片頭痛の再発予防と生活調整|睡眠・カフェイン・天候・運動・姿勢
片頭痛の再発予防と生活調整
再発予防はトリガー(誘因)の把握と生活リズムの最適化、必要に応じた予防療法の組み合わせで行います。まずは「毎日同じ時刻・同じ量」を目指すところから。
1. 生活リズム(睡眠・食事・水分)
睡眠
- 起床・就寝・朝食の時刻を固定(±30分以内)
- 週末の寝溜めを避ける/短い仮眠(20–30分)
- 寝る前の画面・強光を控える
食事・水分
- 朝食を抜かない/長時間の空腹を避ける
- 日中の水分を一定に(目安:こまめに摂る)
- アルコールは少量でも誘因になり得るため観察
2. カフェインの整え方
カフェインは「過多」も「急な断ち」も誘因になります。個人差が大きいため、1日の上限と時間帯を決めて一定化を。
- 午前中に集中/午後遅い時間は控える
- エナジードリンク・濃いお茶・チョコなども合算
- 減らす時は段階的に(数日〜1週間かけて)
3. 天候・気圧への対策
予測と準備
- 気圧アプリ等で変化を把握
- 前駆期サインがあれば早期内服を準備
- 屋外ではサングラス・つば付き帽・耳栓等を活用
環境整備
- 室内の照度・騒音・温度差を調整
- 移動・会議は柔軟にリスケ(可能なら)
治療の併用は → 急性期・予防療法
4. ストレス対策と運動
ストレスマネジメント
- 腹式呼吸・短時間のマインドフルネス
- 仕事のバッファ確保(会議の間に5分休憩)
- 「やること」をタスク化して見える化
運動(無理のない範囲で)
- 有酸素運動を週3–5回(ウォーキング等)
- 肩・頸部のストレッチ/姿勢リセット
- 激しい無酸素運動は誘因になる方も(様子見)
5. 姿勢・画面環境(デジタル衛生)
姿勢
- 画面は目線と同じ高さ/背もたれに深く座る
- 30–60分に一度立つ・肩甲骨ストレッチ
画面と光
- モニタ輝度を周囲光に合わせる
- コントラストを高くしすぎない/ブルーライトは個人差
- 通知・強い音はオフに(感覚過敏対策)
6. 食事・栄養(一般論)
特定食品が必ず片頭痛を悪化させるわけではありません。個人差が大きいため、症状日記で相関を確認しましょう。
- 規則的な食事・血糖変動を小さくする
- 加工肉・赤ワイン・熟成チーズ等は個人で影響を観察
- サプリは過信せず、使用時は主治医に相談(例:マグネシウム、リボフラビン、CoQ10 など)
薬剤との相互作用や妊娠・授乳中の安全性は必ずご相談ください。
7. 短期予防(パルス)
月経関連など、時期が予測できる片頭痛では、前後数日間のみ薬を使う短期予防(パルス)を検討します。適応や方法は個別化します。
詳細は → 治療(予防療法)
8. 職場・学校での工夫
セルフケア
- 発作予兆があれば早期内服+水分・短休憩
- 会議・移動の時間帯調整(可能なら)
- まぶしさ・騒音対策(サングラス・イヤープラグ)
周囲への伝え方
- 「予兆が出たら5分離席・内服」の取り決め
- 在宅・時差勤務の選択肢を共有
9. 症状日記とKPI(成果の見える化)
発作日数月あたりの頭痛日数
強度0–10の痛みスコア
急性期薬使用日数と1回あたり効果
QOL指標HIT-6やMIDAS等
初診〜フォローで数値を並べて比較すると、治療の効き具合が分かりやすくなります。テンプレは下記から。
よくある質問(FAQ)
Q. サプリは効きますか?
A. 効果には個人差があります。マグネシウム、リボフラビン、CoQ10などが検討されますが、薬との相互作用や妊娠・授乳中は必ずご相談ください。
Q. 週末だけ悪化します。
A. 「平日は緊張、週末に開放」でリズムが崩れるタイプがあります。睡眠・食事・カフェインの時刻を週末も揃えるのが有効です。
Q. 天候で悪化する時はどうすれば?
A. 予測アプリで変化を把握し、前駆期サインで早期内服。屋内環境の調整や予定の柔軟化も併用します。
👨⚕️ 医師からのコメント・監修

「片頭痛は、少しの痛みでも生活に支障をきたします。
だからこそ、症状のないうちから予防と管理に取り組むことが重要です。
検査データや生活背景まで丁寧に確認し、“納得して続けられる医療”を心がけています。」
0th CLINICの片頭痛治療では、生活スタイルにあわせた選択肢を複数選択できるように、忙しい現代人にも続けやすい医療設計を行っています。
未来の病気を防ぐ「未病医療」を、あなたの日常に無理なく取り入れていきましょう。
監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/外科病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士(心臓血管外科学)
日本病理学会認定 病理専門医/元外科専門医/プライマリケア認定医
総合診療・救急・心臓血管外科領域での診療経験10年以上
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士(心臓血管外科学)
日本病理学会認定 病理専門医/元外科専門医/プライマリケア認定医
総合診療・救急・心臓血管外科領域での診療経験10年以上
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