コラム

ニキビを悪化させない「おやつ・飲料」のスマート化|高GI回避・間食設計(医師監修)

ニキビを悪化させない「おやつ・飲料」のスマート化|高GI回避・間食設計(医師監修)

ニキビは治療の継続生活の微調整で変わります。このコラムでは、治療の売り込みは行わず、「おやつ・飲料」をどう置き換えるかだけに絞って、今日からできる手順をまとめました。
※医療情報は一般的な解説です。実際の治療・食事は診察で個別にご相談ください。

1. なぜ「おやつ・飲料」が影響するの?(要点だけ)

  • 高GI/高糖質の間食は人によっては皮脂分泌や炎症に影響し、悪化しやすい体質の方がいます(個人差)。
  • 乳製品/ホエイプロテイン由来で増える人も。全員ではありませんが、相関がある人は調整で楽になります。
  • 清涼飲料・カフェラテ類は“飲むカロリー&糖”で気づかないうちに高負荷になりがち。

ここでは「絶対NG」は作らず、置き換え回数/量/タイミングの工夫で“続けられる”方法にします。

2. まず把握:7日間の“食事×肌”ミニ記録

「何を」「いつ」「どのくらい」+「翌朝の肌(赤み/新生/痛み)」を7日だけメモ。相関があれば個人の勝ちパターンが見えます。

日付 おやつ/飲料(量) タイミング 運動/発汗 翌朝:赤み/新生/痛み
Day1
Day2

相関が出た項目(例:夜の甘い飲料、ホエイ直後など)を、のちほど優先的に置き換えます。

3. コンビニ別:きょうの置き換え候補(おやつ/飲料)

甘いものが欲しいとき

  • NG寄り:菓子パン/砂糖多めドリンク/チョコ大量
  • Better:ビターチョコ少量(個包装)/低糖ヨーグルト/果物(みかん・ベリー)
  • Best:素焼きナッツ小袋/高カカオ1〜2片+無糖ラテ

しょっぱい系が欲しいとき

  • NG寄り:ポテチ/揚げスナック/カップ麺
  • Better:枝豆/サラダチキン/焼き海苔/味付け卵
  • Best:ミックスナッツ小袋/プロテインバー(糖質控えめ)

飲み物の置き換え

  • NG寄り:清涼飲料/加糖カフェラテ/エナジードリンク
  • Better:無糖炭酸/無糖ラテ/微糖コーヒー
  • Best:水/麦茶/ルイボス/無糖紅茶・緑茶

「ゼロか100」ではなく、まず“Better”へ。慣れたら“Best”に寄せていきましょう。

4. 高GI→低GI「置き換え表」

高GI/高糖質になりがち 置き換え候補(低GI寄り/量を調整)
菓子パン・ドーナツ全粒粉クラッカー+ナッツ少量/高カカオ1〜2片
砂糖多めドリンク無糖炭酸・無糖茶・水+レモンスライス
アイス・パフェギリシャヨーグルトにベリー少量(体質により量調整)
ポテトチップス素焼きナッツ小袋/枝豆
砂糖入りカフェラテ無糖ラテ or ブラック+ミルク少量

置き換え+「一緒に食べる」(タンパク質/食物繊維)で血糖波形をマイルドに。

5. タイミング戦略:いつ・どれくらい・何と一緒に

  • 回数:1日0〜2回(まずは今より-1回)。
  • :手のひら/小袋サイズを“上限”に。
  • タイミング夜遅くの糖+脂は翌朝の赤み/むくみにつながりやすい人が多い。
  • 組み合わせ:おやつ単体より、タンパク質や食物繊維と一緒に(ナッツ+無糖茶など)。

6. プロテイン/カフェイン/アルコールの扱い

  • プロテイン:ホエイで悪化傾向がある人は、量/タイミング/種類(ソイ等)で検証。
  • カフェイン:取りすぎで睡眠が浅い→生活リズム悪化はニキビに不利。午後は控えめに。
  • アルコール:清涼飲料割り・甘いカクテルは糖負荷に。量を控え、水を挟む

7. やりがちNG 5つ

  1. ゼロor100で我慢→リバウンド(置き換えから)
  2. “飲む砂糖”の見落とし(加糖コーヒー/清涼飲料)
  3. 夜遅くの糖+脂の重ね食い
  4. 小袋を複数=合計が多い
  5. ホエイで悪化傾向なのに連日固定

8. 受診の目安と院内でできること(簡潔に)

食事を整えても、赤いニキビ・しこり・同じ場所の再発が続く場合は早めの受診を。保険の標準治療をベースに、面皰圧出やスキンケア設計を続けやすく調整します。


監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/皮膚病理医)|0th CLINIC 日本橋 院長

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