血尿(尿が赤い・茶色い)の受診目安と原因|まず何をする?
血尿(尿が赤い・茶色い)— 受診の目安とまずやること
便ではなく尿が赤い/茶色いと感じたら血尿の可能性があります。
痛みや発熱の有無、血の混ざり方(始め/終わり/全体)、血の塊(凝血塊)の有無で緊急度が変わります。
まずは採尿保存→当日受診が基本。適切な検査選択で原因を絞り込みます。
対応エリア:日本橋・東京駅・茅場町・人形町 ほか(Googleマップ)
まずやること(自宅での対応)
- 採尿を保存:清潔な容器に直近の尿を少量で可。来院時に持参。
※採尿手順は下の「HowTo:正しい採尿」参照。 - 出血状況をメモ:全体が赤い/最初だけ/最後だけ、血の塊の有無、痛み・発熱・腰背部痛、服薬歴(抗凝固/抗血小板薬など)。
- 水分は普段どおり(過剰は不要)。アルコールは控える。
- 運動は中止(運動性血尿かの判別に役立ちます)。
- 市販の止血薬は不要:原因検索を遅らせます。
今すぐ受診(救急も検討):危ないサイン
- 血の塊(凝血塊)で尿が出にくい/全く出ない(尿閉リスク)
- 発熱+悪寒、腰背部痛、ふるえ(腎盂腎炎を疑う)
- 側腹部の激痛(結石の可能性)
- 意識障害・強い倦怠感・貧血症状
- 外傷後の血尿
上記は夜間・休日でも救急受診を検討してください。
受診の目安(トリアージ)
主な原因(代表例)
検査の流れ(当日できること/連携検査)
HowTo:正しい採尿(中間尿)
- 採尿容器(なければ清潔容器)を準備。
- 外陰部を清潔にしてから排尿を開始。
- 最初の少量は捨て、途中の尿(中間尿)を容器に採る。
- ふたを閉め、氏名・採取時間を記載して持参。
治療の考え方(当院の方針)
- 抗菌薬は“培養・感受性”を重視(不必要な広域投与は避ける)
- 痛み・排尿障害のコントロール(結石・凝血塊の対処)
- 腫瘍の見逃し防止(必要に応じて膀胱鏡・画像・尿細胞診)
- 腎由来が疑われる場合は腎内科へ速やかに連携
よくある質問
血尿=必ずがんですか?
がん以外(膀胱炎・結石・腎盂腎炎・運動性・薬剤性など)が多数ですが、肉眼的血尿は年齢に関わらず腫瘍を除外しておくのが安全です。早期評価をおすすめします。
健診で尿潜血(±/1+)でした。すぐ受診?
まずは数週〜1か月で再検(運動・月経などを避けて)を推奨。持続する場合は泌尿器科で尿沈渣・エコー等の評価を行います。
痛みが強い/夜間にひどくなったら?
結石や腎盂腎炎が疑われます。当日受診、夜間は救急受診も検討してください。
市販薬で様子見していい?
止血薬や鎮痛薬で原因が隠れることがあります。まずは原因検索を優先してください。
👨⚕️ 医師からのコメント・監修
血尿は「痛みがないから様子見」ではなく、“腫瘍を含む見逃せない原因がないか”をまず安全側に除外します。
一方で、すべての方に高額な検査が必要なわけではありません。症状・リスク・尿所見に基づく段階的評価で、過不足のない検査選択と再発予防まで伴走します。
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監修者情報
0th CLINIC 荘子 万可
- ・日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
- ・日本抗加齢医学会専門医
- ・テストステロン治療認定医
0th CLINIC 黒田 揮志夫
- ・医師・医学博士
- ・日本病理学会認定 病理専門医
- ・循環器病理・心臓血管外科専門
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