梅毒(Syphilis)|症状・検査・治療
(2025年10月24日 現在)
📈 梅毒が全国的に増えています
日本では近年、梅毒の報告が高止まり〜増加傾向です。東京都の週次データでも2025年の報告が引き続き多く、
妊娠中の感染や先天梅毒も増えています。
※ 無症状でもうつるため、不安があれば早めの検査をご検討ください。
⚠ 重要なお知らせ:注射薬の在庫について
梅毒の第一選択薬のひとつであるベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤(商品名:ステルイズ®)は、メーカーの回収・限定出荷により全国的に供給量が減少しています。
当院でも現在在庫がなく、入荷時期が未定です。入荷し次第あらためてお知らせいたします。
- 注射薬が使えない場合でも、病期やご体調に応じた内服治療の選択肢があります(医師が個別に判断します)。
- 妊娠中・妊活中の方は検査と治療のタイミングが重要です。必ず受診時にお申し出ください。
梅毒(Syphilis)|症状・検査・治療
梅毒はTreponema pallidumという細菌による性感染症です。
「潰瘍」「発疹」「のどの違和感」など、時期により症状が移り変わるのが特徴です。採血(RPR/TP抗体)や病変のPCRで診断し、第一選択はペニシリン系抗菌薬で治療します。早期発見・早期治療で多くは改善が見込めます。
※ 梅毒は5類・全数届出疾患です。診断時は、当院が保健所へ適切に届出を行います(患者さまの氏名等は法令に基づき取り扱われます)。
アクセス
東京都中央区日本橋二丁目16番9号 CAMCO日本橋ビル4階(東京駅八重洲口・日本橋駅から徒歩3分)
1. 症状と経過(時期別セルフチェック)
第1期(感染後 約3週〜3か月)
- どこに:陰部・肛門・口唇/口内など
- 見た目:かたい小さな潰瘍/しこり(硬性下疳)
- 痛み:ないことが多い
- ほか:近くのリンパ節が腫れる
自然に消えても治ったわけではありません。体内に菌が残ります。
当てはまる → すぐ検査(性器・咽頭の接触部位に応じて)
第2期(数か月〜1年)
- どこに:全身(手のひら/足のうらにも)
- 見た目:淡い発疹(バラ疹)、丘疹、扁平コンジローマ、粘膜疹
- 症状:微熱・だるさ・頭痛・のどの違和感など
- まぎらわしい:湿疹・アトピー・水いぼ等に似る
発疹が手掌/足底にある・原因不明の発疹 → 検査を
潜伏期〜晩期
- 潜伏期:自覚症状なし(検査でのみ分かる)
- 晩期(数年後):まれだが心血管・神経・眼・耳・骨などに合併症
無症状でもパートナーへうつす可能性があります。
不安な接触があった → 時期に応じて検査(目安:接触から7〜14日)
「見た目が似てる」病気との簡単な見分け方
梅毒の潰瘍
- かたい・痛みが少ない
- 単発〜少数
性器ヘルペス
- しみる/痛い水ぶくれ→浅いびらん
- 複数・群がることが多い
尖圭コンジローマ
- やわらかいイボ状
- 痛みは乏しい/増える
写真の自己判断は危険です。採血+必要に応じて病変部検査で確定します。
2. 検査(採血・PCR・部位別スクリーニング)
① 採血(血清学的検査)
- RPR(非トレポネーマ試験):活動性の目安。治療後はゆっくり低下します(例:
1:16 → 1:4)。 - TP抗体(TPPA/TPHAなど):梅毒菌に特異的。一度陽性になると長く陽性が続くことがあります。
- ごく初期は陰性のことあり。医師判断で2〜4週後に再検します。
経過観察はRPRの“値”の変化(抗体価)で確認します。TP抗体は治療後も陽性が残り得ます。
② 病変の検査・部位別スクリーニング
- 潰瘍・いぼ様病変からのPCR(可能な場合)で菌の遺伝子を確認。
- 咽頭・直腸にもリスクがあれば、部位別のスクリー二ング(同時感染の確認)を提案。
- 同時にHIV・B/C型肝炎・淋菌など他のSTI検査も推奨します。
当院はプライバシーに配慮した導線で、必要部位の採取に対応します。
検査結果の見方(やさしく)
梅毒はRPRとTP(TPPA/TPHA)の2本立てで判定します。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| RPR(非トレポ) | 今の活動性の強さの目安。治療でゆっくり下がる/経過を見る“ものさし”。 |
| TP(TPPA/TPHA)(トレポ) | 梅毒菌に特異的。過去の感染も含め陽性が長く続くことあり(=治療後すぐ陰性にならない)。 |
代表的な組み合わせと“よくある意味合い”
| RPR / TP | よくある意味合い |
|---|---|
| RPR陽性・TP陽性 | 現在/最近の感染の可能性。時期を推定し、治療と経過観察へ。 |
| RPR陰性・TP陽性 | 過去感染・治療後などが候補。初期は陰性のこともあるため、2〜4週で再検する場合あり。 |
| RPR陰性・TP陰性 | 陰性。ただしごく初期や高齢・免疫状態で“反応が弱い”ことも。リスクがあれば再検査を。 |
いつ受ける?再検のタイミング
- 検査の目安:接触から7〜14日で陽性率が安定(早すぎる陰性は見逃しあり)。
- 再検の目安:早期陰性でも2〜4週後に再検を検討。症状があれば早めに受診。
- 治療後の確認:RPRの抗体価が段階的に下がるかを追います(例:
1:32 → 1:8 → 1:4)。
自己判断で「治った」と決めず、医師と結果を共有して次のステップを確認しましょう。
3. 治療(第一選択と代替)
第一選択はペニシリン系です。症期・合併症・妊娠・アレルギーの有無で用量と期間が変わります。方針は診察で決定します。
| 病期 | 標準的な考え方 | 関連リンク |
|---|---|---|
| 早期梅毒 (一次・二次・早期潜伏) |
筋注:ベンザチンベンジルペニシリンG(例:2.4MU × 1回)。 ペニシリンアレルギー時はドキシサイクリンなどを検討。 |
ステルイズ®(BPG)/ ドキシサイクリン |
| 晩期潜伏・期間不明 | 筋注:BPG 2.4MU を週1回×3回。 代替は症例により検討(例:ドキシサイクリン長期)。 |
ステルイズ®/ドキシサイクリン |
| 神経・眼・耳梅毒 | 入院で点滴治療(結晶ペニシリンG高用量 10–14日 など)。 代替としてセフトリアキソンを用いることがあります。 |
セフトリアキソン |
| 妊娠中 | 推奨はペニシリンのみ。アレルギーがある場合は脱感作を検討します。 | ステルイズ® |
※ 治療開始後、ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱・悪寒など一過性の反応)が起こることがあります。通常は数日で軽快しますが、気になる症状があればご連絡ください。
4. フォローアップと再感染予防
- RPRのフォロー:目安として3・6・12か月で推移を確認(症例により調整)。
- 性行為の再開:医師が治癒・感染性低下を確認するまで控えましょう。
- パートナー対応:過去の接触相手の検査・治療が重要です。匿名相談も可能。
- 他STIのスクリーニング:HIV・B/C肝炎・淋菌/クラミジアの同時チェックを推奨。
よくある質問(Q&A)
Q. どの検査で確定しますか?
A. 採血のRPR定量+TP抗体を基本に、病変があればPCRを追加します。早期は陰性のことがあるため、医師の判断で再検を行います。
Q. いつから性行為を再開できますか?
A. 医師が感染性の低下とRPRの改善を確認してからを推奨します。パートナーの検査・治療も重要です。
Q. 内服だけで治せますか?
A. 第一選択はペニシリン注射です。アレルギー等で使えない場合に、ドキシサイクリンなどの代替を検討します。
Q. 検査はいつ受ければ当たりますか?
A. 感染直後は陰性のことがあり、状況に応じて2〜4週間後の再検を組み合わせます。他のSTIも同時検査をおすすめします。
Q. 職場や家族に知られますか?
A. 梅毒は全数届出ですが、届出は医療機関から保健所へ法令に基づき行い、個人情報は適切に扱われます。
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👨⚕️ 医師からのコメント・監修
「泌尿器の疾患は、生活の質と密接に関わる重要な分野です。
0th CLINICでは、プライバシーを尊重したうえで、テストステロン補充療法など最先端の医療を提供しています。」
当院では、男性特有のお悩みやデリケートな疾患にも、患者さまに寄り添った診療と説明を徹底しています。
性機能、排尿症状、加齢による変化など、お一人で抱えずお気軽にご相談ください。
0th CLINIC
・日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
・日本抗加齢医学会専門医
・テストステロン治療認定医
※ 本ページの情報は一般向けの解説です。最終的な診断・治療は医師の診察に基づき個別に決定します。
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