ホスホマイシン(Fosfomycin)|膀胱炎など尿路感染症の治療薬

ホスホマイシン(Fosfomycin)|膀胱炎など尿路感染症の治療薬|日本橋 0th CLINIC

ホスホマイシン(Fosfomycin / FOM)抗菌薬

尿路感染症(膀胱炎など)で用いられる抗菌薬です。自己判断での服用は推奨されません。当院では 尿検査(培養・感受性)と症状評価を行い、過不足のない期間・用量に調整します。

このページの内容
  1. どんな薬?(作用機序・特徴)
  2. 主な適応と使い分け
  3. 服用のしかた・検査の流れ
  4. 副作用と注意点
  5. 相互作用・注意が必要な方
  6. よくある質問

1. どんな薬?(作用機序・特徴)

作用機序

ホスホマイシンは細菌の細胞壁合成(ペプチドグリカン前駆体の生成)を阻害し、増殖を抑えます。 尿中に高濃度到達しやすい特性から、尿路感染症での有用性が知られています。

特徴

  • 尿中移行が良く、膀胱炎などの下部尿路感染に適します。
  • 他の抗菌薬で副作用や耐性の懸念がある際の選択肢になることがあります。
  • 地域の耐性状況や培養結果を踏まえ、医師が総合判断します。

※ 製剤種類や用量は国・施設により異なります。具体の投与法は医師の指示に従ってください。

2. 主な適応と使い分け

よく対象になる疾患

  • 急性単純性膀胱炎(症状・尿検査から総合判断)
  • 状況により:複雑性UTIで他剤が使いにくい場合 など

※ 腎盂腎炎など発熱や腰背部痛を伴う上部UTIでは、より適した抗菌薬・経路(点滴など)を選ぶことがあります。

他剤との使い分け(例)

3. 服用のしかた・検査の流れ

受診当日の流れ

  1. 問診・身体所見(発熱・側腹部痛・妊娠可能性・既往/併用薬)
  2. 尿検査(沈渣・迅速)+必要に応じて尿培養
  3. エコーで腎・膀胱の評価(状況により)
  4. 抗菌薬の選択と目安期間を決定/再診タイミングの相談

自己判断での残薬内服・中断は再発・耐性化の原因になります。医師の指示に従ってください。

飲み忘れ・症状の変化

  • 飲み忘れに気づいたらできるだけ早く1回分を内服(ただし2回分は服用しない)。
  • 発熱・悪寒・腰背部痛が出現/増悪したら、早めに再受診してください(腎盂腎炎の可能性)。

4. 副作用と注意点

主な副作用

  • 消化器症状(吐き気・下痢・腹痛)
  • 皮疹・かゆみ などの過敏症状
  • まれに重篤:アレルギー反応、電解質異常 など

強い腹痛・発疹/呼吸苦・意識障害など普段と違う症状は、内服を中止し医療機関へ。

関連:抗生剤の副作用

特に注意が必要な方

  • 腎機能低下:用量調整・投与間隔の検討
  • 妊娠・授乳:有益性と安全性のバランスを医師と相談
  • 高齢者・低体重:脱水や腎機能の変動に注意
  • 他の抗菌薬で重い過敏症の既往がある方

5. 相互作用・併用時のポイント

  • 他の抗菌薬・サプリを含め、内服中の薬は必ず申告してください。
  • 重症例・複雑性感染では点滴抗菌薬や他剤への切替を検討することがあります。

6. よくある質問

Q. 何日くらい飲みますか?
A. 症状や重症度、培養結果で変わります。医師の指示に従ってください。
Q. 市販薬で代用できますか?
A. できません。抗菌薬は医師の診断と処方が必要です。
Q. すぐに痛みを抑えたいです。
A. 鎮痛(アセトアミノフェンNSAIDsの適切使用)を併用することがあります。自己判断は避けてください。
Q. 再発を防ぐには?
A. 水分摂取・排尿習慣・性交関連UTI対策など生活面も重要です。膀胱炎総論をご参照ください。

費用の目安(保険診療)

初再診料・検査・処方により自己負担額は変動します。詳細は受付でご案内します。

監修・免責

本ページは患者さま向けの一般情報です。診断や投薬は個別の医師判断に基づきます。 症状が強い/長引く、再発を繰り返す、妊娠の可能性がある等は受診をご検討ください。

関連ページ

LINEで24時間予約
ホスホマイシン(Fosfomycin)|膀胱炎など尿路感染症の治療薬
PCの方はQRをスマホで読み取って予約