前立腺肥大症の薬|α遮断薬/5-ARI/PDE5の違いと選び方
前立腺肥大症の薬|α遮断薬/5-ARI/PDE5の違いと選び方
症状・前立腺体積・合併症(高血圧/心疾患/ED/夜間頻尿)に合わせて、飲み始めの速効性と長期的な再発/増悪予防のバランスを設計します。まずは“現在の困りごと”と“体積/PSA”の把握から。
要点|“速く楽に”か“長期予防”か、あるいは両方か
比較表|効き方・実感速度・注意点
選び方|“はやく楽に”→“悪化させない”の二段構え
- まず症状緩和:夜間頻尿・尿勢低下が強ければα遮断薬から開始。
- 体積/PSAが大きい:前立腺体積が大きい/PSA高めなら5-ARIを追加し長期抑制。
- EDも気になる:性生活の質を重視する方にはPDE5(5mg毎日)でLUTSとEDを同時にケア。
- 再評価:2〜4週で症状(IPSS)を、3〜6か月で体積/PSAを再評価し、切り替え/併用を最適化。
※自己判断の増量・併用は避け、BPH総合ページのフローに沿って進めます。
α遮断薬(代表薬)
5-ARI(5α還元酵素阻害薬)
PDE5阻害薬
- タダラフィル 5mg(毎日量)
安全に使うために(禁忌・相互作用・モニタリング)
- α遮断薬:降圧薬併用・高齢者は起立性低血圧に注意。白内障手術予定は術前申告。
- 5-ARI:PSA解釈に補正が必要。献血制限・妊婦への曝露回避。
- PDE5:硝酸薬併用禁忌。心疾患・腎肝機能により用量調整。
- フォロー:IPSS/OABSS、残尿、前立腺体積、PSA、血圧・副作用の確認。
※自己判断の内服/増量は避け、症状や副作用を感じたら中止してご連絡ください。
初回目安:約30–45分(問診・IPSS・エコー・残尿測定)
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関連ページ(役割分担)
- 症状・検査・全体像:前立腺肥大症(総合ページ)
- 夜間頻尿・切迫感が強い:過活動膀胱(OAB)
- スコア判定:IPSS/OABSS → 検査・スコアのハブ
- 前立腺がんとの鑑別:前立腺がん
本ページは一般向けの情報提供を目的としています。治療の適応・用量は年齢・併用薬・既往歴・検査結果により異なります。
掲載薬剤の一部で適応外使用となる場面がありますが、医師の臨床判断とガイドラインを参照して決定します。