コラム
デコルテのブツブツを減らす|日焼け・汗対策の正解(チェックリスト付き)
デコルテのブツブツは“日焼け×汗×摩擦”の掛け算で増える
まずは生活導線で“増やさない”仕組みを作る → 改善が鈍ければ保険中心の治療 → 必要時のみIPL(ルメッカ)や外用で補強。この順番が遠回りに見えて最短です。
※一般情報です。実際の治療は診察・既往・内服・アレルギー等を確認し個別最適化します。1. なぜデコルテは荒れやすい?(鑑別も)
原因の掛け算
- 紫外線:バリア破綻→赤み(PIE)/色素沈着(PIH)
- 汗:塩分・pH変化で刺激+衣類内の蒸れ
- 摩擦:襟/バッグ/髪/アクセサリー/日焼け止めの塗り漏れ境界
顔より皮膚が薄く乾燥しやすい部位。“こすらない”が攻略の鍵です。
にきび以外の鑑別
- マラセチア毛包炎:均一な細かい丘疹、痒み傾向
- 日光皮膚炎:急な赤み/ヒリつき、境界明瞭
- 接触皮膚炎:ネックレス/香水/洗剤など接触部に一致
強い赤み・痛み・膿・広がる場合は自己処置せず皮膚科へ。
2. 悪化因子チェック(10項目)
- Vネックの境目に塗り漏れがある
- 汗を押し拭きせず、横に擦り拭きしている
- 合成繊維の密着ウェアを長時間
- 濡れたままの髪が肌に触れている
- バッグのショルダーストラップが同じ位置に当たる
- 日焼け止めの塗り直し無しで屋外活動
- スポーツ後にすぐ着替えない/洗わない
- ネックレス/香水/柔軟剤でかゆみが出る
- 入浴時に体→髪の順に洗っている(逆が正解)
- タオルでごしごし拭く(押さえるが正解)
3. 今日からの手順:朝・日中・夜・運動後
朝
- ぬるま湯でやさしく洗浄→摩擦の少ない保湿
- 首〜胸元まで十分量の日焼け止め(SPF30+/PA+++目安)
- Vライン境界を二度塗りで塗り漏れ対策
日中
- 汗は押さえる(擦らない)→必要に応じて塗り直し
- 屋外長時間は薄手ストールで摩擦・紫外線をブロック
- 髪先が当たる場合はまとめる
夜
- 入浴は髪→体の順(リンス残りを避ける)
- 洗い上がりはタオルで押さえ拭き
- 保湿後、刺激が少ない外用を医師指示で使用
運動・ジム後
- 速やかに着替え、可能ならシャワー
- 汗抜けの良い素材(綿/吸汗速乾)、濡れた髪は拭く
- 赤みが強い日は刺激的な角質ケアは中止
4. やりがちNG(3つ)
NG1:日焼け直後に強いピーリング
バリア破綻時は刺激が入りやすく悪化の元。まずは鎮静を優先。
NG2:汗を“横に”拭く
擦り拭きは摩擦と色素沈着の原因。ハンカチで押さえるに変更。
NG3:香水/金属の刺激を放置
接触皮膚炎の引き金。かゆみ・赤みが続く物は一旦中止して評価。
5. 受診の目安と当院でできること
受診の目安
- 赤み/痛み/膿が1~2週間以上続く
- 同じ部位をくり返す
- 茶色や赤みが広範囲に残る
顔と違う鑑別(真菌/接触皮膚炎など)が紛れるため、早めの評価が近道です。
6. よくある質問
- Q. 海や屋外イベントの直前対策は?
- A. 前日は角質ケアを避け、当日は広めに日焼け止め→汗は押さえ拭き→帰宅後すぐに洗浄・保湿を。生活アドバイス。
- Q. デコルテにも顔用の薬を塗って良い?
- A. 皮膚が薄く刺激に敏感です。量と頻度を医師の指示で調整しましょう。保険治療。
- Q. 赤み(PIE)と色素沈着(PIH)の見分け方は?
- A. 赤はPIE、茶〜褐色はPIHのことが多いです。対応が異なるため診察で評価します。跡の種類。
- Q. IPLは何回くらい?
- A. 目安は複数回。範囲・強さ・予定に合わせて設計します。IPL(ルメッカ)。
- Q. ハイドロキノンは自己判断でOK?
- A. 濃度・期間・刺激管理が必要です。医師の指示のもとで使用を。HQ。