糖尿病の検査|“何を・いつ受ける?”早見表(初診~再診・妊娠糖尿病対応)

糖尿病の検査|“何を・いつ受ける?”早見表(初診~再診・妊娠糖尿病対応)|0th CLINIC 日本橋

糖尿病の検査|“何を・いつ受ける?”早見表

初診~再診、妊娠糖尿病まで。
目的別×タイミングで、空腹時血糖HbA1cGA(グリコアルブミン)75gOGTT尿アルブミンeGFR眼底/足の評価を整理しました。
詳細な病態や治療は、各ページへ内部リンクでご案内します(=重複解説を避け、読みやすく)。

1. 目的別×タイミング 早見表

※個別の判断は主治医が行います。ここでは受診前の不安を減らす“目安”を示します。

目的/タイミング 初診(疑い/転医) 再診(3か月目安) 半年~1年ごと 妊娠/妊娠希望
診断/スクリーニング 空腹時血糖, HbA1c, 必要に応じ75gOGTT( HbA1c, 空腹時/随時血糖(治療変更時は短期フォロー) HbA1c(目標達成後は3–6か月ごと) 妊娠初期スクリーニング, 必要に応じOGTT
短期変動の把握
食後高血糖/乱高下
GA, 自己血糖/CGM導入検討(症状/目的次第) GAやCGMレポート(Time in Range)で微調整 必要に応じ再評価(生活/薬剤の見直し時) 食後血糖の管理を重視(食事指導/自己測定)
腎臓の評価 eGFR, 尿アルブミン/Cr 比(基線) eGFR, 尿アルブミン(治療開始/変更後は頻回も) 年1回以上(腎症/CKD合併は増やす) 腎機能と尿アルブミンを妊娠経過に合わせて確認
眼の合併症
糖尿病網膜症
眼底検査(基線:連携眼科へ紹介) 必要時(コントロール悪化/症状時) 年1回(網膜症あり/妊娠中は頻回) 妊娠初期/中期/後期に眼底フォロー
足の評価
末梢神経/足病変
足の視診・触診・振動覚(基線) 症状/所見があれば随時 年1回以上(リスク高は増やす) 妊娠中もリスクに応じて評価

2. 誰が・いつ・どこまで?(病型別の基本方針)

2型糖尿病

診断時に血糖/HbA1c/腎機能/尿アルブミン/眼底/足を基線化。以後はHbA1cを3か月ごと、腎・眼は年1回が目安。

→ 2型糖尿病のページへ

1型糖尿病

血糖変動が大きく、低血糖/ケトーシスに注意。CGMや自己測定を積極活用。眼・腎・足は計画的にフォロー。

→ 1型糖尿病のページへ

前糖尿病(境界型)

糖尿病発症予防が主目的。生活介入評価にGA/OGTTを選ぶことも。年1回以上のスクリーニングが目安。

→ 前糖尿病のページへ

妊娠糖尿病/妊娠希望

母体/胎児の安全最優先。OGTTや食後血糖管理を重視。眼底や腎機能は妊娠経過に合わせて行います。

→ 妊娠糖尿病のページへ

3. 各検査のポイント(最低限の意味と準備)

空腹時血糖(FPG)/随時血糖

  • “いまこの瞬間”の血糖を見る基本検査。
  • 初診時に必須。再診では治療変更や症状時に。
  • 空腹時は前8時間の絶食が目安。

HbA1c

  • 過去1–2か月の平均的な血糖の指標。
  • 目標達成までは約3か月ごとが目安。
  • 鉄欠乏・溶血などで値がずれる場合も。

GA(グリコアルブミン)

  • 過去2–3週間の“短期の血糖変動”を反映。
  • 食後高血糖や治療変更の評価に有用。
  • 甲状腺機能/ネフローゼなどで解釈に注意。

75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)

  • 境界型や妊娠糖尿病の診断で実施。
  • 前3日程度は通常食(糖質を極端に減らさない)。
  • 検査当日は空腹・安静で行います。

尿アルブミン/クレアチニン比・eGFR

  • 腎臓の健康状態(糖尿病腎症/CKD)を評価。
  • 診断時に基線化、以後は年1回以上が目安。
  • 陽性や低下時は頻度を増やしてフォロー。

眼底検査・足の評価

  • 網膜症や足病変は“自覚が乏しい”ことが多い。
  • 診断時に連携眼科で基線化、年1回が目安。
  • 足は視診・触診・振動覚でリスクを層別化。

医師が検査の適応と順番を丁寧にご提案し、必要に応じて連携機関(眼科など)へご案内します。

5. よくある質問(FAQ)

Q1. 「まず何を受ければいいか」分かりません。

A. 初診では空腹時血糖・HbA1c・腎機能(eGFR)・尿アルブミンを基本に、必要に応じてGAOGTTを追加します。妊娠中は基準が異なるため妊娠糖尿病ページをご覧ください。

Q2. 採血は空腹で行く必要がありますか?

A. 空腹時血糖OGTTは空腹が必要です。HbA1c/GAは空腹でなくても測定できますが、同日に空腹採血がある場合は指示に従ってください。

Q3. 眼底や足の検査は本当に必要?

A. 糖尿病の合併症は自覚が乏しいことがあり、年1回の眼底・足の評価で早期発見・予防につながります。妊娠中やコントロール悪化時は頻回にします。

※本ページは「検査の種類とタイミングの目安」を示すもので、診断や個別治療を確定するものではありません。実際の検査内容・時期は、症状・合併症・妊娠の有無・既往歴・現在の治療などにより医師が判断します。

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