脂質検査の基礎|LDL/HDL/中性脂肪/非HDLの見方
脂質検査の基礎|LDL/HDL/中性脂肪/非HDLの見方
健診シートの読み方、空腹・非空腹採血の違い、非HDLの使い方をやさしく整理。
0th CLINIC 日本橋は、実行可能な生活改善と“必要な方に最小限の薬”を基本に、結果から治療方針を設計します。
① まず“4指標”
LDL/HDL/中性脂肪(TG)/非HDL。合併症や家族歴で目標値が変わるのがポイント。
② 非空腹でも読める
総コレステロールとHDLがあれば非HDL=TC−HDLで評価可。TGは食後に上がりやすい。
③ “続けられる計画”
生活・通院・薬のバランスを設計し、2〜3か月後の再検で効果を確認。
健診シートの読み方(目安レンジ)
| 項目 | ポイント | 一般的な目安 | 受診・評価の目安 |
|---|---|---|---|
| LDLコレステロール | 動脈硬化の主因。家族歴や既往で目標値が変化。 | 60–119 mg/dL | 140 mg/dL以上が続く、または家族歴あり → 受診推奨 |
| HDLコレステロール | “回収役”。低値はリスク上昇。 | 40 mg/dL以上 | 40 mg/dL未満が続く → 生活/二次性評価 |
| 中性脂肪(TG) | 食後で上がりやすい。高値は脂肪肝/膵炎リスク。 | 30–149 mg/dL | 150 mg/dL以上が続く/500 mg/dL以上は膵炎リスク → 早めに相談 |
| 非HDLコレステロール | TC−HDL。非空腹でもOK。リスク把握に有用。 | (例)129 mg/dL以下を目標とすることが多い | 高めが続く → LDLと併せて目標設定・治療検討 |
※ 目安は一般向けの参考です。糖尿病・心血管病の既往・喫煙・家族歴などにより個別の目標値が変わります。
空腹・非空腹採血の違いと、非HDLの活かし方
非空腹でも読みやすい項目
- 総コレステロール(TC)/HDL:食事の影響が少ない
- 非HDL:計算式「TC − HDL」で即算出でき評価に有用
- LDL:直接法であれば非空腹でも可(式算出はTG高値で誤差)
空腹が望ましい場面
- TG重視の評価(膵炎リスク確認など)
- 式でLDLを算出する施設の場合(TGが高いと誤差)
- 前回と厳密に再現性を取りたい時
非HDLの計算例:
TC 210 − HDL 55 = 非HDL 155(mg/dL)
※ 目標設定はリスクと併存疾患で変わります。診療でご相談ください。
※ 目標設定はリスクと併存疾患で変わります。診療でご相談ください。
よくある誤解・落とし穴
- HDLが高ければ安心? → HDL高値でもLDL/非HDLが高いと総合リスクは下がらない場合があります。
- 食後だから全部無効? → 非空腹でも評価できる指標があります(非HDLなど)。
- TGだけ見れば良い? → TGは食後影響が大。LDL/非HDLと併せて総合評価が必要。
- 1回で結論? → 体調・採血条件で変動します。2〜3か月後の再検で動向を確認。
受診前チェック:これを持参ください
- 直近の採血結果(TC/LDL/HDL/TG、可能なら非HDL/ApoB/Lp(a))
- 過去の結果の推移(スマホ写真でもOK)
- 内服薬・サプリ一覧(相互作用確認のため)
- 家族歴(若年の心筋梗塞・脳梗塞、FHの疑いなど)
- 生活背景(食事・運動・飲酒・喫煙・体重変化・睡眠)
- 併存疾患(糖尿病・高血圧・腎/甲状腺疾患 など)
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よくある質問
非HDLが高い時、LDLが正常でも問題ですか?
非HDLはアポB含有リポ蛋白の総量を反映し、食後でも使いやすい指標です。LDLが正常でも非HDLが高ければ、総合リスクは高い可能性があり評価をおすすめします。
食後のTGが高いと言われました。どうしたら?
食後TGは上がりやすいので、空腹で再検するか、医療者が全体の文脈で解釈します。飲酒・甘味飲料・大盛りを控える対策が有効です。
どのくらいの頻度で再検しますか?
生活改善や薬の調整後、2〜3か月で再検することが一般的です(個別に前後します)。
アクセス
東京都中央区日本橋二丁目16番9号 CAMCO日本橋ビル4階(東京駅八重洲口・日本橋駅から徒歩3分)
👨⚕️ 医師からのコメント・監修
「脂質検査はLDL/HDL/TG/非HDLの“4本柱”を総合で見るのが肝心です。
非空腹でも読める指標を活かしつつ、必要なときは空腹再検で精度を高めます。
0th CLINICでは、“続けられる生活設計×最小限の薬”で無理なく改善を目指します。」
監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/外科病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士(心臓血管外科学)
担当領域:メタボリック・内分泌・循環器の横断診療
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士(心臓血管外科学)
担当領域:メタボリック・内分泌・循環器の横断診療
こんな方はご相談ください
- 健康診断で「LDL(悪玉)コレステロールが高い」と指摘された
- 「中性脂肪(TG)」が高く、再検査を勧められた
- 「HDL(善玉)コレステロール」が低いと言われた
- 血縁者に心筋梗塞・脳卒中・高脂血症の方がいる
- 運動や食事に気をつけても、数値がなかなか下がらない
- コレステロールの薬を飲んでいるが、副作用や効果が気になる
- 新しい治療(例:PCSK9阻害薬など注射薬)を検討したい
- 糖尿病・高血圧・肥満なども同時に治療していきたい
- 将来的には薬を減らしたい、できればやめたいと考えている
- 正しい食事・運動の方法をプロの視点で教えてほしい
- 忙しくて通院が続けられず、自己管理に不安がある
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