シックデイルール(発熱・嘔吐・下痢)|糖尿病の“家ですぐやること”と受診の目安

シックデイルール(発熱・嘔吐・下痢)|糖尿病の“家ですぐやること”と受診の目安|0th CLINIC 日本橋

シックデイルール(発熱・嘔吐・下痢)
— 家ですぐやること & 受診の目安

風邪・胃腸炎・発熱・脱水など“体調不良のとき”は、血糖が乱れやすく、ケトアシドーシス(DKA)や高浸透圧高血糖症(HHS)、低血糖のリスクが上がります。
このページは今日すぐ役立つ実務だけに絞り、危険サインと受診目安を明確化。詳細は各ページにリンクします。

1. まずやること(チェックリスト)

  • 測定:血糖は4時間ごと(1型/体調が重い時は2–4時間ごと)。必要に応じケトン(尿/血)を確認。高血糖や吐き気/腹痛があれば必ずケトン測定。(目安根拠:ADA/CDCなど)
  • 補水:こまめに水分。嘔吐・下痢がある時は経口補水液など塩分も。1時間おきに少量でも継続。
  • 栄養:食事が難しければ、ゼリー・スープ・米粥・ヨーグルト等で少量頻回。低血糖があればブドウ糖/砂糖水→10–15分後に再測定。
  • 休薬を検討:下の「薬の扱い」を参照(SGLT2阻害薬/メトホルミン等)。
  • インスリン:自己判断で中止しない。発熱や感染時は必要量が増えることが多く、基礎インスリンは継続が原則。
  • 相談:迷ったらLINEで相談(写真・数値の共有可)。受診が必要と判断した場合はご案内します。

2. 薬の扱い:続ける/一時中止の目安

薬剤群 シックデイの考え方(要点) 備考
インスリン 中止しない(基礎は継続)。高血糖/ケトン陽性時は追加インスリンが必要になることも。 低血糖時は補食→再測定。自己調整は危険、相談を。
SGLT2阻害薬 嘔吐・下痢・脱水・摂取不良時は一時中止を検討(euglycemic DKAリスク)。 回復後に再開可。ケトン陽性や腹痛時は受診。
メトホルミン 脱水/腎機能悪化が疑われる時は一時中止(乳酸アシドーシス回避)。 嘔吐・下痢が持続する場合は中断→相談。
SU薬/グリニド 摂取量が著しく減る時は低血糖リスクに注意。必要なら一時中止や用量調整。 低血糖時は補食・測定・相談。
GLP-1受容体作動薬 継続が原則だが、強い吐き気・嘔吐が続く場合は中断を検討。 脱水に注意。再開は体調回復後に。
DPP-4/α-GI/TZD等 原則継続。下痢が強い/食べられない場合は中断を検討。 状況に応じ医師へ相談。

※個々の判断は危険です。必ずLINEでご相談ください。薬剤ごとの詳細は「糖尿病治療薬」各ページをご参照ください。

3. 危険サインと受診の目安(DKA/HHS/低血糖)

すぐに相談/受診の目安

  • 嘔吐や下痢が止まらない(数時間〜半日で繰り返す、または水分が取れない)
  • 発熱が24時間以上持続・強いのどの渇き・尿量減少・ぐったり感
  • 血糖が300mg/dL以上が繰り返す/改善しない、または中等度〜高度のケトン陽性
  • 腹痛・深い早い呼吸・吐き気(DKA疑い)や、著しい口渇・意識障害・けいれん(HHS疑い)
  • 低血糖症状が補食でも改善しない/反復する

迷ったらLINEで相談→医師が受診要否を判断します。

ご家庭で継続するケア

  • 血糖は4時間ごと(必要に応じて頻回)。
  • 高血糖や吐き気があればケトン測定(尿/血)。
  • こまめな補水(スープ/経口補水液など塩分も)。
  • 食事困難時は少量頻回(ゼリー・粥など)でカロリー/糖分を確保。

4. よくある質問(FAQ)

Q1. インスリンは具合が悪い時も続けますか?

A. 中止しません(基礎インスリンは継続)。感染・発熱で必要量が増えることが多く、自己判断の減量/中止は危険です。

Q2. SGLT2阻害薬はどうしますか?

A. 嘔吐・下痢・脱水・摂取不良の時は一時中止を検討します。腹痛・吐き気・ケトン陽性があれば受診してください。

Q3. メトホルミンは?

A. 脱水や腎機能悪化が疑われる時は一時中止を検討します。回復後に再開します。

Q4. 食べられない/すぐ吐いてしまうときは?

A. 少量頻回の補水と補食に切り替えます。ゼリー・スープ・粥など。低血糖時はブドウ糖→10–15分後に再測定。

Q5. いつ受診・相談すべき?

A. 嘔吐や下痢が続く/水分が取れない、発熱が24時間以上血糖>=300mg/dL反復中〜高度ケトン陽性腹痛・深い呼吸などは至急相談・受診を。

受診の要否や薬の扱いは症状・体質で変わります。まずはLINEで数値や症状を共有ください。

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