目次
  1. 粉瘤とニキビの違い(早見表)
  2. 見分け方のポイント
  3. 治療の流れ(粉瘤/ニキビ)
  4. いつ受診すべき?
  5. よくある疑問

1. 粉瘤とニキビの違い(早見表)

※一般的な目安です。実際の診断は視診・触診、必要に応じてエコー等を用いて医師が行います。
項目 粉瘤(アテローム) ニキビ(尋常性ざ瘡)
発生 皮膚の下に袋(嚢腫壁)ができ、角質や皮脂がたまる良性腫瘍 毛穴の詰まり・皮脂増加・菌の関与により炎症が生じる慢性皮膚疾患
触った感じ コリっとしたしこり。中央に黒点(開口部)を伴うことあり 面皰(白・黒)、赤い丘疹・膿疱。しこり化しても袋は形成しない
自然消失 少ない/再発しやすい(袋が残るため) スキンケア・薬物療法で改善することが多い
基本治療 外科的切除(被膜ごと摘出)が主軸(保険診療) 外用・内服・生活指導(保険診療)
悪化時のリスク 炎症・感染で腫脹/疼痛・排膿。破裂後は再発しやすい 瘢痕・色素沈着。圧出や自己処置で悪化の懸念

2. 見分け方のポイント

粉瘤らしい所見

  • 皮下に丸いしこりが触れる(可動性あり)
  • 中央に黒点(開口部)がみられることがある
  • 圧迫で粥状・においのある内容物が出ることがある

※炎症が強いと赤く腫れ、痛みを伴います。

ニキビらしい所見

  • 白・黒の面皰、赤い丘疹、膿疱が中心
  • 顔・背中・胸など皮脂分泌が多い部位に多い
  • 同部位に多数・反復して出没

共通の注意

  • 潰さない・針を刺さない(悪化・感染・瘢痕の原因)
  • 数週間以上変化しない硬いしこりは受診を検討
  • 急な腫れ・発熱・強い痛みは早めの相談を

3. 治療の流れ(粉瘤/ニキビ)

粉瘤(アテローム)|保険診療

  1. 診察:問診・視診。必要に応じてエコーで深さ・範囲を評価
  2. 局所麻酔:数秒のチクッとした痛みの後、感覚が鈍くなる
  3. 外来切除:皮膚割線を考慮し、袋(嚢腫壁)ごと摘出
  4. 病理検査:他疾患の鑑別・良悪性の確認
  5. 術後ケア:清潔保持・テープ固定。抜糸目安は部位により5–10日

炎症や混雑状況により、当日の処置が可能な場合と計画切除となる場合があります。詳細は 粉瘤(親ページ) をご参照ください。

抗生剤について:炎症・感染のない清潔創の標準切除では、原則として抗生剤は不要です。個別の状況で医師が判断します。

ニキビ(尋常性ざ瘡)|保険診療

  • 外用:レチノイド、過酸化ベンゾイル、抗菌薬などを組み合わせ
  • 内服:重症度や分布に応じて抗菌薬・ホルモン治療等を検討
  • 生活指導:洗顔・保湿・ヘア/メイク習慣・睡眠など

美容施術(ケミカルピーリング等)は適応や費用が異なるため、診察時に個別にご相談ください。

4. いつ受診すべき?

  • しこりが硬い/大きくなる/痛む
  • 赤く腫れて熱感・排膿・悪臭がある
  • 重要なイベントまでに目立ちを抑えたい

まずは皮膚科で評価し、症例ページにある術後の注意点等も参考にしてください。

5. よくある疑問(ミニ)

Q. 粉瘤は自然に治りますか?
自然消失は少なく、再発しやすいとされます。袋ごと摘出する外科的治療が基本です。
Q. 当日切除は可能ですか?
炎症の有無・部位・大きさ・混雑状況により可能な場合があります。安全を最優先に個別判断します。
Q. 手術は痛いですか?
局所麻酔注射時に数秒痛みがありますが、処置中は圧迫感程度になることが一般的です。

より詳しくは 粉瘤FAQ をご覧ください。

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粉瘤とニキビはどう違う?見分け方と治療の流れ

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※本記事は一般的な情報提供です。診断・治療の可否や時期・方法は、診察のうえ医師が個別に判断します。緊急性が高い症状がある場合は、適切な医療機関へご相談ください。