コラム
朝だけ血圧が高いのはなぜ?|カフェイン・寝不足・起床時反応の切り分けと対処
朝だけ血圧が高いのはなぜ?
“カフェイン/寝不足/起床時反応”の切り分けと対処
結論:起床時反応(モーニングサージ)に、睡眠不足・カフェイン/アルコール・服薬タイミング・睡眠時無呼吸などが重なると、朝だけ高く見えることがよくあります。
まずは正しい測定と1週間の記録で原因を切り分けましょう。
まず“測定の質”をそろえる(ここがズレると全てがズレます)
- 起床後1時間以内・排尿後に、座位で1–2分安静→上腕で1分間隔×2回、平均を記録
- 前夜の飲酒・就寝直前のカフェイン・強い運動直後は避ける
- 左記の詳細は 家庭血圧の測り方 を参照
“朝だけ高い”ときの主な原因:5つの切り分け
- 起床時反応(モーニングサージ):起床に伴う交感神経優位で一時的に上がる
- 寝不足・睡眠の質低下:就寝時間が短い/夜間の覚醒が多い
- カフェイン/アルコールの影響:就寝前の摂取で翌朝に残ることがある
- 服薬の“切れ目”:服用時間帯が合っていない/飲み忘れ
- 睡眠時無呼吸(SAS):いびき・日中の眠気・夜間多尿がヒント
1分でできる自己チェック
- 前夜にカフェイン(コーヒー/エナジードリンク/緑茶)やアルコールを摂った
- 就寝から起床まで6時間未満だった/夜中に何度も起きた
- いびき・日中の強い眠気がある(SASのサイン)
- 降圧薬を飲み忘れた/朝のみ服用で夜間に切れている感覚がある
該当が多いほど、朝高血圧の要因になりやすいです。
今日からの“1週間アクションプラン”
- 朝晩×7日の家庭血圧を、1分間隔×2回の平均で記録(アプリ/紙どちらでも)
- 就寝3時間前はカフェイン・アルコール・大食を避ける(生活ページ参照)
- 服薬時間の見直し:主治医に相談の上で、効果の“谷”が出ない時間帯へ調整
- いびき・日中眠気があればSASの簡易チェック→必要に応じて睡眠検査を連携
うまくいかない・数値が高止まりする場合は、難治性/合併症別の工夫もご覧ください。
受診の目安(迷ったらご相談ください)
- 朝晩平均で1週間、家庭血圧が高値(例:上が140前後〜)が続く
- 頭痛・息切れ・胸痛などの症状を伴う
- 生活調整・服薬の工夫でも朝だけ高い状態が続く
当日は家庭血圧の記録をお持ちください。採血(腎・電解質)や心電図も当日実施可能です。
よくある質問
- Q. コーヒーは完全にやめるべき?
- A. 個人差があります。まずは就寝3時間前は避ける・飲む量と時間を見直してみましょう。
- Q. 夜だけ薬を足すと良くなりますか?
- A. 自己判断での増減はNG。服薬時間や配合剤など、医師と相談して調整します。
- Q. いびきが強い家族に指摘された…関係ありますか?
- A. 睡眠時無呼吸(SAS)は朝高血圧の一因です。必要に応じて睡眠検査を連携します。
持ち物:家庭血圧の記録(朝晩×1週間)/健診結果/お薬手帳
スマホで読み取ってLINE予約