トルテロジン(デトルシトール®)|過活動膀胱の切迫感・頻尿に
トルテロジン(デトルシトール®)
過活動膀胱(OAB)の尿意切迫・頻尿・尿漏れに用いる抗コリン薬です。
「自分に合う薬か?」「副作用は?」を、OABの総合ページと連携して最短で調整します。
この薬のポイント
- 抗コリン作用で膀胱の過剰収縮を抑え、切迫感・頻尿・尿失禁を改善
- 効果は内服開始後 数日〜数週間で実感することが多い
- 口渇・便秘・目のかすみなどが出やすい → 用量調整や薬剤切替で対応可能
- 合わない場合は、β3作動薬(例:ミラベグロン/ビベグロン)への切替も検討(医師判断)
※疾患の全体像や他治療との比較は OAB総合ページへ誘導し、カニバリを回避しています。
適応と注意
向いていることが多い
- OABの尿意切迫・頻尿・切迫性尿失禁
- 夜間頻尿で日中もトイレが気になる
- 便秘が少なく、口渇などの副作用に耐性がある
注意・適さないことがある
- 尿閉・高度の残尿がある/閉塞が疑われる
- 閉塞隅角緑内障・重度の便秘/麻痺性イレウス
- 重度肝機能障害、不整脈・QT延長の既往
- 高齢で口渇・便秘・ふらつきが悪化しやすい場合
- 妊娠・授乳中は個別判断(主治医に要相談)
飲み方(目安)
医師の指示に従ってください。一般的には、通常錠で1回2mgを1日2回、徐放製剤で1日1回4mgなどが用いられます。副作用や効果を見ながら用量調整や別薬剤への切替を行います。
- 効果の判定は2〜4週間を目安
- 排尿日誌やスコア(OABSS)で変化を見える化
主な副作用と対策
よくある
- 口渇:水分を少量ずつ/砂糖不使用のキャンディ
- 便秘:食物繊維・水分・運動/必要時は整腸薬
- かすみ目・眠気:運転・機械作業に注意
まれだが重要
- 尿閉/排尿困難の悪化:残尿感・出にくさが強い時は中止し受診
- 動悸・めまい:不整脈・QT延長リスクに注意
- 重い便秘/腹部膨満:早めに相談
併用注意(相互作用)
- 強いCYP3A4阻害薬(一部の抗菌薬/抗真菌薬 等)で血中濃度上昇の恐れ
- 他の抗コリン薬併用で副作用増強
- 心電図QT延長を起こし得る薬との併用は注意
- 内服中の薬(市販薬・サプリ含む)は初診時にお持ちください
よくある質問
- Q. いつ頃から効きますか?
- A. 早ければ数日、通常は2〜4週間での変化を目安に評価します。
- Q. 口渇や便秘がつらい場合は?
- A. 用量調整や別の薬(β3作動薬など)へ切替を検討します。自己判断での中止は避け、まずご相談ください。
- Q. 運転はできますか?
- A. 眠気・かすみ目が出る場合があります。症状がある間の運転・危険作業は控えてください。
- Q. 長期内服は安全ですか?
- A. 定期的に効果と副作用を点検し、最小有効量を目標に調整します。
受診の流れ(当日できること)
- 問診(OABSS・症状の聞き取り/排尿日誌)
- 尿検査・残尿測定・超音波(必要時)
- 薬剤選択と説明(副作用対策・再診タイミング)
※CT/MRIなどは連携機関で実施(当日〜翌日可)。
持ち物:お薬手帳・健診結果(あれば)
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関連ページ
本ページは一般向けの情報提供を目的としており、個々の患者さんへの適用・用量・副作用対策は医師の判断によります。
ほかの薬との飲み合わせ・基礎疾患・妊娠授乳中の可否などは、受診時に必ずご相談ください。