コラム
アジア人肌の色素沈着対策|季節・UV・摩擦・角層マネジメント
アジア人肌の色素沈着対策:季節・UV・摩擦・角層マネジメント
アジア人肌(フォトタイプIII–V)は炎症後色素沈着(PIH)が起こりやすい特性があります。
本コラムは季節・紫外線・摩擦・角層マネジメントの4軸で、日々のスキンケアを“沈着させない設計”に組み替えるための実践ガイドです。
なぜアジア人肌は沈着しやすい?
- メラノサイトの反応性が高め:炎症・摩擦・ホルモン変動でメラニン産生が高まりやすい。
- 表皮が薄くバリアが壊れやすい:乾燥と摩擦で微小炎症→PIHへ。
- 可視光/熱の影響:UVAだけでなく、青色可視光や熱刺激でも色調が悪化し得る。
※本記事は一般的な情報提供です。症状によって最適解は異なるため、自己判断での強い施術/薬剤使用は避けましょう。
沈着を動かす4ドライバー
- UV/可視光・熱:PA(UVA)と色付きベースでの可視光対策、帽子/日傘/日陰の活用。
- 摩擦:マスク・襟・タオル・クレンジング時の擦りすぎ。素材と手技の見直しが鍵。
- 乾燥:TEWL上昇で微小炎症。洗いすぎ回避とバリア回復型保湿。
- 炎症源:にきび・かぶれ・湿疹を放置しない。悪化因子(香料・アルコール高濃度など)を避ける。
季節別戦略:春/夏/秋/冬
春
花粉+UV上昇。低刺激洗顔+保護膜系保湿、PA重視、帰宅後の早めのリセット。
夏
汗・擦れ対策。日焼け止めは塗布量を守り2–3時間おきに重ね。濡れマスク/襟は交換。
秋
“夏の名残”に着目。色調のムラは保湿+穏やかな角質ケアを週1–2回。
冬
乾燥主犯。洗浄剤は見直し、入浴後5分以内に保湿。強いピーリングは頻度を落とす。
24時間ルーティン(朝・外出中・夜)
- 朝:低刺激洗顔→バリア型保湿→日焼け止め(顔で小豆2個分目安)。色付き/トーンアップで可視光もカバー。
- 外出中:汗は押さえる拭き取り。こすらない。屋外長時間は日焼け止め重ね塗り。
- 夜:摩擦レスなクレンジング→やさしい洗顔→保湿。角質ケアは週1–2回まで。
摩擦対策と角層マネジメント
- タオルは押さえ拭き。コットン/マスクは滑らかな素材へ。
- クレンジングは“短時間・低圧”。長時間のマッサージは色むらの温床。
- 角質除去は強度×頻度を最小限に。バリア回復成分(例:セラミド/スクワラン等)で“戻す”設計。
トラブル別セルフケア
- PIH(炎症後色素沈着)
- 炎症源の鎮静が最優先。摩擦を削減し、日中はUVA/可視光対策、夜は保湿中心。
- PIE(炎症後紅斑)
- 赤み優位。温熱/運動直後の摩擦は控えめに。冷却・保湿で落ち着かせる。
- 肝斑
- 摩擦・可視光の影響を受けやすい。自己判断の強刺激は悪化リスク。医師に相談を。
やりがちNG 5選
- 強いスクラブを毎日。
- 一度に多成分(酸+レチノール+ビタミンC高濃度)を重ねる。
- 日焼け止めの“塗布量不足”。
- 汗をこすって拭き取る。
- 日焼け直後にサウナ・ホットヨガで追い打ち。
受診の目安
- 3か月以上セルフケアで改善が乏しい。
- 広範囲・再発性・原因不明の色調変化が続く。
- 妊娠・授乳中の色素トラブルで判断に迷う。
※個別の最適解は症状・肌質・生活背景で変わります。無理のない範囲でご相談ください。
Q&A(要点)
Q. 色付きの日焼け止めは必要?
A. アジア人肌のPIH/肝斑対策では可視光も無視できません。色付きやトーンアップ系は有用です。
Q. 角質ケアで一番大事なのは?
A. “戻す”までが角質ケア。除去後のバリア回復(セラミド系)を必ずセットで。
Q. マスク生活で色むらが増えました。
A. 摩擦と湿気の併発が原因のことが多いです。素材・フィット・交換頻度の見直しと、縁のバリア保湿が効果的です。
※本コラムは情報提供目的です。具体的な治療の可否・順番は診察で個別に判断します。
色素沈着のお悩み相談(初回)
ご予約はLINEのみ。生活背景を伺い、季節・摩擦・角層まで含めた現実的なプランをご提案します。
👨⚕️ 医師からのコメント・監修

「皮膚疾患や感染症治療では、適切な薬剤選択と正しい使い方の指導が最も大切です。
再発を防ぎ、症状を早く抑えるために、丁寧に診療と説明を行っています。」
0th CLINICでは、肌トラブルや感染症に対しても、患者さまごとに最適な治療を組み立て、必要に応じて漢方や生活指導も含めて多面的にサポートしています。
監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/消化器病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/プライマリ・ケア連合学会認定 プライマリ・ケア認定医
日本医師会認定 産業医/健康スポーツ医 総合診療・救急科での診療歴10年以上
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/プライマリ・ケア連合学会認定 プライマリ・ケア認定医
日本医師会認定 産業医/健康スポーツ医 総合診療・救急科での診療歴10年以上