腎癌(Kidney / Renal Cell Carcinoma)

腎癌(Kidney / Renal Cell Carcinoma)|症状・検査・病期・治療と経過観察|0th CLINIC 日本橋

腎癌(Renal Cell Carcinoma)

多くは人間ドックや画像検査で偶発的に発見されます。評価はエコー→造影CT/MRIを基本に、腫瘍径・位置・腎機能で治療選択を最適化します。
精密検査・手術・入院治療が必要な場合は、連携病院と一緒に治療にあたります。
当院は完全予約制当日/直前予約OK・出勤前/後も可です。
※診療時間はお知らせをご確認ください。

概要:偶発腎腫瘍(SRM)から進行例まで、腎機能を守る設計

腎癌(腎細胞癌/RCC)は成人腎の悪性腫瘍の大半を占め、近年は小径腎腫瘍(≤4cm)が偶発的に見つかるケースが増えています。評価は造影CT/MRIが中心で、腫瘍の位置・側(片腎/両腎)・腎機能を踏まえ、腎機能温存根治性のバランスで治療を選びます。

※診療時間はお知らせをご確認ください。

受診・救急の目安

救急へ:持続する肉眼的血尿+血のかたまりで排尿困難/強い側腹部・腰背部痛/発熱を伴う
早めの受診を:健診・他科画像で腎腫瘍を指摘された/微量でも血尿が続く/体重減少・倦怠感・貧血がある

主な症状(無症状が多い)

無症状画像検査の偶発所見(健診・腰痛精査など)。
血尿肉眼的または顕微鏡的血尿(尿検査)。
疼痛側腹部〜腰背部痛、腫瘤触知は少数。
進行例発熱、体重減少、貧血、骨痛・咳嗽(転移徴候)。

検査:造影画像を軸に“見逃さず、過不足なく”

尿検査尿検査で血尿・感染を確認。
血液検査血液検査(腎機能・貧血・炎症など)。
超音波(エコー)腎エコーで腫瘍の有無・嚢胞との鑑別。
造影CT/MRI画像検査の主役。腫瘍の性状・深達度・静脈浸潤・転移を評価。
その他必要に応じて胸部画像・骨評価。生検は症例により選択。

腎機能や造影アレルギー歴を踏まえて撮像計画を調整します。

病期(TNMのイメージ)

T1腫瘍 ≤7cm、腎内に限局(T1a ≤4cm、T1b 4–7cm)。
T2腎に限局だが >7cm。
T3静脈(腎静脈/下大静脈)や周囲組織へ浸潤。
T4/N/MGerota筋膜外や隣接臓器、リンパ節/遠隔転移。

実際の判定は画像・病理・全身状態を総合して行います。

治療:根治性と腎機能温存のバランスで個別化

部分切除(腎部分切除) 小径腫瘍で第一選択。腎機能温存に優れ、腹腔鏡/ロボットで実施されることが多い。
根治的腎摘除 大きさ・位置・浸潤度により選択。副腎・周囲脂肪の処置は個別に判断。
局所焼灼 ラジオ波/マイクロ波/凍結など。高齢・合併症などで手術リスクが高い場合の選択肢。
放射線 疼痛緩和や転移部位への局所制御で使用(SBRT等)。
薬物療法 免疫療法(IO)・分子標的薬(TKI等)・併用療法など。転移例や再発時に検討。
当院の方針 精密検査・手術・入院治療が必要な場合は、連携病院と一緒に治療にあたります。当院外来での評価・術前後フォローと、提携施設での入院治療を密に連携します。

片腎・慢性腎臓病(CKD)・糖尿病などの合併に配慮し、術式や薬剤を最適化します。

副作用とケア(要点)

手術関連

  • 出血・感染・血栓:標準予防と早期離床。
  • 腎機能低下:対側腎の機能と術式選択、術後の腎保護が重要。
  • 疼痛:術後疼痛管理と呼吸・歩行リハの並行。

薬物療法関連

  • 皮疹・甲状腺機能変化・疲労:モニタリングと用量調整。
  • 高血圧・手足症候群・下痢:支持療法と生活調整。
  • 免疫関連有害事象:早期発見とステロイド等による管理。

術後フォロー:再発と腎機能の両面を見守る

画像フォローCT/MRIで局所再発・転移を定期確認(間隔は病期・リスクで調整)。
血液検査腎機能(eGFR)・貧血・肝機能の推移を確認。
生活支援血圧・体重・蛋白摂取・水分・腎毒性薬剤の回避など腎保護を継続。

費用の目安(保険/自費の考え方)

診察+尿・血液検査保険(自己負担は保険種別・項目で変動)
エコー・造影CT/MRI保険(症状・医師判断により実施)
手術・焼灼・薬物療法保険(適応により判断/詳細は診察で説明)

当院は自費は性感染症の一部のみ、腎癌の診療は保険で対応します。

FAQ:よくある質問

小さな腎腫瘍は経過観察できますか?
条件が整えばアクティブサーベイランス(定期画像フォロー)を選ぶこともあります。増大や所見変化があれば治療へ切替えます。
片腎でも手術できますか?
可能な範囲で部分切除を優先し腎機能温存を図ります。術式は個別に検討します。
仕事復帰の目安は?
腹腔鏡/ロボット手術で1〜2週間程度を目安に(仕事内容で変動)。主治医の指示に従ってください。
連携病院での入院が必要になった場合は?
紹介・予約・必要書類の準備から術前後の外来フォローまで、当院が継続して伴走します。

👨‍⚕️ 医師監修

腎癌(Kidney / Renal Cell Carcinoma)

荘子 万可 医師(日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医)
0th CLINIC 日本橋 泌尿器科

本ページの医学的内容(受診目安・検査・治療の考え方)を確認しています。

  • 監修日:2025-10-31
  • 最終更新日:2025-10-31
  • 監修範囲:本文全体(FAQ・費用方針を含む)

※診療時間はお知らせをご覧ください。

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