セフジトレン ピボキシル(メイアクト®MS)|泌尿器科の抗菌薬
セフジトレン ピボキシル(メイアクト®MS) — 経口セフェム系抗菌薬(泌尿器科)—
経口の第3世代セフェム系抗菌薬です。単純性膀胱炎などの軽症症例で、培養・感受性やリスクに基づいて選択します。
0th CLINICでは「自己判断での抗菌薬内服は避ける」ことと、尿培養/感受性検査に基づく最小限の期間投与を基本としています。
薬効
第3世代セフェム系(経口)。グラム陰性桿菌を含む一般菌に広く。
主な対象
単純性膀胱炎等の軽症UTIなど。腎盂腎炎/重症例は別レジメンを検討。
投与のコツ
食後服用で吸収安定。培養結果が出次第、必要なら切替。
注意
ピボキシル系はカルニチン低下の注意喚起あり。長期/小児では特に慎重に。
泌尿器科での適応と使い分け
用法・用量(成人・一般例)
対象 | 通常用量 | 投与期間の目安 | 備考 |
---|---|---|---|
単純性膀胱炎(軽症) | 1回100 mg、1日3回、食後 | 3〜5日(症状/培養で調整) | 培養結果で適宜デエスカレーション/切替。 |
上記以外の感染症での内服 | 症例/病型に応じ個別判断 | 主治医指示に従う | 重症・腎盂腎炎は初期注射薬を優先。 |
※ 実際の投与量・期間は添付文書・患者さんの状態(腎機能、既往、併用薬)により調整します。自己判断での増減は避けてください。
腎機能・高齢者・妊娠/授乳での注意
- 腎機能低下:排泄低下により血中濃度上昇の可能性。主治医が必要に応じて用量/間隔を調整。
- 高齢者:腎機能や併用薬(抗凝固薬など)に注意。
- 妊娠/授乳:主治医に必ず申告。安全性は状況により評価。
主な副作用・相互作用
副作用
- 胃腸症状(吐き気・下痢・腹痛)
- 発疹・かゆみ・じんましん
- まれに重篤なアレルギー、偽膜性大腸炎、肝機能異常 等
- ピボキシル系:長期/高用量/小児でカルニチン低下の注意喚起
相互作用
- プロベネシド:排泄阻害により血中濃度↑の可能性
- 抗凝固薬(ワルファリン等):併用時は凝固能のモニタリング
- 他薬含め、内服・サプリは受診時に必ず申告
異常を感じたら内服を中止し、早めにご連絡ください。抗生剤の副作用(詳説)もご参照ください。
当院の抗菌薬ポリシー
※合併症・妊娠・腎機能低下・基礎疾患・再発例では方針が変わります。まずはご相談ください。
こんな時は受診を(目安)
- 排尿痛・頻尿・残尿感・尿混濁・血尿がある
- 発熱や腰背部痛がある(腎盂腎炎を疑う)
- 症状が再発を繰り返す/市販薬で改善しない
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よくある質問
- Q. 何日飲めばいいですか?
- A. 病型と症状の経過で調整します。単純性膀胱炎の軽症では3〜5日を目安にしますが、培養結果で変更することがあります。
- Q. 食前・食後どちらが良いですか?
- A. 食後の内服で吸収が安定します。
- Q. 再発を繰り返します。
- A. 生活習慣、性交関連UTI、膣内環境、糖代謝など背景評価を行い、再発予防も含めて計画します(膀胱炎総論)。