排尿日誌(Frequency–Volume Chart)|書き方・判定の見方・提出方法

排尿日誌(Frequency–Volume Chart)|書き方・判定の見方・提出方法|0th CLINIC 日本橋

排尿日誌(Frequency–Volume Chart)

2〜3日、排尿の時刻・量・症状を記録して、昼夜の回数・夜間多尿・切迫性尿失禁などを見える化します。
OAB・夜間頻尿・尿失禁の評価と、内服/リハ/生活調整の最適化に役立ちます。
※診療時間はお知らせをご確認ください。

概要:症状を“見える化”し、無理のない現実解へ

排尿日誌(FVC)は、排尿時刻・量・失禁・切迫、そして飲水を記録して、昼夜の排尿パターン・夜間多尿・膀胱容量の目安を把握するツールです。2〜3日分が標準、仕事や学校のある日を最低1日は含めます。

書き方(3ステップ)

① 記録する項目

  • 時間(24時間表記)
  • 排尿量(mL)※計量カップ/目盛付き紙コップ
  • 切迫/我慢できなかった(○/×)
  • 失禁の有無と量(少・中・多)
  • 飲水量・利尿薬(任意)
  • 就寝/起床時刻

② 記入のコツ

  • できる範囲で連続2〜3日
  • 夜間は起きた回数・各排尿量を記載。
  • 特殊事情(会議・外出・運動)はメモ欄に。

③ 仕上げ(合計と平均)

  • 日中/夜間の回数夜間排尿回数1回平均量最大1回量を計算。
  • 飲水が多い/少ない日の差も確認。

記入サンプル(1日の例)

時刻排尿量(mL)切迫失禁飲水(mL)メモ
06:30320×なし起床
09:10180少量200通勤後
12:40240×なし250昼食
15:30150なし150会議前
18:50260×なし300帰宅
21:30220×なし200入浴前
01:40160なし夜間1回目
合計/平均 1530(合計)/ 218(平均) 日中 5回/夜間 1回/最大1回量 320 mL

※実測は個人差があります。仕事がある日休みの日の両方があると評価がしやすくなります。

排尿日誌(PDF) 排尿日誌(Word)

判定の見方(チェックリスト)

頻尿・切迫日中8回以上、切迫の頻度、平均1回量が少ないかを確認。
夜間頻尿夜間の回数(就寝〜起床)、夜間尿量の比率(総尿量に占める夜間の割合)を計算。
夜間多尿の目安一般に夜間尿量比 ≥33%で“夜間多尿”の可能性。
膀胱容量の目安最大1回量・平均1回量を参考に、膀胱のため方/切迫の有無を評価。
飲水パターン就寝前の多飲、カフェイン・アルコールの偏り、利尿薬の投与時間などを確認。

評価は症状・検査(尿検査/尿流測定/残尿/エコー)と組み合わせて総合的に判断します。

提出のコツ・よくある落とし穴

提出のコツ

  • できれば連続2〜3日。最低でも2日間。
  • 就寝/起床の時刻を必ず記入。
  • 用紙はそのまま、または写真/Excelでも提出OK。

よくある落とし穴

  • 夜間に回数だけ書いて量を書き忘れる。
  • 飲水を一切記録しない(原因分析が難しくなる)。
  • 失禁量の目安が未記入(対策の優先度が決めづらい)。

費用の目安(保険/自費の考え方)

排尿日誌の指導・評価保険(症状に応じて実施)
関連検査尿検査・尿流測定/残尿・エコーなどは症状に応じて保険で実施

当院は自費は性感染症の一部のみ、その他は原則保険で対応します。

FAQ:よくある質問

仕事中に細かく書けません。
大丈夫です。時刻と大まかな量だけでも十分役立ちます。後からメモを補足しましょう。
家に計量カップがありません。
目盛付き紙コップや、500mLペットボトルを目安に。来院時に測り方を一緒に調整します。
何日分必要ですか?
通常は2〜3日。状況により1週間の記録をお願いすることもあります。
薬を始めてからも続けますか?
はい。治療前後の変化を見るため、開始後も1〜2週間で再記録をお願いすることがあります。

👨‍⚕️ 医師監修

排尿日誌(Frequency–Volume Chart)|書き方・判定の見方・提出方法

荘子 万可 医師(日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医)
0th CLINIC 日本橋 泌尿器科

本ページの医学的内容(書き方・判定・提出のコツ)を確認しています。
※診療時間はお知らせをご覧ください。

  • 監修日:2025-11-01
  • 最終更新日:2025-11-01

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