コラム
咳が出る時の次の一手|ACE阻害薬→ARB切替の考え方
咳が出る時の次の一手
ACE阻害薬 → ARB切替の考え方
ACE阻害薬で起こる乾いた咳は、体質で出やすい方がいます。
自己判断で中断せず、タイミングを見てARBへ切り替えるのが定石です(個別に腎機能・K値などを確認)。
まず確認(本当に薬が原因?)
- 咳の性状:乾性咳嗽中心か(痰・発熱・息切れが強い場合は別の鑑別が優先)
- 開始時期:ACE阻害薬開始後に増悪していないか
- 他の要因:季節性上気道炎・逆流性食道炎・アレルギー・SAS など
※ 受診時に開始日・咳の頻度/時間帯をメモしておくと診断がスムーズです。
切替の基本:ACE阻害薬 → ARB
- 症状/重症度と血圧・腎機能・K値を確認(採血あり)
- ACE阻害薬を中止し、短期間の経過を見てからARBへ置換(同等クラスで調整)
- 併用薬(利尿薬/NSAIDs など)や服薬時間帯も最適化
- 再診で血圧・咳の推移と検査を再評価
よくある質問
- Q. 咳はどのくらいで落ち着きますか?
- A. ACE阻害薬を中止すると、多くは数日〜数週間で改善していきます。個人差があります。
- Q. ARBも咳が出ますか?
- A. ACE由来の咳よりは出にくいとされます。気になる場合は受診の上、別の選択肢を検討します。
- Q. 切替時に注意する検査は?
- A. 腎機能(Cr/eGFR)とK値を確認します。利尿薬や脱水、NSAIDs併用の有無もチェックします。
- Q. 妊娠中/妊娠希望ですが?
- A. ACE/ARBは禁忌または原則避ける薬剤群です。必ず受診の上で安全な選択肢を検討します。
- Q. いつ受診すべき?
- A. 咳が2週間以上続く、夜間睡眠を妨げる、息切れ・発熱・むくみを伴う場合は早めにご相談ください。
今日からできる“小さな工夫”
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