クラミジア(性器/咽頭/直腸)|症状・検査・治療・再発予防
クラミジア(Chlamydia trachomatis)|症状・検査・治療・再発予防
クラミジアは日本で最も多い性感染症の一つ。
男性は排尿時の痛み・透明な分泌物、女性はおりもの増加・不正出血・下腹部違和感などがみられることがあります。
当院では、尿・咽頭・直腸のNAAT検査と、パートナー同時ケアまで一貫してサポートします。
症状(男性/女性・部位別)
男性
- 排尿時痛・尿道のムズムズ感
- 透明〜乳白色の分泌物(朝に多い)
- 精巣上体炎(片側の腫れ・痛み)
- 咽頭感染:のどの違和感、軽い咽頭痛(無症状も多い)
- 直腸感染:肛門の違和感、軽い出血や痛み
女性
- おりもの増加・色やにおいの変化
- 不正出血・性交痛・下腹部違和感
- 子宮頸管炎→骨盤内感染症(PID)に進展することも
- 咽頭・直腸感染は無症状が多く、検査が重要
※ 無症状でも感染していることが珍しくありません。パートナーの陽性・コンドームなしの性交・のど/肛門での接触があれば検査をご検討ください。
検査|どの検体を、いつ採る?(NAAT推奨)
対象部位 | 推奨検体 | 検査のタイミング(目安) | 補足 |
---|---|---|---|
性器(尿道/子宮頸管) | 男性:初尿(first-catch urine) 女性:膣/頸管スワブまたは尿 |
曝露後7〜14日で陽性率が安定 早期陰性でも再検査を検討 |
最小限の水分摂取で来院、採尿前1時間は排尿を控えると精度向上 |
咽頭 | うがい液または咽頭スワブ | 曝露後7〜14日が目安 | 無症状でも保有しやすく、のど専用検体が必要 |
直腸 | 直腸スワブ | 曝露後7〜14日が目安 | 性交歴に応じて性器・咽頭・直腸の3点検査を推奨 |
治療の流れ(再発予防までを一体化)
- 診察・リスク確認(症状・曝露日・性行為の部位)
- 必要部位の検査(尿/咽頭/直腸)
- 抗菌薬治療(医師の判断で選択)
- 内服治療が基本です。詳しくは ドキシサイクリン(ビブラマイシン) / アジスロマイシン をご参照ください。
- 直腸感染・再発例では治療選択を変更する場合があります。
- 妊娠中・授乳中は使用できる薬が限られます(診察で個別に説明)。
- 性行為の再開は原則「治療完了から7日後」を目安に(パートナーも治療済であること)
- 再検査・再感染チェック(目安:治療後3か月)
※ 淋菌との同時感染が疑われる場合は、セフトリアキソン等を医師が検討します。
パートナー対応(同時治療が再発を減らします)
- 直近60日以内に性行為のあったパートナーには、検査と同時治療を推奨します。
- 結果待ち中でも医師の判断で先行治療を行うことがあります。
- パートナーと同時に治療を完了し、完了から7日間は性行為を控えるのが目安です。
再感染予防と、同時に確認したい検査
よくある質問(Q&A)
Q. 何日後に検査すると正確ですか?
A. 目安は曝露後7〜14日です。早めに陰性でも、症状やリスクがあれば再検査をご案内します。
Q. 無症状でも検査は必要?
A. 無症状のまま保有する方も多く、パートナー陽性・コンドームなしなどの状況では検査を推奨します。
Q. 仕事・学校は休む必要がありますか?
A. 通常は不要です。治療完了から7日間の性行為回避を守ることが大切です。
👨⚕️ 医師からのコメント・監修

「泌尿器の疾患は、生活の質と密接に関わる重要な分野です。
0th CLINICでは、プライバシーを尊重したうえで、テストステロン補充療法など最先端の医療を提供しています。」
当院では、男性特有のお悩みやデリケートな疾患にも、患者さまに寄り添った診療と説明を徹底しています。
性機能、排尿症状、加齢による変化など、お一人で抱えずお気軽にご相談ください。
0th CLINIC
・日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
・日本抗加齢医学会専門医
・テストステロン治療認定医
https://page.line.me/514rnjla?oat_content=url&openQrModal=true こちら。
※ 本ページの内容は一般向け情報です。診断・治療は医師の診察に基づきます。保険/自費の適用は症状・検査内容により異なります。

📊 日本におけるクラミジア感染症の最新動向
クラミジア感染症は、日本国内で最も報告数の多い性感染症の一つです。特に10代後半~30代の若年層に多く、無症状のまま感染が広がりやすい点が大きな特徴です。
■ 年代別クラミジア感染者数(男女合計・2022年)
年代 | 報告数(件) | 特徴 |
---|---|---|
15〜19歳 | 約6,000件 | 女性が多数を占める傾向 |
20〜24歳 | 約11,000件 | 男女ともにピーク |
25〜29歳 | 約9,000件 | 性感染症検査で多く発見 |
30〜39歳 | 約5,000件 | 再感染やパートナー経由の報告あり |
■ 男女別の傾向と注意点
- ● 女性:10〜20代前半が最多。無症状のまま不妊につながるリスクがあるため、定期的な検査が重要。
- ● 男性:20〜30代が中心。排尿痛や分泌物が出た時は早めの受診を。
📈 詳細な統計データは厚生労働省の公式ページでも確認できます。
▶
厚生労働省「性感染症報告数(最新統計)」はこちら
🧪 クラミジアの検査方法|目的に応じた適切な選択を
クラミジア検査は、感染部位や症状の有無に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。
当院では、確定診断と早期治療に役立つ高感度な検査法を複数ご用意しています。
検査方法 | 対象部位 | 特徴・メリット | 検査精度 | 当院対応 |
---|---|---|---|---|
尿検査 | 男性尿道・女性尿道 | 数分結果判明。症状のある方に有用 | ○ 中精度 | ✔(当日結果) |
尿検査(PCR) | 男性尿道・女性尿道 | より高精度。無症状や早期感染にも有効 | ◎ 高精度 | ✔(結果:約2〜3日) |
子宮頸部ぬぐい液(PCR) | 女性 子宮頸管 | 婦人科的診察で採取。深部感染の検出に有用 | ◎ 高精度 | ✔(結果:約2〜3日) |
咽頭ぬぐい液(PCR) | 男女 咽頭(のど) | 無症状の咽頭感染にも対応可能 | ◎ 高精度 | ✔(結果:約2〜3日) |
肛門ぬぐい液(PCR) | 男女 肛門・直腸 | 肛門性交歴のある方や症状のある方に | ◎ 高精度 | ✔(結果:約2〜3日) |
⏱ 当院で当日に結果がわかるのは、「簡易尿検査」のみです。
より正確な結果が必要な場合は、PCR検査(結果まで2〜3日)をおすすめしています。
🧠 クラミジア感染症の豆知識
-
✅ クラミジアは自然に治る?
→ いいえ、自然治癒することはほとんどありません。無症状のまま進行し、不妊症や骨盤内炎症(PID)の原因となることもあります。 -
✅ クラミジアは「症状がないから安心」ではありません
→ 男性も女性も7割以上が無症状とされており、気づかぬうちにパートナーに感染させてしまうリスクがあります。 -
✅ クラミジアは口やおしりにも感染します
→ 性交渉の方法にかかわらず、咽頭や肛門に感染する可能性があります。キスやオーラル、アナルでの感染も。 -
✅ 「治療しても何度もかかる」ことがあります
→ 一度治っても免疫はつかないため、パートナーとの治療が不十分だと「ピンポン感染」を繰り返すことも。 -
✅ 検査は匿名・短時間でできます
→ 当院では、簡単な尿検査・ぬぐい液検査を中心に、プライバシーに配慮した検査が可能です。
💡 知っておくだけでも安心。クラミジアは放っておかずに、きちんと検査・治療することで、あなた自身と大切な人を守れます。
🛡️ クラミジアの予防と予防的治療について
クラミジア感染症は、予防と早期対応がとても重要です。自覚症状がないまま進行することも多いため、感染の可能性がある場合には予防的な対策や治療を検討することが大切です。
■ 日常生活でできるクラミジアの予防法
- ✅ コンドームを正しく使用する(咽頭・肛門性交も含めて)
- ✅ パートナーが変わったときは定期的に検査を受ける
- ✅ 性交渉後に気になる症状があれば、すぐに検査
- ✅ 妊娠中の検査で胎児への感染を防ぐ(母子感染対策)
■ パートナーが陽性だったときの「予防的治療」
パートナーがクラミジアに感染していた場合、ご自身に症状がなくても感染している可能性があります。 このような場合、検査を待たずに治療を始める「予防的治療(予防内服)」が推奨されることがあります。
- ● アジスロマイシン1回服用(2gまたは1g)での予防投与が一般的
- ● 再感染や感染拡大を防ぐため、パートナーと同時に治療することが重要
- ● 医師の判断により、検査前治療(エンピリック治療)として行われるケースもあります
■ Doxy-PEP・Doxy-PrEPについて
- ● Doxy-PEP(ドキシペップ):リスクのある性行為後72時間以内にドキシサイクリンを内服する予防法
- ● Doxy-PrEP(ドキシプレップ):ドキシサイクリンを毎日内服し続けることで性感染症を予防する方法
- ● これらは、クラミジアだけでなく淋菌や梅毒などにも一定の予防効果があるとされ、特定地域・集団で研究が進んでいます。
⚠️ 当院では、Doxy-PEP・Doxy-PrEPは推奨しておりません。
理由は、薬剤耐性菌の増加リスクや、長期的な抗生物質使用による副作用の懸念があるためです。
性感染症の予防には、コンドームの適切な使用、定期的な検査、複数のパートナーを持たないことなど、従来の基本的な方法が今も最も重要です。
💡 感染リスクを「ゼロ」にすることは難しいですが、知識と行動でリスクを最小限に抑えることができます。
ご不安な点があれば、お気軽に当院までご相談ください。
こんな方はご相談ください
- パートナーが性病と診断された
- 思い当たる行為があって不安
- 尿道の違和感、かゆみ、おりものの変化
- 咽頭の違和感や発熱、性器にできものがある
- 検査だけしたい、定期的にチェックしたい
- 陰部、口周り、肛門周囲にできもの、発疹
- 不特定多数との性交渉後
- 海外渡航前後でのチェックをしたい
検査の流れ
性病検査の流れを見る🏥 当院で性病治療を受ける5つの理由
-
✅ 即日検査・即日治療に対応
検査から結果説明、治療(内服・注射)まで最短当日中に完結。忙しい方でも安心して受診できます。 -
✅ 正確な診断とエビデンスに基づく治療
梅毒のRPR・TPHA判定、クラミジア・淋菌・HIV・尖圭コンジローマ等も含めた検査が可能。
検査精度とガイドライン準拠の治療を重視しています。 -
✅ プライバシーへの最大限の配慮
オンライン問診、LINE通知、匿名対応などを導入。
受付から診察、結果通知まで人目を気にせず完結できます。 -
✅ パートナーの同時対応も可能
パートナーが感染していた場合の同時検査・同時治療にも対応。
「自分は症状がないが不安」「一緒に検査したい」という方もお気軽にご相談ください。 -
✅ 性感染症に特化した包括ケア体制
一つの性感染症にとどまらず、複数同時感染のリスクにも配慮した診療を行っています。
HIV、梅毒、クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマまで一括対応可能です。
📲 「発疹が気になる」「パートナーが陽性だった」「検査だけしたい」
そんなときは、0th CLINICがプライバシー重視&スピード重視で対応します。
📚 クラミジア感染症に関する信頼できる外部情報
クラミジア感染症について、より詳しく知りたい方のために、公的機関が提供する参考リンクをまとめました。
- 🔗 厚生労働省|性感染症に関する情報ページ(クラミジア含む)
- 🔗 国立感染症研究所|クラミジア感染症の基礎知識
- 🔗 国立国際医療研究センター(エイズ治療・研究開発センター)|クラミジア
- 🔗 CDC(米国疾病予防管理センター)|Chlamydia Fact Sheet (英語)
🔍 上記リンクはすべて公的な機関が提供する情報です。
「もっと詳しく知りたい」「他の性感染症と比べてみたい」という方にご活用ください。
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