間質性膀胱炎/膀胱痛症候群(IC/BPS)
間質性膀胱炎/膀胱痛症候群(IC/BPS)
膀胱~下腹部の痛みがあり、膀胱を空にすると軽くなる、頻尿・切迫感が続くときはIC/BPSを考えます。
原因は一つでなく、粘膜バリアの不具合・神経過敏・骨盤底筋の緊張などが組み合わさることがあります。
当院は完全予約制で当日・直前予約OK/出勤前・出勤後も可。状況に合わせた段階的治療をご提案します。
※診療時間はお知らせをご確認ください。
概要:IC/BPSは「痛み中心の膀胱のトラブル」
IC/BPSは、膀胱~下腹部の痛み/不快感と、頻尿・切迫感が長く続く病態の総称です。感染(膀胱炎)やがん、結石など他の原因を除いたうえで診断します。人によって成因が異なるため、段階的にできることから組み合わせていくのが基本です。
受診・救急の目安
早めの受診を:痛みや違和感が数週間以上続く/頻尿で生活に支障/抗菌薬で改善しない膀胱炎様症状
主な症状
| 痛みの特徴 | 膀胱~下腹部/尿道の痛み・圧迫感。排尿でいったん軽くなることが多い。 |
|---|---|
| 尿の症状 | 頻尿・夜間頻尿・切迫感・出し切れない感じ。 |
| 経過 | 良い時と悪い時を繰り返す。ストレス・食事・ホルモン・骨盤底筋の緊張で変動。 |
| 似た病気 | 膀胱炎、過活動膀胱、慢性前立腺炎/骨盤痛症候群 など。 |
検査・診断(まず除外、必要に応じて段階的に)
| 基本 | 尿検査(試験紙・沈渣)で炎症や血尿の確認。尿培養で細菌感染を除外。 |
|---|---|
| 画像 | 必要に応じてエコー(残尿・腎盂拡張・結石)や連携施設でCT/MRI。 |
| 内視鏡 | 症例により膀胱鏡で粘膜所見を確認。ハンナー病変の有無は治療方針に影響。 |
| 評価票 | IC/BPSの質問票(例:O’Leary-Sant ICSI/ICPI、PUF)で症状とQOLを把握。 |
※検査の範囲は症状・既往・年齢により個別に調整します。
治療:重ねて効かせる段階的アプローチ
| 生活・食事 | 水分と排尿リズムの見直し、刺激になりやすい飲食(カフェイン・炭酸・辛味・酸味など)の調整、便秘対策、冷え・ストレスの管理。 |
|---|---|
| 骨盤底 | 骨盤底筋の過緊張緩和(セルフストレッチ・理学療法)。力み癖の是正、腹式呼吸のトレーニング。 |
| 内服 | 痛み・切迫感に対する薬剤(神経修飾薬・抗ヒスタミン薬など)を症状と副作用バランスで調整。 |
| 膀胱内治療 | 症例により膀胱内注入療法(粘膜保護成分等)を検討。保険/自費の適用は個別にご案内します。 |
| 内視鏡治療 | ハンナー病変があれば焼灼や局所注射など専門的治療を検討(連携含む)。 |
| 併存評価 | 慢性疼痛・睡眠・メンタル・婦人科/前立腺領域など関連の見直し。必要に応じ他科と連携。 |
※薬剤名・手技は状態とご希望に沿って選択します。無理のない現実解をご一緒に設計します。
セルフケアのコツ
- 水分はこまめに、夜は飲み過ぎに注意(夜間頻尿対策)。
- トイレを我慢しすぎない一方、「念のため頻回」は避けて徐々に膀胱訓練。
- カフェイン/炭酸/辛味/酸味は体調に合わせて試行錯誤で許容範囲を見つける。
- 骨盤底のリラックス習慣(深い呼吸・温め・ストレッチ)。
- flare(悪化)の引き金メモを付けて対処法を「再現性」ある形に。
費用の目安(保険/自費の考え方)
| 診察・尿検査 | 保険診療(自己負担は保険種別により変動) |
|---|---|
| 画像検査(エコー) | 保険(症状に応じて実施) |
| 膀胱鏡 | 保険(必要時・連携含む) |
| 膀胱内注入等 | 保険/自費の適用は内容により異なります。事前にご案内します。 |
当院は自費は性病検査と治療の一部のみ、その他は保険診療で対応しています。
FAQ:よくある質問
膀胱炎との違いは?
IC/BPSは細菌感染でないことが多く、痛み中心で長く続き、培養陰性が多い点が異なります。
治りますか?長く付き合う病気?
波はありますが、重ね技(生活・骨盤底・薬・必要時の処置)で「つらくない状態」を目指せます。
食べ物は何を避ければ?
カフェイン・炭酸・辛味・酸味などが引き金になる人がいます。個人差が大きいため、記録しながら調整します。
どの検査まで必要?
症状や年齢・既往により段階的に。まずは尿検査で感染等を除外し、必要時に内視鏡などを検討します。
👨⚕️ 医師監修
荘子 万可 医師(泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医)
0th CLINIC 日本橋 泌尿器科
- 監修日:2025-10-31
- 最終更新日:2025-10-31
- 監修範囲:本文全体(FAQ・費用方針を含む)
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