コラム
RFマイクロニードルが毛穴に効く“本当の理由” ― 皮脂腺/真皮コラーゲンの視点
RFマイクロニードルが毛穴に効く“本当の理由”
— 皮脂腺 / 真皮コラーゲンの視点から
毛穴(開大毛穴)の“見え方”は、皮脂腺の活動と真皮コラーゲンの支えの2つで決まります。
RFマイクロニードル(RF×針)は、その両輪に「熱」を用いてアプローチします。本稿は治療勧誘を目的とせず、仕組みの理解に徹するコラムです。
毛穴が目立つメカニズム(2つの要因)
- 皮脂腺の活動(皮脂分泌量)…皮脂が多いと毛包開口部の“縁”が強調され、光の反射で目立ちやすくなります。
- 真皮の支持力(コラーゲン/エラスチン)…毛穴の周囲を支える“襟”部分の張力が落ちると、開口が拡がって見えます。
※遺伝・紫外線・加齢・炎症後変化(にきび既往)など複合要因で変動します。
RFマイクロニードルの作用点 ― 真皮と皮脂腺
① 真皮の熱リモデリング
針先から真皮にRF熱を与え、コラーゲン/エラスチンの再構築を誘導。毛穴の周囲“襟”を補強して開口の見え方を抑えます。
② 皮脂腺の熱調節(サーマルモデレーション)
RFの熱作用により、皮脂腺機能の低下や皮脂分泌の抑制が観察される研究があります。結果として“テカリ”が落ち着き、毛穴の強調が弱まります。
※いずれも「表皮温存」を図りつつ真皮層に効かせるのがポイント(絶縁針や通電時間の制御など)。
出力設計の考え方(概念編)
- 深さ:部位・皮膚厚に応じて可変(毛穴優位部位は浅〜中層真皮が主戦場)。
- 通電/パルス幅:“熱だまり”を避けつつ十分な凝固域を確保。
- ショット密度/パス:オーバーラップ管理でムラを抑え、炎症反応の過多を回避。
- 表皮保護:絶縁針・冷却・麻酔/アフターケアで反応をコントロール。
※具体の設定値・回数・併用は診察で個別化。詳細はハブ/子ページで解説しています。
よくある誤解と研究の限界
- 「1回で恒久的に毛穴が消える」:コラーゲン再構築には時間と段階性があり、複数回+維持が一般的です。
- 「皮脂腺は必ず“焼失”する」:皮脂腺の変化は研究間でばらつきがあり、臨床的抑制が示唆される一方、組織学的確認が一定しない報告も存在します。
- 「どのデバイスでも同じ」:電極形状/絶縁/波形/針径で熱の入り方が異なります。設計思想と術者の最適化が結果を左右します。
本稿は一般的メカニズムの解説です。適応や設計は診察で判断します。
検索導線(学びを広げる関連記事)
- 「毛穴×質感の総論を読みたい」→ 毛穴/肌理の設計(施術ページ)
- 「色ムラ/赤み寄りの悩み」→ IPL(ルメッカ)という別アプローチ
- 「浅い瘢痕やくすみ寄り」→ ピコレーザーの表層アプローチ
- 「角質と皮脂の基礎対策」→ ピーリングの“土台づくり”
- 「組み合わせの考え方」→ 比較と併用の考え方
※本コラムは機序解説のため、価格・回数・Q&Aはリンク先でご確認ください。
ご相談・診療予約(LINEのみ)
適応と設計は個別に判断します。まずはお気軽にご相談ください。
👨⚕️ 医師からのコメント・監修

「毛穴の“見え方”は、皮脂と支持組織のバランスで変わります。表皮を守りつつ真皮に効かせる—安全域の中で、このシンプルな原則を大切にしています。」
監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/消化器病理医)/0th CLINIC 日本橋 院長
* 本稿は一般向けの医学解説です。個別の診断・治療方針は診察にて決定します。
* 効果・経過・ダウンタイムには個人差があります。