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精巣上体炎(副睾丸の感染症)|症状・検査・治療|0th CLINIC 日本橋

陰嚢の腫れ・強い痛み…それ、精巣上体炎かもしれません

陰嚢の急な痛み・腫れ・発赤・熱感や、発熱・悪寒排尿時の痛みや尿道分泌がある場合は要注意。
副睾丸に炎症が起きる精巣上体炎の可能性があります。
※痛みが突然で非常に強い・嘔気を伴う場合は精巣捻転の緊急鑑別が必要です。

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💻 24時間Web予約に対応。
🚑 激しい陰嚢痛・急な腫れ・嘔吐などは、速やかに受診をご検討ください。

目次

  1. 精巣上体炎とは
  2. 主な症状(受診の目安)
  3. 原因・リスク要因
  4. 検査の流れ
  5. 治療(外来/入院の使い分け)
  6. 抗菌薬治療の目安(表)
  7. 再発予防と生活のポイント
  8. よくある質問

🔍 精巣上体炎とは

精巣上体炎(Epididymitis)は、副睾丸(精巣上体)に生じる細菌性炎症で、陰嚢痛・腫脹・発赤・熱感を主症状とします。発熱や排尿症状を伴うこともあります。 若年では性感染症(クラミジア/淋菌)の関与が、40歳以上や前立腺肥大・尿路処置後では腸内細菌(大腸菌など)の関与が多くみられます。

放置すると膿瘍形成精巣炎(精巣実質への波及)、稀に不妊の原因となることも。精巣捻転は緊急手術を要するため、まず鑑別が重要です。

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🩺 主な症状(受診の目安)

  • 陰嚢の痛み・腫れ・発赤・熱感(片側に多い)
  • 発熱・悪寒・倦怠感
  • 排尿痛・頻尿・尿道分泌(性感染症関連でみられる)
  • 鼠径部〜下腹部の放散痛、歩行時の痛み増悪
⚠ 次の所見は精巣捻転の可能性があり、救急対応を検討:
痛みの突然発症・非常に強い痛み/悪心・嘔吐/患側の高位・横向き/挙睾反射の消失

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🦠 原因・リスク要因

主な原因微生物

  • クラミジア・淋菌(若年〜性活動期)
  • 大腸菌など腸内細菌(中高年・前立腺肥大・尿路処置後)
  • 稀に結核菌、ウイルス等

リスク要因

  • 無防備な性行為・新規/複数のパートナー
  • 前立腺肥大・排尿障害、尿道カテーテル留置
  • 最近の泌尿器科的処置(内視鏡など)
  • 糖尿病・免疫抑制・長期臥床

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🧪 検査の流れ

  1. 問診・視触診:発症様式(急/徐)、痛みの部位、尿道分泌の有無、性行動歴などを確認。
  2. 尿検査・尿培養尿一般検査で炎症所見を確認し、培養で原因菌を同定。
  3. 性感染症検査(NAAT):クラミジア/淋菌の核酸増幅検査。
  4. 血液検査白血球・CRPなど炎症反応の評価。
  5. 陰嚢超音波(カラードップラー)超音波検査で血流を評価し、精巣捻転の除外、膿瘍・水腫の有無を確認。

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💊 治療(外来/入院の使い分け)

基本方針

  • 原因に応じた抗菌薬(性感染症由来か、腸内細菌由来か)
  • 鎮痛(NSAIDs等)・安静・陰嚢挙上・必要に応じ冷罨法
  • 培養・NAAT結果に合わせて抗菌薬を適正化

外来で対応しやすい例

  • バイタル安定、嘔吐なく内服が可能
  • 捻転が否定的で、膿瘍の所見がない
  • 自宅療養・再診フォローが可能

入院・点滴加療を検討する例

  • 重度の疼痛・発熱、嘔吐で内服不可、膿瘍形成
  • 高齢・免疫抑制・重い基礎疾患、または遵守困難
  • 捻転を完全に除外できない、または画像で疑いが残る

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📋 抗菌薬治療の目安(外来/入院)

臨床シナリオ 例(代表薬) 期間の目安 ポイント
性感染症が疑われる若年 セフトリアキソン静注/筋注+ドキシサイクリン内服(淋菌/クラミジア想定) 約10–14日 パートナーの同時治療・禁欲/コンドーム指導、NAAT結果で調整
腸内細菌が疑われる中高年・尿路処置後 レボフロキサシン等のフルオロキノロン、または経口セフェム系 等 10–14日(臨床経過で延長) 培養結果で適正化。高齢・腎機能で用量調整
重症・膿瘍合併・内服困難 広域静注(例:セフトリアキソン、ピペラシリン/タゾバクタム 等)+必要に応じドレナージ 臨床経過により決定(改善後は内服へ) 画像で膿瘍評価、培養結果で狭域化、合併症に注意
支持療法 NSAIDs・アセトアミノフェン、陰嚢挙上、安静、必要時冷罨法 症状軽快まで 疼痛コントロールでADL改善、再診で治療反応を確認

※薬剤選択・投与量は年齢・体重・腎機能・妊娠・併用薬・地域の耐性動向で変わります。必ず医師の判断に従ってください。

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🔁 再発予防と生活のポイント

  • 性感染症対策:コンドームの適切な使用、パートナーの検査・治療
  • 水分摂取・排尿習慣:尿意を我慢しない、長時間同じ姿勢を避ける
  • 前立腺肥大・排尿障害があれば基礎疾患のコントロール
  • 尿路処置後は症状に注意し、早期受診

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❓ よくある質問(Q&A)

Q:精巣捻転との違いは?

精巣捻転は突然・激烈な陰嚢痛で発症し、短時間で精巣壊死の危険があるため緊急手術を要します。 精巣上体炎は通常徐々に増悪し、発熱や排尿症状を伴うことが多いですが、鑑別のため超音波(ドップラー)が重要です。

Q:治療期間はどのくらい?

軽症の外来内服で10–14日程度が目安です。膿瘍・重症例では静注治療やドレナージが必要で、期間は臨床経過で調整します。

Q:パートナーも検査が必要ですか?

性感染症が疑われる場合は推奨されます。クラミジア/淋菌ではパートナーの同時治療が再発防止に有効です。

痛みが強い・腫れが急に悪化・悪心嘔吐を伴う・歩行困難などは、至急受診してください。

👨‍⚕️ 科学的根拠と外部リンク集(精巣上体炎/副睾丸炎・Epididymitis)

🔬 公的機関・国際機関の情報

📑 学会ガイドライン

🩻 画像診断・トリアージ(捻転の除外が最優先)

📖 学術レビュー・教科書(NCBIほか)

👥 患者向けリソース

💊 代表的薬剤情報(英文・例)

これらは、精巣上体炎(副睾丸炎)の診断・初期対応(捻転の除外)・抗菌薬選択・パートナー治療・再発予防に関する信頼性の高い一次情報・学会資料です。
実際の薬剤・用量・治療期間は、年齢・性感染症リスク・腎機能・妊娠・併用薬・地域の耐性動向で変わるため、必ず医師の判断に基づいてください。

👨‍⚕️ 医師からのコメント・監修(精巣上体炎/副睾丸炎)

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急性陰嚢痛ではまず精索捻転の除外が最優先です。
発症が急で強い痛み・悪心嘔吐・高位停留などを伴う場合は、ドプラ超音波で血流評価を急ぎます。
精巣上体炎が疑われるときは、尿検査・尿培養・NAAT(クラミジア/淋菌)を行い、ガイドラインに沿った抗菌薬と安静・陰嚢挙上・鎮痛で治療します。」

当院では診察→尿検査→超音波(血流・腫脹の確認)を迅速に実施します。
年齢や性行動歴、尿路閉塞の有無(前立腺肥大など)を踏まえて病因を推定し、性感染症型/腸内細菌型に応じて薬剤を選択します。
症状は通常48〜72時間で改善の兆しが出ますが、増悪・発熱持続・膿瘍疑いがあれば再評価します。

監修:荘子 万可 医師
0th CLINIC/日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医/日本抗加齢医学会専門医/テストステロン治療認定医
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「若年者ではクラミジア/淋菌、中高年では腸内細菌(E. coliなど)が原因となることが多いです。
再発や難治例では膿瘍形成・壊死・結核・真菌・腫瘍などの鑑別も必要になります。
パートナーがいる場合は同時評価・治療を検討し、治療中は症状消失+治療完了まで性行為を控えるのが安全です。」

0th CLINICでは痛み・腫脹のコントロール(NSAIDs、陰嚢挙上・安静、冷罨法)とともに、原因検索と再発予防を並行して行います。
高熱・悪寒・嘔吐で内服困難・疼痛が増悪・排尿困難などは入院治療や精査が必要となる場合がありますので、早めにご相談ください。

監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/皮膚病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士/日本病理学会認定 病理専門医/総合診療・救急科での診療歴10年以上

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