【男性ホルモン補充】テストステロン補充外来
テストステロン補充療法(TRT/注射)
男性ホルモンテストステロンは、筋力・性機能・集中力・意欲・代謝・骨密度などを支える基盤です。
TRTは血中テストステロンを適正域に補い、気力・体力・性機能・体組成の最適化を目指します(医師の診断・採血モニタリングのもと実施)。
※初回は問診+採血の上で適応を判定します。
MEN’S HEALTH • TESTOSTERONE REPLACEMENT THERAPY
テストステロン注射とは? — TRTの基本
TRTは筋肉注射でテストステロンを補充し、
視床下部–下垂体–精巣(HPG)軸の出力低下を一時的に補完します。
投与間隔は2〜4週が目安(個別調整)。初回は問診・生活習慣の評価とともに、
ホルモン・安全性の採血
を行い、適応を判断します。
薬剤 | 概要 | 投与目安 |
---|---|---|
テストステロンエナンテート | 持続型。立ち上がりと持続のバランスが良い | 2〜3週ごと |
サスタノン(混合T) | 4種のTを配合し、即効性+持続性を両立 | 3〜4週ごと |

テストステロン低下による主な症状
テストステロンの分泌は20代をピークに、年1〜2%ずつ低下します。
加齢やストレス、睡眠不足、肥満、過度なダイエット、アルコール・喫煙などの影響で、より急速に下がることもあります。
▶ 心と意欲の変化
- 気分の落ち込み・集中力の低下
- 仕事への意欲や達成感の低下
- ストレス耐性の低下・イライラ
例)「以前より決断が遅くなった」「部下との会話が面倒」「休日も疲れて動けない」
▶ 体の変化
- 筋力低下・腹部肥満・体脂肪の増加
- 慢性的な疲労感・回復力の低下
- 体毛の減少・肌の乾燥・冷え
例)「ジムに行っても筋肉がつかない」「少し食べただけで太る」「朝から倦怠感が抜けない」
▶ 性機能・代謝の変化
- 朝の勃起回数の減少・性欲低下
- 血糖・脂質・血圧の上昇傾向
- 睡眠の質の低下・無呼吸傾向
例)「性欲がなくなり夫婦関係がぎこちない」「夜中に何度も目が覚める」「健診で生活習慣病を指摘された」
▶ 実生活でよくあるお悩み
- 朝起きるのがつらく、1日を通してエネルギーが続かない
- 以前より仕事の集中力が続かず、思考がぼんやりする
- トレーニングしても体が引き締まらない/筋肉痛が長引く
- 体重は変わらないのにスーツがきつくなった
- パートナーとの関係を保ちたいが、性欲が低下している
- ストレスを感じやすく、家族や部下に当たってしまう
- 健診で中性脂肪や血糖値を指摘された
※LOH(加齢男性性腺機能低下症候群)やメンタル不調と重なることもあります。
血液検査で原因を数値化し、改善可能な状態かを評価します。
テストステロン補充で期待される主な効果
TRTで血中テストステロンを適正域へ整えることで、心身のパフォーマンスが総合的に底上げされることが期待されます。 下記は感じ方の具体例です(効果には個人差があります)。
-
心身の活力(集中力・決断力・意欲)
思考のキレ、前向きさ、行動のスピードが戻ってくる実感。
- 会議で要点がすぐ整理でき、発言が増える/結論が早い
- 午前中から頭が冴え、メール処理や資料作成の時間が短縮
- 先延ばしが減り、ToDoが日内で片付く
客観指標の例:勤務中の“ぼんやり時間”の自覚減、作業完了数↑、主観的作業効率↑
-
体力・体組成(筋力・持久力・体脂肪)
トレーニング効率が上がり、からだが引き締まっていく。
- 同じメニューでも扱える重量が自然に更新(例:ベンチ・スクワット)
- 回復が早く、次のトレに前向き/筋肉痛が長引かない
- ウエストが絞れ、スーツのフィット感が改善
客観指標の例:握力・レップ数↑、体脂肪率↓、ウエスト周径↓、InBodyの除脂肪量↑
-
性機能・睡眠の質
性欲・勃起機能の手応えと、深い休息感の回復。
- 朝の勃起の頻度が戻る/パートナーとの関係が前向きに
- 夜間の中途覚醒が減り、朝の寝起きが軽い
- 日中の眠気や倦怠感が減少
客観指標の例:睡眠アプリでの深睡眠比↑、起床時主観スコア↑、性生活満足度の自己評価↑
-
代謝・生活習慣病リスク
内臓脂肪や糖脂質バランスの“悪循環”を断ち、将来リスクを抑える方向へ。
- 空腹時血糖・中性脂肪の改善傾向(生活習慣の見直しと併用)
- 血圧が安定し、健診指摘が減る
- 内臓脂肪の減少により、動きが軽い・疲れにくい
客観指標の例:腹囲・中性脂肪・HbA1c・ALT/GGTの推移、ASCVDリスクスコアの改善傾向
※効果の実感には個人差があります。定期採血・体組成測定・睡眠ログなどの
数値モニタリングで客観的に経過を確認しながら、投与量と間隔を最適化します。
料金は メンズヘルス料金ページ をご確認ください。
注射スケジュールと体感の目安
期間 | 変化の目安(例) |
---|---|
0〜2週 |
午前中の頭の冴え/やる気の立ち上がり。 例)メール処理が早い、先延ばしが減る、寝起きが軽い。 ※気分・活力の初期改善は3〜6週で出やすいと報告。 |
2〜4週 |
性欲・モチベーションの上向き、睡眠の質が整い始める。 例)朝の勃起が戻る回数が増える/日中の眠気が減る。 ※性機能や睡眠関連の主観改善が出始める時期。 |
4〜8週 |
筋トレの扱重量・回復の手応え。 例)レップ数が伸びる、筋肉痛が長引かない、業務後も動ける。 ※除脂肪量↑・筋力↑・脂肪↓は12〜16週で明確化していく。 |
3〜6か月 |
体組成の見た目の変化/勃起機能の安定化。 例)ベルト穴が1つ締まる、PDE5阻害薬の効きが良い、仕事の集中持続。 ※脂質・炎症指標などの代謝指標は4週〜6〜12か月で変化、 性機能の最大効果は18〜30週で得られやすい。 |
6〜12か月 |
体脂肪↓・除脂肪量↑が安定、仕事パフォーマンスの頭打ち感が解消。 例)スーツのフィット感が改善、持久系も楽に。 ※筋力・体組成の効果はこの時期にプラトー化しやすい。 |
12か月以降 |
骨密度などの長期指標が追いつく時期。 例)DEXAで骨密度維持/改善傾向。 ※骨は6か月以降に検出、少なくとも3年継続。 |
モニタリングの基本
- 診療評価:開始後3〜12か月で症状と副作用を再評価、その後は年1回以上。
- テストステロン濃度:開始3〜6か月で再測定(注射は中間点で採血)、以後は目的域を維持。
- ヘマトクリット(Hct):開始前→3〜6か月→年1回。Hct>54%で中止・評価・減量。
- 前立腺:年齢・基礎値に応じてPSA/DREを実施(ベースライン→3〜12か月→以後は年次)。
※治療反応・安全性には個人差があります。定期採血に基づいて用量・間隔を調整します。
参考:効果の時間経過は製剤の薬物動態や個人差で変動します(テストステロンエナンテートなどの注射剤は2〜4週サイクルで調整)。
- Endocrine Society. Testosterone Therapy in Men with Hypogonadism (2018)(本文/推奨).
- AUA. Testosterone Deficiency Guideline(診断・モニタリング).
- Saad F, et al. Onset of effects of testosterone treatment… (Eur J Endocrinol, 2011)(効果の時間経過レビュー).
- Endocrine Society slide deck(モニタリング実務): Monitoring recommendations.
受診〜投与の流れ
副作用・禁忌の考え方(要点)
- 多血症、脂質変動、肝機能・むくみ、ニキビ、体毛増加などが生じることがあります。
- 妊娠希望中は原則TRT非推奨(精子数低下の可能性)。
- 前立腺癌が疑われる場合・重度心不全などは禁忌です。
詳細は 「リスク/禁忌」 を必ずご確認ください。 体づくり目的の方は 筋肉増強外来のリスク・同意 も併せてご覧ください。
料金について
料金・初診/再診・採血パネルは、メンズヘルス料金ページをご参照ください。
筋肥大系のオプションやセットは、筋肉増強外来の料金をご確認ください。
よくあるご質問
Q. どのくらいで効果を感じますか?
早い方で数日〜2週、一般に4〜8週で体感が整ってきます。採血に基づき用量・間隔を最適化します。
Q. 採血はどれくらいの頻度ですか?
開始時は1〜3か月間隔、その後は状態により調整。詳細は 検査ページをご覧ください。
Q. 副作用が不安です。
恐れるより「モニタリングで管理」するのが基本です。具体的な内容は リスク/禁忌 にまとめています。
まずは適応の確認から
TRTは診断と採血モニタリングが前提の医療です。
“なんとなく不調”の背景を数値で可視化し、あなたに合うアプローチを一緒に決めましょう。
※本ページは一般的な情報であり、個別の診断・治療は医師の判断に基づきます。
アクセス
東京都中央区日本橋二丁目16-9 CAMCO日本橋ビル4階(東京駅八重洲口/日本橋駅から徒歩3分)
※お車の方は近隣コインPをご利用ください。ビル1Fの案内板に当院名があります。
予約・相談
初回は問診+採血の上で適応を判定します。午前採血(〜11時)枠あり。
▶ 予約・相談(LINE)テストステロンが減少する理由
テストステロン値は20代をピークに、30代以降から徐々に減少します。
主な要因は以下の通りです。
- 加齢による自然減少(年1〜2%)
- ストレスや不眠による下垂体機能低下
- 肥満や糖尿病などの生活習慣病
- アルコール・喫煙・薬剤の影響

年齢によるテストステロンの推移
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医療監修

荘子 万可(そうし まーく)
泌尿器科・男性医療の専門医として、ビジネスパーソンの健康維持とパフォーマンス向上に一気通貫の医療支援を追求し、渋谷・東京で診療にあたる。
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
- 日本抗加齢医学会 専門医
- テストステロン治療認定医