コラム
結石と飲み物:緑茶/紅茶/コーヒー/スポーツドリンクの実態
結石と飲み物:緑茶/紅茶/コーヒー/スポドリの実態
結石再発予防の最重要は水分量(尿量)。ただし、飲み物ごとの差(糖分・クエン酸・シュウ酸・カフェイン)を知っておくと、より効率的に予防できます。
このコラムは「何をどの場面で飲むとよいか」を実用目線でまとめました。
まず結論(TL;DR)
- 最優先は尿量:1日2L前後の尿を目標(発汗量で調整)。
- 普段は水・麦茶・炭酸水(無糖)ベースでOK。
- 柑橘系(レモン水など)はクエン酸で尿アルカリ化に役立つことがある。
- 糖分が多い飲料(砂糖入りコーヒー/紅茶/清涼飲料/スポドリの常飲)は再発リスクに不利。
- 紅茶・緑茶・コーヒーは飲み方次第。濃すぎ/大量+脱水はNG。
飲み物の特徴と、上手な使い分け
飲み物 | ポイント | おすすめの飲み方 | 注意点 |
---|---|---|---|
水/炭酸水(無糖) | 基軸。カロリー・糖ゼロで尿量を稼ぎやすい。 | 常温〜冷たすぎない温度で小分けに継続。 | 炭酸でお腹が張るなら水へ。 |
麦茶 | ノンカフェインで日常使いしやすい。 | 仕事中のマイボトルに。 | 濃すぎは避ける。 |
緑茶/紅茶 | 風味は◎。種類や濃さでシュウ酸が多くなることがある。 | 日中に薄めで1–2杯程度。 | 濃い煎出・大量摂取・脱水と併発は避ける。 |
コーヒー | 適量なら楽しめる。砂糖・ミルク多用は控える。 | 午前に1–2杯。合間に水を必ず。 | 濃いエスプレッソ連発や、砂糖たっぷりはNG。 |
スポーツドリンク | 汗を多くかく時に短時間で有用。ただし糖分が多い製品がある。 | 発汗が強い運動・屋外作業時のみ。終了後は水に切替。 | 常飲・就寝前の摂取は避ける(糖負荷)。 |
果汁・炭酸飲料(加糖) | 糖負荷が大きい。再発予防には不向き。 | “嗜好品”として少量に。 | 常飲しない。のどが渇いたら水へ。 |
レモン水/柑橘系 | クエン酸が尿pHの調整に役立つことがある。 | 水+スライスレモン/果汁少量で日常的に。 | 酸味で胃が荒れるなら無理しない。 |
シーン別おすすめ
- デスクワーク:水 or 麦茶を小まめに。コーヒーは午前に1–2杯+同量の水。
- 運動・屋外:開始前に水、運動中は必要に応じてスポドリ→終了後は水へ。
- 就寝前3時間:カフェインは控えめ。水/麦茶を少量。
- 尿が濃い/におうと感じた:水分不足サイン。まず水を増やす。
よくある質問
- Q. 緑茶や紅茶は結石に“悪い”ですか?
- A. 濃さ・量・体質によります。日常的に薄め・少量を心がけ、ベースは水にしましょう。
- Q. コーヒーはやめるべき?
- A. 砂糖たっぷりや大量摂取は避ければ、適量のブラックは多くの方で許容可能です。合間に水を。
- Q. レモン水は本当に効果がありますか?
- A. クエン酸は尿環境に良い影響を与える場合があります。飲みやすい範囲で取り入れてください。
- Q. 1日の目標は?
- A. 個人差はありますが、目安は十分な尿量(2L前後)を確保できる水分摂取です。発汗が多い日は増やします。
今日からできる3ルール
- ペットボトル/マイボトルで計量化(合計量が分かるように)。
- 甘い飲料は“イベント時のみ”に。
- 日中のカフェインは水とセットで。
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※ 本コラムは一般的な情報です。結石の種類(シュウ酸カルシウム・尿酸など)や腎機能、他の病気・薬によって最適は異なります。個別にご相談ください。