精巣上体炎(急性・慢性)|“まずねじれ除外→原因別に治す”
精巣上体炎(副睾丸炎)|まずねじれ(精巣捻転)を除外、原因に合わせて治す
急な陰嚢の痛み・腫れ・熱感は、まず精巣捻転を否定することが最重要です。
0th CLINIC 日本橋の泌尿器科は、尿検査・培養・NAAT(クラミジア/淋菌)・超音波(ドプラ)で原因を特定し、
抗菌薬・鎮痛・陰嚢挙上まで一貫してサポートします。
概要:年齢・誘因で原因を推定し、検査で確定する
精巣上体炎は精巣の裏にある“精巣上体(副睾丸)”の炎症です。
若年〜性的活動期は性感染症(クラミジア/淋菌)が、40–50代以降は尿路系由来(前立腺肥大や排尿トラブル背景)が目立ちます。
まずは精巣捻転(ねじれ)を除外し、尿検査・培養・NAAT・ドプラ超音波で確定します。
- 急な強い痛み・吐き気・片側の高位停留・触ると上がる → 捻転を最優先で除外
- 発熱・悪寒・尿のしみる感じ・分泌物・最近の性行為歴などを確認
すぐ受診・救急相談の目安(迷ったらお電話/LINEでOK)
🚨 至急評価が必要
- 突然の激痛・吐き気・片側が高く持ち上がる感じ(捻転疑い)
- 38℃以上の発熱+悪寒、ぐったりする
- 陰嚢が急に大きく腫れる/赤くなる、触れないほど痛い
⏱️ 早めの受診がおすすめ
- 排尿時の痛み・尿の濁り/血尿・分泌物がある
- 会陰部の鈍痛・肛門の奥の違和感(前立腺炎も鑑別)
- 再発を繰り返す/性交・長時間座位・運動後に悪化しやすい
当日の流れ(目安 20–40分)
| 問診・診察 | 痛みの部位・誘因(性行為/運動/便秘/前立腺肥大)・発熱・分泌物・排尿障害を確認。 |
|---|---|
| 尿検査・培養 | 白血球/亜硝酸・尿沈渣をチェックし、尿培養で菌と感受性を特定。 |
| NAAT | クラミジア/淋菌の核酸増幅検査(咽頭/尿/尿道ぬぐい等)。パートナー評価の案内。 |
| 超音波(ドプラ) | 血流低下=捻転疑いを見逃さない。腫脹・膿瘍/水腫も評価。 |
| 治療開始 | 原因に合わせた抗菌薬・鎮痛・陰嚢挙上・安静を指導。結果で最適化。 |
診断:捻転を除外し、感染源を突き止める
- 身体所見:上体(副睾丸)優位の腫脹・圧痛/精索の圧痛/Prehn徴候の有無 等
- 尿検査:白血球/亜硝酸・尿沈渣→培養
- 性感染症検査:NAAT(CT/NG)、必要に応じ梅毒/HIV 等
- 超音波(ドプラ):血流評価、膿瘍/水腫合併、捻転除外
若年者でのリスク行動、40–50代以降の排尿障害・前立腺肥大など、背景で原因が分かれます。
治療:原因別の抗菌薬+痛みのコントロール+生活ケア
| 抗菌薬(例) |
※実際の処方は個別診察・検査結果で決定します。 |
|---|---|
| 痛みと腫れ | 鎮痛薬の適切な使用、陰嚢挙上(ブリーフ型/タオル)、冷却のやり過ぎ回避、安静。 |
| 生活・再発予防 | 急性期の運動/長時間の自転車は控える。排尿トラブル背景なら評価・治療(例:BPH)。 |
| フォロー | 数日で痛みが軽快しない/増悪・発熱持続→再受診。膿瘍や精巣炎併発は画像再評価。 |
性感染症が原因のとき(若年・分泌物あり等)
- NAATでクラミジア/淋菌を確認、治療は指針準拠にて。
- パートナー評価・同時治療のご案内(再感染予防)。
- のど/直腸は無症状感染もあり得るため、リスクに応じて検査部位を追加。
- コンドーム着用習慣、完治確認までの性交制限などを説明。
再発・慢性化:背景評価とリハビリ的アプローチ
| 背景の見直し | 排尿障害(BPH/神経因性)・便秘・長時間座位・サドル圧迫・性行動パターンを点検。 |
|---|---|
| 慢性疼痛への配慮 | 会陰部痛が続く場合は慢性前立腺炎/骨盤痛症候群も検討し、多面的に対処。 |
| 運動/再開のめやす | 痛み・腫れが落ち着いたら徐々に復帰。下着は支持性の高いブリーフ推奨。 |
FAQ:よくある質問
精巣捻転との違いは?自分で見分けられますか?
自己判断は危険です。突然の激痛・吐き気・高位停留などがあれば捻転の可能性。すぐ受診し、超音波(ドプラ)等で評価します。
治るまでどのくらい?
軽症なら数日で痛みが軽快することが多いですが、腫れは数週間残ることがあります。増悪・発熱持続は再受診を。
市販の鎮痛薬だけで様子見してよい?
感染が背景にあることが多く、抗菌薬が必要な場合があります。まずは受診して原因を特定しましょう。
パートナーも検査が必要?
性感染症が原因ならパートナー評価・同時治療が再発予防に重要です。
入浴や運動は?
急性期はシャワー程度にし、運動や長時間の自転車は腫れ/痛みが落ち着くまで控えましょう。
費用の目安(保険・自己負担概算)
| 初診+尿検査 | 約3,000円 |
|---|---|
| 尿培養 | 約2,000円 |
| NAAT(CT/NG) | 約4,000〜6,000円(検査法により前後) |
| 超音波(ドプラ) | 約3,000円 |
| 点滴(必要時) | 約3,000円〜 |
実費は保険種別・検査内容で前後します。自費が含まれる場合は事前にご案内します。
医師が“原因まで”確認し最短で改善へ
症状の始まり/発熱の有無/性行為歴/排尿トラブル/服用中の薬をお知らせください。
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👨⚕️ 医師監修
荘子 万可 医師(泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医)
0th CLINIC 日本橋 泌尿器科
本ページの医学的内容(症状の受診目安・検査・治療の考え方)を確認しています。
- 監修日:2025-10-31
- 最終更新日:2025-10-31
- 監修範囲:本文全体(FAQ・費用方針を含む)
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