糖尿病で体が糖を使えないと、脂肪や筋肉を分解して“痩せる”ことがあります。
まずは血糖・HbA1c・尿糖/ケトンを確認しましょう。多飲・多尿・口渇があれば受診を急いでください。
体重が急に減った/だるい・疲れやすい|考えられる病気と受診の目安・検査
体重が急に減った/だるい・疲れやすい
— 隠れている病気と受診の目安
「食事量は変えていないのに体重が落ちる」「いつもよりだるい・疲れが抜けない」。
これらは糖尿病をはじめ、内分泌・代謝、血液、感染症、消化器、心腎機能、睡眠など多領域の病気でみられる“共通のサイン”です。
0th CLINIC 日本橋では、総合内科の視点で原因を横断的にしぼり込み、糖尿病内科・泌尿器科を含む院内連携で適切な検査と治療へつなげます。
まず疑うべき:糖尿病が背景にあるサイン
なぜ痩せる?
インスリン不足(または効きにくさ)で糖が細胞に取り込めず、筋肉や脂肪が分解されてエネルギーに回るため。多尿・脱水も体重減少を加速させます。
なぜだるい?
血糖が高いと細胞がエネルギーを使えず、また脱水で循環が低下。慢性高血糖は睡眠の質低下、感染の反復、炎症亢進による倦怠感にもつながります。
当日受診推奨の危険サイン: 強い口渇+多尿に加え、吐き気・腹痛、呼吸が速い・甘いにおい(糖尿病性ケトアシドーシス)、意識もうろう・極端な高血糖(HHS)。
“体重減少 × だるい”の体系的な鑑別(総合内科の目線)
① 代謝・内分泌
| 糖尿病(1型/2型/LADA/二次性/3c) |
特徴:多飲・多尿、体重減少、口渇、視力のゆらぎ、感染の反復。 初期評価:空腹時血糖・HbA1c・随時血糖、尿糖・尿ケトン、電解質・腎機能。必要に応じて経口ブドウ糖負荷試験。 合併症チェック:網膜症/腎症/神経障害、動脈硬化リスク。 |
|---|---|
| 甲状腺機能亢進症 | 食欲はあるのに痩せる、動悸・手指振戦・発汗過多・暑がり・下痢傾向。 検査:TSH低値、FT4/FT3高値。甲状腺腫や眼症の確認。 |
| 副腎不全 | 全身倦怠、食欲低下、低血圧、色素沈着、低Na/高K。 検査:AMコルチゾール、ACTH、斜めの低血糖素因。 |
| 下垂体機能低下症 | 倦怠感、体重減少または増加、低Na、低血糖、二次性無月経など。 検査:各種下垂体ホルモン、MRI検討。 |
② 感染症・炎症性疾患
| 結核・亜急性感染 | 微熱、寝汗、食欲低下、体重減少、咳嗽持続。 検査:CBC、CRP、胸部X線、喀痰検査等。 |
|---|---|
| 慢性尿路感染・前立腺炎 | 頻尿・残尿感・会陰部違和感・射精痛などと倦怠。 泌尿器連携:泌尿器科で尿検査・培養・前立腺評価。 |
| 膠原病・炎症性腸疾患 | 微熱、関節痛、発疹、腹痛・下痢と体重減少。 検査:炎症反応、自己抗体、便検査、画像・内視鏡。 |
③ 血液・腫瘍
| 貧血(鉄欠乏・慢性疾患・溶血など) | 労作時息切れ、動悸、めまい、爪変形、氷食症。 検査:CBC、鉄・フェリチン、B12/葉酸。潜血便や婦人科出血の評価。 |
|---|---|
| 悪性腫瘍(消化器・血液・肺など) | 不明熱、夜間発汗、食欲低下、原因不明の体重減少。 検討:身体診察、基本血液検査、胸部X線/腹部エコー等から段階的に。 |
④ 消化器・栄養吸収
| 膵外分泌不全・慢性膵炎 | 脂肪便、腹部不快、体重減少。膵性糖尿病(3c)の背景に。 |
|---|---|
| 吸収不良(小腸疾患 など) | 下痢傾向、膨満感、栄養素欠乏。アルブミン低下や脂溶性ビタミン不足。 |
| 肝疾患・NAFLD/NASH | 易疲労感、食欲低下、だるさ。糖尿病としばしば併存(NAFLD/NASHと糖尿病)。 |
⑤ 心・腎・呼吸・睡眠
| 慢性腎臓病 | 倦怠、むくみ、食欲低下、貧血。糖尿病腎症の評価は重要(糖尿病腎症)。 |
|---|---|
| 心不全・不整脈 | 労作時息切れ・易疲労、浮腫。睡眠が浅く日中の強い眠気。 |
| 睡眠時無呼吸症候群 | いびき・無呼吸、起床時頭痛、日中の強い眠気。糖尿病の悪化要因(睡眠時無呼吸と糖尿病)。 |
⑥ 精神・薬剤・生活因子
| うつ病・不安障害 | 抑うつや不安に伴う食欲変化・不眠・倦怠。身体疾患の合併も見逃さない視点が必要。 |
|---|---|
| 薬剤性 | ステロイド(高血糖・筋萎縮)、SGLT2阻害薬の過度な体液喪失、甲状腺ホルモン過量など。 → ステロイド誘発性糖尿病/ 二次性糖尿病へ。 |
| アルコール・栄養不良 | 摂食低下、吸収障害、ビタミン欠乏。膵障害や低血糖リスク。 |
頻尿・残尿感・排尿時違和感がある場合は泌尿器科も
体重減少・倦怠に頻尿・口渇が重なると糖尿病の可能性が高まりますが、同時に尿路感染症・前立腺炎・膀胱機能障害など泌尿器疾患が背景にあることも。
0th CLINICでは糖尿病内科×泌尿器科の連携で、尿一般・尿沈渣・尿培養から必要に応じてエコー評価まで一括で実施します。
受診の目安と“今すぐ”相談してほしいケース
0th CLINICの検査と診療の流れ
ご自身でできる初期チェック(受診の前後に)
- 直近1〜3か月の体重推移(できれば毎週の記録)。
- 口渇・多尿・夜間頻尿の有無、1日の水分摂取量。
- 食事・睡眠・運動の大まかなログ(メモやスマホアプリでOK)。
- お薬手帳:ステロイド・甲状腺薬・利尿薬などの内服有無。
- 泌尿器症状(排尿時痛・残尿感・血尿・会陰部痛)の有無。
よくある質問(FAQ)
食べていないのに痩せました。糖尿病でしょうか?
だるさが強く、仕事に支障があります。どの科に行けば?
出発点は総合内科/糖尿病内科での基本検査が効率的です。頻尿や排尿時痛・残尿感・血尿があれば泌尿器科も併診しましょう。
検査はどれくらいで分かりますか?
多くは当日採血・尿検査で初期方針が立ちます。必要に応じて追加検査や画像検査を段階的に行います。
さらに知る(内部リンク集)
👨⚕️ 医師からのコメント・監修
「皮膚疾患や感染症治療では、適切な薬剤選択と正しい使い方の指導が最も大切です。
再発を防ぎ、症状を早く抑えるために、丁寧に診療と説明を行っています。」
0th CLINICでは、肌トラブルや感染症に対しても、患者さまごとに最適な治療を組み立て、必要に応じて漢方や生活指導も含めて多面的にサポートしています。
監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/消化器病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/プライマリ・ケア連合学会認定 プライマリ・ケア認定医
日本医師会認定 産業医/健康スポーツ医/総合診療・救急科での診療歴10年以上
0th CLINIC 日本橋 院長
医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/プライマリ・ケア連合学会認定 プライマリ・ケア認定医
日本医師会認定 産業医/健康スポーツ医/総合診療・救急科での診療歴10年以上
症状が続く・心配な方へ
体重減少や強い倦怠感は、糖尿病や内科的疾患の早期サインであることが少なくありません。
0th CLINICでは、総合内科・糖尿病内科、必要に応じて泌尿器科も含めて一度の来院で効率よく評価します。
