10代の性と性感染症(Teens Guide)

10代の性と性感染症(Teens Guide)

はじめての性にまつわる不安や、学校・家庭では聞きにくいことをやさしくまとめました。
気になる症状や「もしかして…」という心配があれば、一人で抱えこまずに相談してください。プライバシーに配慮して診療します。

最初に知ってほしい4つのこと

  1. 不安を感じたら早めに受診性行為後の対応も参考に、適切な時期に検査します。
  2. 症状がなくても感染はありえます。検査にはウィンドウ期があるため、再検の計画が大切です。
  3. コンドームは性感染症予防の基本。避妊と感染予防は別物で、どちらも大切です。
  4. プライバシーに配慮します。支払い方法や連絡方法も個別に相談できます。

症状から探す(あてはまる項目をチェック)

陰部まわり

口・のど・肛門

  • のどの痛み・違和感(咽頭の淋菌/クラミジア)※無症状も多い
  • 肛門の痛み・出血・分泌物(直腸の淋菌/クラミジア)
  • 口唇の水ぶくれ(単純ヘルペス)

全身症状

症状がないけど不安

検査とタイミング(ウィンドウ期の目安)

検査対象 方法 検出可能の目安 再検の目安
淋菌/クラミジア NAAT(尿・咽頭・直腸) 3〜7日〜 1〜2週で再検可
梅毒 RPR/TP抗体 2〜6週 6週〜3か月
HIV 第4世代 Ag/Ab 2〜4週 6週〜3か月
B型肝炎 HBsAg/抗HBs/抗HBc 3〜6週 6週〜3か月

※目安は個人差があります。どの時期でも症状があれば受診してください。

避妊・緊急避妊(EC)と性感染症予防

避妊

  • コンドーム:性感染症予防の基本。毎回・最初から使用。
  • 経口避妊薬(ピル):避妊効果は高いが、性感染症は防げません
  • 緊急避妊薬(EC):性交後できるだけ早く。薬の種類により72〜120時間以内が目安。

性感染症予防

  • オーラル・肛門性交でもコンドームの使用が有効です。
  • 曝露の不安が強いときは、HIVのPEP/PrEPについて相談できます。
  • B型肝炎ワクチンで予防可能。未接種は接種を検討。

同意・プライバシーについて

  • 当院はプライバシーに配慮します。呼び出し・連絡方法・支払い方法など、個別にご相談ください。
  • 未成年の受診に関する手続き・費用の扱いは、内容や状況によって異なることがあります。来院時に丁寧に説明します。
  • 性暴力が関係する場合は、専用の支援窓口や警察との連携を含め、安全を最優先に対応します。無理に話さなくて大丈夫。話せる範囲で教えてください。

受診の流れ

  1. 相談・問診(いつ、どんな接触があったか/薬の既往など)
  2. 検査の選択(必要部位:尿・咽頭・直腸/採血)
  3. 結果説明・治療(必要に応じて同日治療も)
  4. 再検査の計画(ウィンドウ期を考慮)
  5. 予防の相談(コンドーム、B型肝炎ワクチン、HIV PEP/PrEP など)

Q&A

親に知られたくありません。受診できますか?
状況に応じてプライバシーに配慮します。費用・連絡方法など心配な点は受付でご相談ください。
学校に知られますか?
個人情報は適切に管理します。学校への連絡が必要な場面は基本的にありません。
結果が陰性でも不安が消えません…
検査の時期により陰性でも後日陽性となる場合があります。医師と再検査の時期を決めましょう。
コンドームが苦手です。どうしたら?
サイズや素材、装着のコツで改善することがあります。最初から正しく使うことが大切です。

※本ページは10代向けの一般的な説明です。実際の対応は、症状・既往・暴露状況などに応じて医師が個別に判断します。制度・手続きは変更されることがあります。最新の取り扱いは受診時にご確認ください。

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