陰嚢の腫れ・硬いしこり…精巣腫瘍かも|症状・検査・治療|0th CLINIC 日本橋
陰嚢の腫れ・硬いしこり…それ、精巣腫瘍かもしれません
精巣腫瘍は若年〜中年男性に多い悪性腫瘍ですが、早期発見・適切治療で高い治癒率が期待できます。
初期評価は陰嚢超音波(エコー)と腫瘍マーカー(AFP/β-hCG/LDH)、転移評価のための胸腹部CTが基本です。
⚠️ 急速な陰嚢腫大・硬結・鈍痛や呼吸苦・腰背部痛(転移疑い)を伴う場合は早めの受診を
目次
🔍 精巣腫瘍とは
精巣の充実性腫瘍が代表で、セミノーマと非セミノーマ(胎児性癌・卵黄嚢腫瘍・絨毛癌・奇形腫など)に大別されます。
早期に見つかれば高位精巣摘除術と適切な補助療法で高い治癒率が期待できます。

🩺 主な症状(受診の目安)
- 陰嚢の無痛性腫大・硬いしこり(最も多い)
- 陰嚢の重だるさ・違和感、軽度の疼痛
- 転移に伴う症状(腰背部痛・咳・息切れ など)

🧪 検査の流れ(初期評価・病期診断)
- 診察・触診:左右差、硬結、波動の有無など。
- 陰嚢超音波(エコー):充実性腫瘤の確認、嚢胞・炎症・血腫等の鑑別。
- 腫瘍マーカー(採血):AFP・β-hCG・LDH(治療前に必ず測定)。
- 胸腹部造影CT:後腹膜リンパ節・肺・肝などの転移評価(必要に応じて脳MRI等)。
- 高位精巣摘除術(Inguinal Orchiectomy):針生検は播種懸念のため原則行わず、手術標本で確定診断。


💊 治療の考え方(手術・薬物・放射線)
初期治療
- 高位精巣摘除術(診断確定と治療を兼ねる)
病理と病期に基づく追加治療
- セミノーマ: 病期により経過観察/補助放射線/補助化学療法
- 非セミノーマ: 経過観察/補助化学療法/後腹膜リンパ節郭清(選択的)

👶 妊孕性(精子凍結)と長期フォロー
- 手術・化学療法・放射線は妊孕性に影響する可能性があるため、採精・精子凍結を術前に検討します。
- 治療後はマーカー・画像による経過観察(ガイドライン推奨間隔)。
- ホルモン・性機能・心理面のサポートも重要です。

🏥 当院でできること(0th CLINIC 日本橋)
- 初期評価: 診察・陰嚢エコー・腫瘍マーカーの手配
- 画像診断: 胸腹部CTは提携医療機関で迅速に調整
- 専門連携: 高位精巣摘除術・追加治療が必要な場合は実績豊富な専門施設へ紹介
- 術後フォロー: マーカー・画像の経過観察、妊孕性・心理面のサポート
❓ よくある質問(Q&A)
Q:しこりが硬いのですが、すぐに受診した方がよい?
はい。無痛性の硬いしこり・腫大は精巣腫瘍の典型です。陰嚢エコーとマーカーで早期評価を行います。
Q:生検はしますか?
いいえ。針生検は播種リスクがあるため、原則行いません。高位精巣摘除術で診断と治療を兼ねます。
Q:治療後に子どもは望めますか?
妊孕性は治療内容で影響を受ける可能性があります。術前の精子凍結を推奨し、必要に応じて生殖医療専門施設と連携します。
Q:治る見込みは?
病理・病期によりますが、早期発見で非常に高い治癒率が期待できます。術後はマーカー・画像で計画的にフォローします。
Q:副作用や長期的な影響は?
化学療法・放射線は妊孕性・ホルモン・循環器などへ影響することがあります。治療選択時に十分に説明し、長期フォローで管理します。
その他の不安や疑問は受診時にご相談ください。
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📚 精巣腫瘍・治療に関する科学的根拠と外部リンク集
🔬 公的機関・国際機関の情報
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NCI(National Cancer Institute):Testicular Cancer(症状・診断・治療)
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American Cancer Society:Testicular Cancer(患者向け情報)
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NHS:Testicular cancer(症状・診断・治療)
🏛 学会・専門団体/患者向けリソース
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EAU(欧州泌尿器科学会):Testicular Cancer ガイドライン
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AUA(米国泌尿器科学会):Testicular Cancer Guideline
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Urology Care Foundation:Testicular Cancer(患者向け解説)
📖 学術レビュー・教科書(NCBIほか)
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StatPearls(NCBI):Testicular Cancer
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StatPearls:Testicular Seminoma
-
MSD(Merck)Manual:Testicular Cancer
🇯🇵 日本の診療ガイドライン
これらのリンクは、精巣腫瘍の診断(エコー・腫瘍マーカー・CT)・治療(高位精巣摘除・化学療法・放射線治療)・予後評価を把握するための 公的機関・専門学会・査読リソースです。実際の方針は腫瘍の種類・病期・合併症・妊孕性の考慮などによって異なるため、 必ず医師の判断に基づいてください。
👨⚕️ 医師からのコメント・監修(精巣腫瘍)

「精巣にしこりや硬結、無痛性の腫れを感じた場合、精巣腫瘍の可能性を考慮する必要があります。
初期診断では触診と精巣エコーが最も重要で、腫瘍マーカー(AFP・hCG・LDH)も測定します。
治療の第一歩は高位精巣摘除術で、病理診断に基づいて化学療法や放射線治療を検討します。」
当院では触診・エコー・腫瘍マーカーの初期評価を行い、精巣腫瘍が疑われる場合は迅速に専門施設へ紹介します。
若年男性に多く、早期発見・治療で予後は良好なため、気になる症状があれば早めの受診が大切です。
0th CLINIC/日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医

「精巣腫瘍は進行が早い場合があるため、放置は厳禁です。
病理診断によってセミノーマと非セミノーマに分けられ、治療方針が異なります。
また、転移評価にはCTが不可欠で、治療後は再発チェックのため定期的な腫瘍マーカー測定が必要です。」
0th CLINICでは、初期診断を行ったうえで専門のがんセンターや泌尿器科腫瘍科へ速やかに連携します。
治療後は再発予防・生活支援も含め、長期的なフォローが大切です。
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/総合診療・救急科での診療歴10年以上
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