCM/LVNC ほか)|原因・症状・検査・治療|0th CLINIC 日本橋
心筋症は、肥大型(HCM)・拡張型(DCM)・拘束型(RCM)・不整脈源性(ACM/ARVC)・左室緻密化障害(LVNC)、そして アミロイドーシス・サルコイドーシス・Fabry病・周産期・たこつぼなどの特異的心筋症を含む多様な疾患群です。

診断の柱は心エコーと心臓MRIで、形態・機能・線維化(Late Gadolinium Enhancement)を評価します。必要に応じて 遺伝学的検査と家族スクリーニングホルター心電図/運動負荷で不整脈リスクや労作時の反応を見極めます。

治療は表現型ごとに最適化します。HCMではβ遮断薬や非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬、閉塞所見が強い場合は 心室中隔心筋切除や中隔アルコール焼灼などを検討します。DCM心不全薬物治療(ACEi/ARB/ARNI、β遮断薬、MRA、SGLT2阻害薬)を四本柱として、適応があれば CRTやICDを併用します。ACM/ARVC運動制限ICDの一次・二次予防が鍵になります。

失神や動悸の悪化、家族内の若年突然死歴はハイリスクサインです。心不全の増悪(急な息切れ・体重増加・むくみ)動悸・失神・胸痛を認めたら早期に再評価しましょう。」

0th CLINICでは症状・画像・電気生理・遺伝背景を統合し、突然死予防(ICD適応)・心不全管理・運動/生活指導まで含めた 個別化医療を行います。必要に応じて心臓MRI・遺伝カウンセリング・アブレーション・外科/高度先進治療を 基幹病院と連携してご提案します。

監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/皮膚病理医/プライマリ・ケア連合学会認定 プライマリケア認定医)
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/総合診療・救急科での診療歴10年以上

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