日焼け止めの選び方・塗り方|SPF/PA・酸化鉄・塗り直し完全ガイド

日焼け止めの選び方・塗り方|SPF/PA・酸化鉄・塗り直し完全ガイド

日焼け止めの選び方・塗り方

しみ治療の効果は日焼け止めの使いこなしで大きく変わります。SPF/PAの見方、酸化鉄の意味、敏感肌の選び分け、正しい量と塗り直しを医師監修で解説します。

アクセス

東京都中央区日本橋二丁目16番9号 CAMCO日本橋ビル4階(東京駅八重洲口・日本橋駅から徒歩3分)

日焼け止めの選び方・塗り方|SPF/PA・酸化鉄・塗り直し完全ガイド

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1. SPF/PAの意味と選び方(まずここ)

SPF(主にUVB)

赤くなる日焼け(サンバーン)の起きにくさの目安。日常〜外出での基準は以下。

  • 日常:SPF30〜50 / PA+++以上
  • 屋外・レジャー:SPF50+ / PA++++(耐水)

数値は「無敵」ではなく、十分な量と塗り直しが前提です。

 
SPF=主にUVB対策。赤くなる日焼け(サンバーン)に対する防御の目安
日常:SPF30–50外出:SPF50+ 耐水

PA(主にUVA)

シミ・しわ・たるみ要因となるUVAに対する持続的な防御の指標(+〜++++)。
室内でも窓際やモニター前はPA値高め+酸化鉄配合が安心。

PA=主にUVA対策。窓際・モニター前でも対策を。
高PA酸化鉄(色付き)室内でも朝・昼に置き直し

敏感肌の選び分け

紫外線散乱剤(ノンケミ)主体を優先。白浮きは色付き下地で中和。

ノンケミ色付き耐水
敏感肌:紫外線散乱剤(ノンケミ)主体が無難。
白浮きは色付き下地で自然にカバー。

2. 日焼け止めとメークの重ね方(やさしく・崩れにくく)

基本レイヤー(“置いてから、なじませる”)

1) スキンケア → 2) 日焼け止め(顔で2本指分) → 3) トーンアップ/下地(酸化鉄) → 4) 薄めのファンデ → ミスト。
  • 各層ごとに30–60秒“置く”とヨレにくい。
  • とくに頬はもうひと押し重ねてムラ防止。

量の目安と塗りムラ対策

  • 額・頬・鼻・あごに5点置き→外側へやさしく広げる。
  • 耳・こめかみ・生え際・首を忘れずに。
  • 白浮きは色付き下地(酸化鉄配合)で自然に中和。

敏感肌は散乱剤(ノンケミ)主体→白さが気になれば色付きで調整。

崩れにくい“待ち時間”ヒント

  • 日焼け止めの後は30–60秒待ってから下地。
  • ファンデは“こすらず置く”。仕上げにフィックスミスト
  • マスク接触部は出発前にワセリン薄膜→その上から日焼け止め。

メークの上から“そっと”塗り直す(2〜3時間ごと)

クッション:スタンプのように“ポンポン置く”→手持ちパウダーを軽く。
  • 化粧崩れ最小。色ムラも整いやすい。
  • Tゾーンは少量。頬はやや多め。
スティック:頬に2〜3本直線置き→指でトントンなじませ。
  • 狙った部分に厚みを出せる。
  • 摩擦しない・こすらない。
スプレー30cm離して“霧を浴びる”。近すぎるとムラに。
  • 手を汚さずリフレッシュ。
  • 髪の生え際や耳にも◎。

外では2〜3時間ごとが目安。室内でも昼に一度“薄く重ねる”と安心。

相性の注意 & トラブル対処

よれ・モロモロ(ダマ)

  • シリコーン高配合のベース同士は避け、質感を変える(ジェル+ミルク等)。
  • 各層の間に30–60秒の待ちを入れる。
  • 最後はミストで定着→こすらない。

白浮き・色ムラ

  • 色付き(酸化鉄)の下地でなじませる。
  • 首との境目はスポンジで軽く“置き足し”。

マスクこすれ・皮脂崩れ

  • 出発前にワセリン極薄→その上から日焼け止め。
  • 小鼻横・頬の高い所はパフで置き直し

シーン別チートシート

シーンベースの選び直し方ひと言メモ
在宅・モニター前 PA高め+酸化鉄(色付き)。 昼にクッションで“置き直し”。 窓際は特に対策。
外勤・移動が多い SPF50+/PA++++、耐水。 クッション or スティック。ミストで定着。 マスク摩擦部は出発前ケア。
海・山・レジャー 耐水タイプ。帽子・サングラス併用。 2時間ごとに必ず再塗布。 首・耳後ろも忘れずに。

さらに詳しく:日焼け止めの選び方・塗り方在宅ケアの基本日焼け(急性)の対処

3. 必要量の目安(不足しがち)

テクスチャ別の量

顔全体の目安は「2本指分」。テクスチャ別のコイン換算もOK。 不足しやすい→まずは規定量を
  • クリーム:パール粒2個分(=2本指分相当)
  • ローション/ゲル:1円玉2個分(=2本指分相当)

“2本指分”は人差し指+中指に線状で出した量が目安。まずこの基準から。

部位別(忘れがちな所まで)

部位コツ
2本指 / 2パール頬は“もうひと押し”重ねてムラ防止
首〜うなじ1本指襟やマフラーで擦れる日は追加
耳・こめかみ薄く重ね塗り忘れやすい日焼けホットスポット
手の甲パール2粒手洗い後は都度追加

額・頬・鼻・あごの5点置き→外側へ“やさしく広げる”と塗りムラが減ります。

塗り直しの頻度(現実的な目安)

外では2〜3時間ごとに“置き直し”。メークの上はクッション・スティック・スプレーが便利。
  • 汗・皮脂・摩擦で落ちる前提。昼に一度は室内でも薄く重ねると安心。
  • マスク・襟の当たる部位は、出発前にワセリン極薄→その上から日焼け止めで摩擦対策。

“こすらず置く”を徹底すると崩れ・ムラを最小化できます。

4. 日焼け止めの落とし方(残存率データで“やり方”を最適化)

A)残存率の比較(ウォータープルーフ)

方法皮膚残存率メモ
水だけ59%ほぼ落ちない(流すだけはNG)
洗顔料37%まだ3割以上が残存
クレンジング6%短時間+やさしい手つきで十分に落ちる

肌が敏感な日はぬるま湯+低刺激クレンジングで“ふやかして”落とすのが安全です。

B)今夜からできる:やさしい手順(30〜45秒の短時間)

1)乾いた手・乾いた顔にクレンジングを広げる(こすらず、指腹で)。
  • 量は製品規定量。まず“頬→額→鼻→あご”の順で。
  • 目元・口元は最後に短時間でOK。
2)少量のぬるま湯で“乳化”→白っぽくなったら、やさしく撫でるだけで落ちやすく。
  • 温度はぬるま湯(30〜34℃程度)。熱すぎると乾燥の原因。
  • この段階も30〜45秒以内でOK。
3)弱酸性洗顔は短時間→すすぎは十分に。タオルは押さえるだけで完了。
  • スクラブや強摩擦は避ける
  • 仕上げに保湿(化粧水→乳液/クリーム)でバリア回復。

C)タイプ別:どれを使う?

オイル(WProof・重ねメークに)

ウォータープルーフや重ねたベースに強い。乾いた手で広げ→乳化→短時間すすぎが基本。

ミルク/クリーム(低刺激・乾燥肌向け)

やさしい使用感。WProofはやや時間がかかるため、乳化を丁寧に

ジェル(軽い感触)

軽い日焼け止めや薄いメークに。すべりが良いので擦らず使いやすい。

ミセラーウォーター(拭き取り)

コットンで押さえてからスッと一方向。往復こすりはNG。仕上げに洗顔を。

D)よくあるNG(トラブル回避)

  • 熱いシャワー直撃:乾燥・赤みの原因。ぬるま湯推奨。
  • 長時間のゴシゴシ:バリア低下→色素沈着の遠因に。
  • オイル後の強い二度洗い:必要以上に脱脂する恐れ。泡は短時間で。

施術後直後は院の指示を優先(刺激の強いクレンジング・熱い風呂・サウナは原則回避)。

E)写真で確認

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乳化の目安(白っぽく“にごる”)

白く濁ってきたら、油分が水になじんだサイン。あとは撫でるだけでスルッと落ちます。

  • 手順:乾いた手で広げる → 少量のぬるま湯で乳化 → やさしく撫でる → すすぐ
  • 時間:合計30〜45秒で十分(長時間こすらない)
  • 水温:30〜34℃のぬるま湯(熱いと乾燥しやすい)
よくあるNGと修正
  • × 乳化前にこする → ◯ まずは白っぽくなってから撫でるだけ
  • × 熱いシャワー直撃 → ◯ ぬるま湯で手で包むように
  • × 長時間ゴシゴシ → ◯ 短時間・低摩擦が基本

ポイント「白くにごる」=乳化成功。滑りが良くなり、摩擦を最小化できます。

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拭き取りは「押さえるだけ」

洗顔後はタオルで押さえるだけ。こすらないことで、摩擦刺激と色素沈着リスクを減らします。

  • 手順:清潔なタオルで頬→額→目元→口元の順にやさしくスタンプ
  • 回数:同じ場所を何度も押さえず、1〜2回で水分を取る
  • その後:すぐに化粧水→乳液/クリームで保湿
よくあるNGと修正
  • × ゴシゴシ拭く → ◯ 押さえるだけで十分に水分は取れます
  • × 同じ面で何回も → ◯ タオルの乾いた面を変えながら1〜2回
  • × 放置して乾燥 → ◯ 1分以内に保湿へ(バリア回復)

ポイント押さえるだけでも十分に水分は取れます。皮脂が気になる所は薄紙で軽く押さえてから保湿を。

※ 画像はサンプルです。院内で差し替える際は横長(3:2)・白/淡背景で統一すると読みやすく、ページ速度にも有利です。

5. 室内・衣類でも届く紫外線(色と素材で差)

衣類の紫外線透過率(例)

濃色・厚手・編み目が細かいほど透過しにくい傾向。黒は特に通りにくい。
項目UVA 透過率UVB 透過率
白のポリエステル33%20%
白の綿13%11%
黒の綿0.3%0.4%
UPF 40–50+ の衣類は屋外で◎。薄手・白Tは首・耳・手の甲が焼けやすいので日焼け止めで補完。

室内の可視光(青)対策

窓際・モニター前はPA高め+酸化鉄入り(色付き)を朝と昼に“置き直し”。
  • 窓際:UVAが入りやすい → PA+++/+++++色付き下地。
  • モニター前:可視光(青)対策に酸化鉄配合が安心。
  • メークをしない日でも、朝と昼に薄く重ねると安定。

日差しの強い季節は、薄手シャツ+腕・首の“部分塗り”をセットに。

6. さらに安心の運用Tips

よくある誤解 → 正解

  • 「室内なら不要」→ 窓際は必要(色付き推奨)。
  • 「朝1回でOK」→ 2〜3時間ごとに“置き直し”。
  • 「重ねると毛穴に悪い」→ 擦らず置く&夜は短時間でやさしくオフ

摩擦は色素沈着の遠因。こすらないが合言葉。

シーン別チートシート

  • 在宅:PA高め+酸化鉄(色付き)。昼にクッションで置き直し。
  • 外勤:SPF50+/PA++++、耐水。クッション/スティック常備。
  • 海・山:耐水タイプ+帽子/サングラス。2時間ごとに再塗布。

耳・こめかみ・首・手の甲は“日焼けホットスポット”。忘れずに。

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参考:環境省『紫外線 環境保健マニュアル 2015』等の要点をわかりやすく再構成。

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