コラム

オフィスでの「昼の整え方」:ニキビを悪化させない5分ルーティン

オフィスでの「昼の整え方」──ニキビを悪化させない5分ルーティン

午前の皮脂・マスク蒸れ・化粧崩れ。昼の5分でリセットできる導線をつくれば、午後の悪化と帰宅後の負担がぐっと減ります。ここでは「今すぐできるHow」だけを厳選して解説します(治療の総論はこちら)。

1. なぜ「昼」が効く?(悪化因子の整理)

  • 蒸れ×摩擦(マスク・会議・外回り):皮脂+汗+摩擦で毛穴周囲が乱れやすい
  • 化粧崩れの厚塗り直し:上塗りで毛穴閉塞&摩擦増
  • 昼食の高GI/高脂質:午後の皮脂分泌・テカり増
  • 乾燥の見落とし:エアコン下で皮脂だけ拭いて終わりは逆効果
要点:拭く→潤す→最小限だけ整える」を昼に入れると、午後~帰宅後の炎症リスクと厚塗り回避に効きます。治療そのものは保険の標準治療が土台です。

2. デスク常備セット(10点)

  • 使い捨てシート(低刺激・アルコール控えめ)
  • 霧の細かいミスト化粧水
  • ノンコメド保湿ジェル(小容量)
  • ティッシュ/コットン(摩擦が少ないもの)
  • 日焼け止め(SPF30+・PA+++以上/小型)
  • 薄づきコンシーラー or パウダー
  • 替えマスク(摩擦が少ない素材)
  • 小型鏡(自然光に近いLEDだと◎)
  • 口角/顎ケア用綿棒
  • 手指用消毒(保湿成分配合)

3. 昼の5分ルーティン(シーン別)

3-1. 基本(デスク)──約5分

  1. 手指を清潔に(消毒→完全乾燥)
  2. 皮脂・汗を押さえる:シートを当てて離す(擦らない)
  3. ミスト2プッシュ→10〜20秒置く(角層に水分を入れる)
  4. 保湿ジェルを米粒〜小豆大:Tゾーン薄く、Uゾーン少し厚め
  5. 日焼け止めの薄塗り直し(頬・鼻・マスクライン優先)
  6. 気になる赤みだけ“点で”カバー(厚塗りしない)

3-2. マスク中心の方(外回り・会議)

  • 会議前に新しいマスクに交換(内側湿りは摩擦増)
  • 会議後:頬~フェイスラインをミスト→保湿→日焼け止め

3-3. お昼に軽く運動する方(階段・散歩)

  • 汗はシートで押さえる→ミスト→保湿まで(メイクの上からOK)
  • 強擦NG。皮脂が気になる人はパウダーを薄く

3-4. 皮膚が揺らいでいる日(しみる/赤い)

  • シートは使わずミスト→保湿だけでOK
  • 夕方以降の治療外用の塗布/量は診察で調整

4. やりがちNGベスト5

  1. 皮脂をゴシゴシ拭き取る(摩擦で悪化)
  2. 上から重ねる厚塗り(毛穴閉塞)
  3. 乾燥の放置(テカりの元)
  4. 同じマスクを一日中(蒸れ+摩擦が増大)
  5. 昼の洗顔+未保湿(バリア低下)

5. 昼食の選び方と午後の過ごし方

  • 主食:白パン/甘い飲料が多い日は、午後のテカり↑。高GIの回避を意識
  • タンパク質+食物繊維:満足感を保ち間食の砂糖過多を防ぐ
  • 帰社直後のひと手間:ミスト→保湿→日焼け止め→「点だけ」カバー

6. 受診の目安&院内でできること

以下に当てはまる場合は、昼のケアだけで整えるのは難しく、保険の標準治療が助けになります。

  • 赤いニキビやしこりが増える/同じ場所をくり返す
  • 化粧・マスクの摩擦で毎日悪化する
  • 自分で潰してしまい色素沈着が気になる
診療でできること:

7. よくある質問(FAQ)

Q. 昼に洗顔してもいい?
A. バリアが弱い日は洗顔なしで「ミスト→保湿」に留め、強い摩擦を避けましょう。
Q. メイク直しはどの順番?
A. 皮脂を押さえる→ミスト→保湿→日焼け止め→点でカバーの順。厚塗りは悪化要因です。
Q. マスクは何枚持つ?
A. 午前・午後で最低1回交換が目安。蒸れが続く日はこまめに。
Q. お昼に軽い運動をした後は?
A. シートで押さえる→ミスト→保湿。帰社直後に日焼け止めを薄く。
監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/皮膚病理医)|0th CLINIC 日本橋 院長
※保険中心+必要時のみ自費。刺激や禁忌(妊娠/授乳・併用薬)には必ず医師の判断が必要です。
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