膀胱炎/尿道炎/STIとの見分け方
前立腺炎(急性/慢性・骨盤痛症候群)
前立腺炎|“急性は遅らせない・慢性は多面的に”
会陰部の重だるさ・下腹部/陰嚢の不快感・排尿時痛・射精時痛・頻尿/切迫感は前立腺炎の代表的サインです。
当院は当日検査(尿・採血・エコー)で重症度と鑑別を評価。急性は抗菌薬+補液/鎮痛を迅速に、慢性・CP/CPPSは
抗菌薬の適正化+α遮断薬+疼痛/骨盤底アプローチ+生活設計を組み合わせます。
アクセス
東京都中央区日本橋二丁目16番9号 CAMCO日本橋ビル4階(東京駅八重洲口・日本橋駅から徒歩3分)
完全予約制/休憩時間も対応可・出勤前/出勤後の枠あり。病院の診療時間は、お知らせをご覧ください。
すぐ受診・救急の目安
来院〜会計(目安 20–40分)
1) バイタル・問診
発熱・会陰部痛・排尿の変化・射精時痛・既往/内服・最近の抗菌薬歴・STIリスクを確認。
2) 尿検査+尿培養
炎症所見と菌種/感受性を評価。抗菌薬前の採尿が理想です。
3) 採血
炎症反応・腎機能等を確認。急性重症度の判断材料に。
4) 画像(エコー ± 連携CT)
残尿・尿閉・結石・前立腺の腫大/膿瘍疑いを確認。必要に応じてCTへ。
5) 初期治療
重症度に応じて抗菌薬(内服/点滴)、鎮痛、排尿改善(導尿/α遮断薬)などを開始。
検査:細菌性か、非細菌性(CP/CPPS)かを見極める
| 尿・培養 | 白血球・亜硝酸・尿沈渣、尿培養で起因菌と感受性を確認。急性では血液培養を併用する場合あり。 |
|---|---|
| 採血 | CRP/WBC、腎機能、脱水・電解質。重症度と入院適応の参考に。 |
| 画像 | エコーで残尿・尿閉・結石・膿瘍疑いを確認。CT(連携)は重症例や膿瘍疑いで検討。 |
| STI評価 | 尿道炎/咽頭・直腸炎の並存や性行動の背景により、クラミジア/淋菌などの検査を加味。 |
慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)は、炎症や感染が目立たない一方で痛み/排尿症状が続くタイプ。過剰治療を避けつつ多面的にアプローチします。
治療:急性と慢性で“目的”を分ける
① 急性前立腺炎(細菌性)
- 適切な抗菌薬(培養提出→結果で最適化)。全身不良/内服困難・尿閉は点滴・導尿を検討。
- 解熱鎮痛・制吐・補液。高熱持続や膿瘍疑いでは画像再評価。
- 入院適応:高熱/悪寒戦慄・嘔吐・腎機能低下・高齢・免疫抑制・尿閉/膿瘍疑い など。
② 慢性前立腺炎 / 慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)
- 過度な抗菌薬の長期化は回避し、α遮断薬・鎮痛(NSAIDs等)を軸に症状制御。
- 症状に応じて:骨盤底リハ/ストレッチ、温罨法、睡眠・ストレス対策、排便コントロール。
- 神経障害性痛を伴う場合:少量の神経調整薬等を個別に検討。
- 再発・長期化例は、結石/尿閉/他疾患の見直しと、生活・仕事に合わせた“現実解”の設計。
薬物療法の一例
| 急性 | 抗菌薬(培養で適正化)± 点滴・導尿・鎮痛 |
|---|---|
| 慢性/CPPS | α遮断薬、NSAIDs/必要に応じて疼痛調整薬。理学療法・セルフケアを併用。 |
| 注意 | 抗菌薬の長期単独継続は原則回避。既往・腎肝機能・薬疹・相互作用を必ず確認。 |
※実際の処方は個別診察と検査結果で決定します。
骨盤底のセルフケア(在宅のコツ)
- 長時間座位の合間に体位変換・股関節ストレッチ(会陰圧を減らす)。
- 温罨法(ぬるめの入浴・蒸しタオル)で緊張を緩める。
- 便秘の是正:食物繊維・水分・排便リズムの整え。
- カフェイン/アルコール過多の見直し、睡眠の安定化。
専門の理学療法が必要な場合は連携先をご案内します。
FAQ:よくある質問
前立腺炎と膀胱炎の違いは?
膀胱炎は膀胱主体、前立腺炎は前立腺の炎症で、会陰部痛や射精時痛などが目立ちます。急性は発熱を伴うことが多いです。
性病(STI)と関係しますか?
若年男性や性行動の背景により、クラミジア/淋菌などが関与することがあります。必要に応じて検査を行います。
慢性が長引いています。治りますか?
CP/CPPSでは感染が目立たないことも多く、多面的アプローチで症状の軽減と再燃予防を目指します。
仕事の合間に短時間で評価可能?
可能です。当日検査(尿・採血・エコー)に対応。必要時は連携CTへ。
再発を減らすには?
飲水・排尿/排便リズム、座位時間の見直し、骨盤底のリラックス、睡眠・ストレス対策が有効です。
費用の目安(保険診療・自己負担概算)
| 初診+尿検査 | 約3,000円 |
|---|---|
| 尿培養 | 約2,000円 |
| 採血(炎症・腎機能) | 約2,000円 |
| エコー | 約3,000円 |
| 点滴(抗菌薬/補液) | 症状に応じて加算 |
当院方針:前立腺炎は保険診療で対応。自費は性病検査・治療の一部のみです。
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👨⚕️ 医師監修
荘子 万可 医師(日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医)
0th CLINIC 日本橋 泌尿器科
本ページの医学的内容(症状の受診目安・検査・治療方針)を確認しています。
- 監修日:2025-10-31
- 最終更新日:2025-10-31
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