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広頚筋(首)戦略|ネフェルティティリフトの適応と限界|ボトックスで“首〜輪郭”を整える

広頚筋(首)戦略|ネフェルティティリフトの適応と限界|ボトックスで“首〜輪郭”を整える|0th CLINIC 日本橋

広頚筋(首)戦略:ネフェルティティリフトの適応と限界

ネフェルティティリフトは、広頚筋(platysma)にボツリヌス毒素を微量注入して、首〜下顔面へ働く“下方向の牽引”をゆるめ、フェイスラインの印象をすっきり見せる設計です。すべての“たるみ”に効くわけではないため、適応の見極め限界の理解が重要です。

要点まとめ(まずはここだけ)

  • 向いている:首の縦じわ(広頚筋バンド)/軽度〜中等度のフェイスラインの“ぼやけ”/下顔面が引き下げられて見えるタイプ
  • 効果が乏しい/限界:皮膚・靱帯の構造的なたるみが強い皮下脂肪(顎下)の過多/骨格(後退した下顎)由来の影
  • リスク:一時的な首のだるさ・嚥下違和感・笑い方の違和感・内出血など。最小有効量&段階調整でリスクを低減します。
  • 持続:一般に数カ月(個人差)。イベントの2〜3週間前の実施が目安です。

ネフェルティティリフトとは?(仕組み)

広頚筋は、下顔面〜頸部の皮膚と連続する薄い表在筋で、口角や下顎縁を下方向へ引く力として働きます。この筋の過緊張が強いと、フェイスラインのシャープさが損なわれたり、首の縦バンドが目立つことがあります。ボツリヌス毒素で筋の張力を穏やかにすると、アゴ下〜下顎縁の“下向きの引き”が弱まり、輪郭の“見え方”が整います。

適応(合う人)

  • 首の縦じわ/バンドが気になる(表情で強調される)
  • フェイスラインが下方へ引かれている印象がある(軽〜中等度)
  • 口角下制筋(DAO)〜広頚筋の緊張が強いタイプ

限界(合わない/薄い)

  • 皮膚の余剰・靱帯の伸びが主体の強いたるみ
  • サブメンタル脂肪の過多(二重アゴが主原因)
  • 下顎骨の後退など骨格由来の影・段差
  • 甲状腺・嚥下に関わる症状がある場合は慎重適応

※ 日本では美容領域におけるネフェルティティリフトは適応外使用に含まれます。当院では適応・代替・リスクを説明し、同意の上で実施します。詳細は安全・品質ポリシーをご覧ください。

リスクと安全設計(患者さま向け)

起こり得る副作用

  • 注射部位の赤み・腫れ・内出血(多くは数日で軽快)
  • 一時的な首のだるさ・突っ張り感、嚥下の違和感
  • 笑い方・口角の一時的な違和感(設計で低減)
  • まれに頭痛・倦怠感・アレルギー反応 など

0th CLINICの設計

  • 最小有効量から開始し、2〜4週で必要に応じ微調整
  • 表情・発声・嚥下の事前チェックとカウンセリング
  • 2–8℃保管・ロット管理・適応外の説明/同意安全・品質
  • ダウンタイム・イベント時期に合わせた逆算スケジュール

併用・代替:より良い結果のために

主な悩み推奨アプローチ
首のバンド(縦じわ) ネフェルティティリフト(広頚筋)を基本に、マイクロボトックススキンボトックスで表面のちりめん感を補助
フェイスラインの“下がり感” ネフェルティティ+咬筋ボトックスで横幅の張りを抑える。皮膚のハリ低下には美容医療(RF/レーザー等)を併用
二重アゴ(脂肪主体) 脂肪溶解・冷却・医療痩身や外科的選択肢が適応。ネフェルティティ単独では限界
肩〜鎖骨のラインを細く見せたい 肩(僧帽筋)ボトックスで“首長効果”を狙う併用設計も

※ 施術可否・最適解は診察で個別に判断します。

タイミングと持続

  • 効き始め:数日〜1週間で実感が始まり、2週間前後で安定
  • 持続:一般に数カ月(個人差あり)
  • イベント逆算:挙式・撮影・ステージ前は2〜3週間前を目安に
  • 再施術:効果経過を見て3〜6カ月を目安に設計

よくある質問

Q. 二重アゴは消えますか?

A. 脂肪が主因の二重アゴはネフェルティティ単独では十分でないことが多く、脂肪への治療を検討します。

Q. 首が動かしにくくなりませんか?

A. 一時的なだるさ・突っ張り感はあり得ますが、最小有効量+段階調整で日常生活に支障ない設計を心がけます。

Q. 声や嚥下への影響は?

A. 多くは軽微ですが、個人差があります。嚥下違和感が起きる可能性はゼロではないため、事前にご説明します。

Q. 何単位が必要ですか?

A. 筋の強さ・範囲・目標により異なります。診察でテストと表情評価を行い、適量を設計します。

Q. 他の部位と同日にできますか?

A. 多くは同日可です。咬筋眉間などと組み合わせ、全体バランスで設計します。

Q. 日本での承認は?

A. 美容領域のネフェルティティリフトは適応外使用に含まれます。当院は正規品・講習・保管体制のもと、説明・同意を徹底しています。

関連リンク(ボトックス総合・部位別)

ネフェルティティリフトの可否は“診察での見極め”が要。
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👨‍⚕️ 医師からのコメント・監修

広頚筋(首)戦略|ネフェルティティリフトの適応と限界|ボトックスで“首〜輪郭”を整える
「ネフェルティティリフトは“筋の引き”を整える治療です。構造的なたるみや脂肪過多が主因のケースには限界があるため、適応の見極め併用設計がカギ。初回は控えめに設計し、2〜4週での微調整で“らしさ”を保ちます。」
監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/皮膚病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長|医学博士|日本病理学会認定 病理専門医 ほか

※ 本コラムは一般向け解説です。個別の診断・治療は診察にてご提案します。医療広告ガイドラインに準拠した表現で掲載しています。

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