陰嚢水腫(Hydrocele)|症状(腫れ・重だるさ)

陰嚢水腫(Hydrocele)|症状(腫れ・重だるさ)・検査(透光・エコー)・治療(穿刺/硬化/根治術)|0th CLINIC 日本橋

陰嚢水腫(Hydrocele)

精巣や精索の周囲に体液がたまり、陰嚢が腫れる状態です。痛みは軽いことが多いものの、重だるさ・左右差・見た目の変化で支障となることがあります。
評価は透光(光で透ける)超音波(エコー)が中心。経過観察→穿刺/硬化→根治術の順で、症状と再発リスクのバランスで選びます。
精密検査・手術・入院治療が必要な場合は、連携病院と一緒に治療にあたります。
当院は完全予約制当日/直前予約OK・出勤前/後も可です。
※診療時間はお知らせをご確認ください。

概要:液体がたまって“風船”のように腫れる状態

陰嚢水腫は、精巣や精索のまわりを包む膜の間に体液がたまった状態です。痛みは軽いことが多いですが、大きさ・重だるさ・見た目で困ることがあります。二次性(水腫の原因が別にある)では感染・外傷・腫瘍の評価が重要です。

※診療時間はお知らせをご確認ください。

受診・救急の目安

救急へ:突然の強い陰嚢痛・腫れ(精巣捻転の疑い)/発熱や赤み・激痛(感染/精巣上体炎)
早めの受診を:左右差が拡大・短期間で急に大きくなった/硬くごつごつ触れる(腫瘍鑑別)/再発を繰り返す

主な症状

腫れ・左右差片側が大きくなる。衣服の圧迫・違和感。
重だるさ立位・歩行で増悪、就寝で軽快することが多い。
痛み軽いことが多いが、感染・外傷合併で痛むことあり。

検査:まず安全を確認し、エコーで中身と原因を評価

視触診・透光懐中電灯で赤く透けると液体が示唆されます(透光)。
超音波(エコー)陰嚢エコーで液体貯留の範囲、隔壁の有無、精巣・精巣上体の状態、血流を確認。
尿検査・炎症評価発熱・痛みを伴う場合は感染(精巣上体炎)の評価。
腫瘍鑑別硬い腫瘤や内部充実性を伴う場合は、精巣腫瘍を除外。

タイプ(代表例)

精巣水腫精巣を包む鞘膜内に液がたまる最も一般的なタイプ。
精索水腫精索(鼠径部寄り)に液がたまり、索状の腫れとして触れる。
交通性腹腔とつながりがあり、立位やいきみで増大(小児に多い)。
非交通性嚢内に液が貯留。成人は多くが非交通性。

治療:再発リスクとダウンタイムの“現実解”を一緒に設計

経過観察 軽症・小さめ・無症状であれば定期エコーでフォロー。
穿刺(排液) 一時的に軽快。ただし再発が多いため、イベント前の対症等に限定。
硬化療法 再発抑制を狙う外来手技。疼痛・発赤・再発の可能性を説明のうえ選択。
根治術(開放術) 水腫嚢切除/翻転(Jaboulay, Lordなど)が標準。再発率が低く、確実性が高い。
当院の方針 精密検査、手術、入院が必要な場合は連携病院と一緒に治療にあたります。当院外来で評価・術前後フォロー、連携施設での手術を調整します。

二次性(水腫の原因が別にある)では、まず原因(感染・外傷・腫瘍など)への対応を優先します。

費用の目安(保険/自費の考え方)

診察+陰嚢エコー保険(自己負担は保険種別・項目で変動)
穿刺/硬化療法保険/自費(適応・薬剤により異なる/詳細は診察で)
根治術(Jaboulay/Lord)保険(連携病院で実施。術式・麻酔で変動)

当院は自費は性感染症の一部のみ、陰嚢水腫は原則保険で対応します。

FAQ:よくある質問

痛みが少ないのですが、受診は必要ですか?
腫瘍や捻転などの危険な病気を除外するため、まずエコー評価をおすすめします。
穿刺だけで治りますか?
一時的に軽くなりますが再発が多いです。再発予防には硬化療法や根治術の選択肢があります。
手術のダウンタイムは?
日常生活は数日〜1週間で多くが再開可能です(個人差あり)。スポーツ・入浴は創の状態で調整します。
左右どちらにもできますか?
片側が多いですが両側例もあります。評価・方針は左右ごとに検討します。

👨‍⚕️ 医師監修

陰嚢水腫(Hydrocele)|症状(腫れ・重だるさ)

荘子 万可 医師(日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医)
0th CLINIC 日本橋 泌尿器科

本ページの医学的内容(受診目安・検査・治療の考え方)を確認しています。

  • 監修日:2025-10-31
  • 最終更新日:2025-10-31
  • 監修範囲:本文全体(FAQ・費用方針を含む)

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