前立腺肥大症(BPH/LUTS)

前立腺肥大症かも?と思ったら、まずはこちら

排尿の勢いが弱い/残尿感/回数が多い/夜間に何度も起きるなどが気になる方は、IPSS(国際前立腺症状スコア)いまの症状の強さを1–2分で自己チェックできます。

  • 7つの質問に答えるだけ(所要 約1–2分
  • 結果は点数(0–35点)重症度で表示。受診の目安もわかります
  • 匿名・無料。診断の代わりではありませんが、受診の判断に役立ちます

※目安のツールです。診断・治療は医師の診察に基づいて行います。
病院の診療時間は、お知らせをご覧ください。

IPSS 質問(過去1か月)

各設問を選択してください。下の「合計を計算」を押すと結果が表示されます。

1. 残尿感はどのくらいありましたか?

2. 排尿から2時間以内にもう一度行く必要がありましたか?(頻尿)

3. 尿が途中で途切れることがありましたか?(途絶)

4. 我慢しにくい強い尿意(尿意切迫)を感じましたか?

5. 尿の勢いが弱いと感じましたか?

6. 排尿を始めるのに、いきむ・時間がかかることがありましたか?

7. 夜間、就寝後から起床までにトイレに起きた回数は?(0=起きない)

QOL:現在の排尿状態を総合的にどう感じますか?

判定の目安:0–7 軽症 / 8–19 中等症 / 20–35 重症。QOLが3以上、または合計が8以上の方は受診をご検討ください。
※本チェックは目安です。診断・治療は医師の診察に基づきます。
病院の診療時間は、お知らせをご覧ください。

IPSSの結果が8点以上またはQOLが3点以上の方は、尿流検査やエコー、内服治療のご提案を含めて、症状と生活に合わせた“現実的な改善プラン”を一緒に考えます。
軽症の方でも、生活の工夫(就寝前の水分・カフェイン調整、薬の見直し 等)で楽になることがあります。

前立腺肥大症(BPH/LUTS)|症状・検査・治療|0th CLINIC 日本橋の泌尿器科

前立腺肥大症(BPH)/下部尿路症状(LUTS)

尿が出にくい・勢いが弱い・時間がかかる・夜何度も起きる—加齢に伴う前立腺の変化で起こることがあります。
当院は完全予約制当日・直前予約OK/出勤前・出勤後も可生活調整→内服→処置/手術の検討まで、段階的にご提案します。
※診療時間はお知らせをご確認ください。

概要:BPHは「通り道が狭くなる+膀胱の働きの変化」

前立腺が大きくなると尿道が圧迫され、排尿に時間がかかる/勢いが弱いなどの「閉塞症状」が出やすくなります。一方で膀胱が敏感になり、頻尿・切迫感・夜間頻尿などの「蓄尿症状」も伴いがちです。人によって症状の組み合わせが異なるため、困りごと(QOL低下)から逆算して治療を選びます。

受診・救急の目安

救急へ:突然まったく出ない(尿閉)血のかたまりで出にくい発熱・背中の痛み(腎盂腎炎の疑い)
早めの受診を:夜間に何度も起きる/排尿に強いいきみ・時間がかかる/尿が出し切れない感じ/繰り返す血尿

主な症状(LUTS)

蓄尿症状頻尿・夜間頻尿・切迫感・尿もれ(切迫/混合)。
排出症状尿勢低下・途切れる・時間がかかる・いきみ・排尿後も残る感じ。
随伴くり返す膀胱炎血尿、時に尿閉

検査・診断(重症度と困りごとを可視化)

問診・評価票IPSS/症状スコア、生活への影響(QOLスコア)。
尿検査感染や血尿の有無を確認。
PSA前立腺がんのスクリーニングの一助として測定(年齢・既往により判断)。
エコー前立腺体積、膀胱壁、残尿量の確認。
尿流測定(UFM)尿の勢い・時間の客観評価(必要時)。

※検査の範囲は症状・年齢・合併症に応じて調整します。

治療:負担と効果のバランスで段階的に

生活調整 就寝前の過度な飲水を控える、温め・軽い運動、便秘対策、カフェイン・アルコールの調整、服薬タイミング見直し。
内服① α1遮断薬:出口(尿道括約部~前立腺平滑筋)をゆるめて出しやすく。
内服② 5α還元酵素阻害薬:体積が大きい場合の縮小目的(効果発現に時間)。
内服③ PDE5阻害薬(排尿症状の改善目的)、蓄尿症状優位ならβ3作動薬/抗コリン薬など個別に調整。
併用療法 症状タイプに応じて併用(例:α1遮断薬+β3作動薬/5ARI)。副作用バランスを確認。
尿閉への対応 尿が出ない時はカテーテルで減圧し、炎症コントロール後に抜去試験(Trial without catheter)。
処置・手術 繰り返す尿閉・重度残尿・腎機能影響・血尿持続などで検討。TURP/HoLEP等(適応は個別判断・連携含む)。

薬剤・用量は既往歴・併用薬・副作用リスクを踏まえて決定します。無理のない現実解をご一緒に設計します。

費用の目安(保険/自費の考え方)

診察+尿検査保険(自己負担は保険種別・項目で変動)
PSA測定保険(医師判断・必要時)
エコー・残尿測定保険(症状に応じて実施)
尿流測定(UFM)保険(必要時)
内服薬保険(薬剤により自己負担が異なります)

当院は自費は性病検査と治療の一部のみ、その他は保険診療で対応しています。

FAQ:よくある質問

治療はずっと続けますか?
症状・体積・副作用バランスで調整します。生活調整と併用しつつ、段階的に見直します。
夜間頻尿がつらいです。
飲水パターン・利尿薬の時間帯・睡眠やむくみ(下肢浮腫)も見直します。夜間頻尿をご参照ください。
血尿が出ました。がんでしょうか?
BPHでも血尿は起こり得ますが、年齢・喫煙歴・再発パターンによって評価が必要です。血尿の鑑別へ。
薬が効きにくい・副作用が気になる。
薬剤変更・用量調整・併用の再設計で対応します。処置/手術の適応可否も説明します。

👨‍⚕️ 医師監修

前立腺肥大症(BPH/LUTS)

荘子 万可 医師(泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医)
0th CLINIC 日本橋 泌尿器科

  • 監修日:2025-10-31
  • 最終更新日:2025-10-31
  • 監修範囲:本文全体(FAQ・費用方針を含む)

関連コラム

    ただいま準備中です。少々お待ちください。